【不動産売却の基礎】売却時に行うべき最低限の整備「境界に関する整備」について解説します【イエカレ】


この記事を読むのにかかる時間:5分


このコラムのポイント不動産売却では確認しておくべき事柄が様々ありますが、その中でも重要なものとして「境界に関する整備」があります。
実はこの境界に関して、不動産売却の際、場合によっては非常に厄介な問題に発展することが数多くあります。とても重要なので今回はそれを解説します。


不動産売却を行う際、重要なこととして「境界に関する整備」が挙げられます。

隣地境界を確定

不動産売却を行う際、確認しておくべき事柄には様々なものがあります。その中で重要なものとして「境界に関する整備」が挙げられます。

境界に関しては、例えば、新しい分譲地の場合は、境界もしっかりと確定され、また、そこには境界杭があるために問題となることは、まず無いと思われますが、 「古い住宅地や慣習で境界を決めていた」といった場合は、トラブルになることが多く、実際、不動産売却の際に最も厄介や問題に発展することが数多くあります。

この問題に対処するためには、しっかりとした整備を行なっておく必要があり、場合によっては隣接地権者に対して境界査定の立会いを求めることが効果的な解決策となってきます。
土地家屋業者に境界査定を委託をすることで、これを行うことができます。その場合には委任状を渡すことによって代わりに取りまとめも行ってくれ、隣地地権者の確認をもとに境界杭を設置します。

板塀やブロック塀などで区画されたライン

不動産売却を検討する際、隣地などに塀やフェンスなどが設置されていた場合は、本当に注意をする必要があります。

設置の経過に関して図面などがあり、また、境界杭などが設けられて確定がされていた場合は問題ありませんが、その設置が自分で行ったものではなく、過去から存在していた場合は、隣接地権者との間でトラブルに発展することもあります。

不動産売却を行なう場合は、所有者も含めてその境界ラインを確定しておく必要があります。例えばブロック塀等の場合は、境界ラインがが、塀のその中心になるのか、また、右側なのか左側なのかといった詳細を確定する必要があります。

ここで注意が必要になるのは、全面道路が狭い場合に塀が設置されている状態の場合です。
この場合、法律に則ってセットバックをした状態で設けてある場合であれば、それは問題ありませんが、もし、そうでない場合は道路管理者、つまり、役所から撤去命令が来る場合もあり、実際に地積の面でも小さくなってしまうことがあるのです。

ご所有物件から無料一括資料請求が可能な企業が選べます

お客様の所有物件を選択

筆界と所有権界の違い

通常、土地には、隣接地との境に境界が存在し、そこには筆界と所有権界があることを理解しておく必要があります。

筆界とは1筆の土地とこれと隣接する他の土地との境のことを言い、法律によって区分がされており、その1筆ごとに地番が付けられています。

これは、例えば、分筆などを行った場合は、後発的なものとしてそこでの境界が筆界となり、法律的にも区分がなされているものになります。

一方、所有権界は、売買や時効取得など様々な要因によって定められた所有権上の境のことを意味しています。 通常、筆界と所有界は一致をすることになっていますが、土地が置かれた状況によっては、それらが異なる場合もあり、そうなってしまうと、一部売却などによる所有権の移転などが発生することになってしまいます。

不動産売却での筆界と所有界のトラブルは、一般的な住宅地などの規模面積では、ほとんど起こり得ませんが、例えば、旧宅などで土地面積が広い場合に起こりやすい傾向があります。土地の内容確認を必ず行っておく必要があります。

以上、不動産売却時に行うべき最低限の整備として「境界」を取り上げました。
自分の敷地だと思っていたらそうではなかった…。または、その逆も考えられます。
いずれにしても、境界が正確でなければ、売却計画自体が滞ってしまい、計画に支障が出てしまうことが考えられますので、ご注意頂きたい内容になります。
知識として知っておいて頂ければと思います。

イエカレについて
イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは、日本最大級の不動産の総合比較サイトです。皆さまの不動産に関する不安やお悩みを解決できるように、不動産コラムを通じて、日々最新の不動産情報の発信や、一括無料査定サービスの提供などに取り組んでいます。

この記事について

(記事企画/監修)イエカレ編集部
【イエカレ】不動産コラムを通じた最新の不動産情報の発信や、一括無料査定サービスの提供をしています。
Copyright (C) EQS ,Inc. All Rights Reserved.

不動産売却の基礎知識の関連記事

【不動産仲介手数料(早見表付)】仲介手数料をできれば安く抑えたい時のポイントをおしえます
【不動産仲介手数料(早見表付)】仲介手数料をできれば安く抑えたい時のポイントをおしえます 公開
【不動産を売る】注意したい!売るときに忘れがちな費用はナント税金です
【不動産を売る】注意したい!売るときに忘れがちな費用はナント税金です 公開
【不動産売却】売却の流れと必要な期間・売却後の確定申告まで徹底解説します
【不動産売却】売却の流れと必要な期間・売却後の確定申告まで徹底解説します 公開
【不動産売却の基礎】売却の手順やスムーズに売却するポイント・気になる税金から確定申告までわかりやすく解説
【不動産売却の基礎】売却の手順やスムーズに売却するポイント・気になる税金から確定申告までわかりやすく解説 公開
【不動産買取】「即時買取」「買取保証」の特徴とメリットとデメリットを解説します
【不動産買取】「即時買取」「買取保証」の特徴とメリットとデメリットを解説します 公開
【マンションの売却】手数料だけじゃない!必要な費用とタイミングを解説します
【マンションの売却】手数料だけじゃない!必要な費用とタイミングを解説します 公開
【戸建ての売却】手数料はどのくらいかかる?手数料を抑えるコツも解説します
【戸建ての売却】手数料はどのくらいかかる?手数料を抑えるコツも解説します 公開
【不動産売却の基礎】不動産売却に深く関係している公示価格をわかりやすく説明します!
【不動産売却の基礎】不動産売却に深く関係している公示価格をわかりやすく説明します! 公開
【土地査定】5つのチェックポイントで高額査定を獲得する方法についてお伝えします
【土地査定】5つのチェックポイントで高額査定を獲得する方法についてお伝えします 公開
【不動産売却の基礎】売主にとって仲介と買取は何が違うのかについて解説します
【不動産売却の基礎】売主にとって仲介と買取は何が違うのかについて解説します 公開
【不動産売却の基礎知識】税金に関する注意点!不動産売却で利益が出た場合について解説します
【不動産売却の基礎知識】税金に関する注意点!不動産売却で利益が出た場合について解説します 公開
【不動産の接道義務】不動産売却でも重要な接道義務について解説します
【不動産の接道義務】不動産売却でも重要な接道義務について解説します 公開
【不動産売却】居住用物件で認められる譲渡損失の繰越控除について解説します
【不動産売却】居住用物件で認められる譲渡損失の繰越控除について解説します 公開
【不動産売却】査定が前提!売る前に知っておきたい査定依頼5つの秘訣
【不動産売却】査定が前提!売る前に知っておきたい査定依頼5つの秘訣 公開
【不動産売買契約】売却を決めたなら!売買契約時に必要な重要書類についてお伝えします
【不動産売買契約】売却を決めたなら!売買契約時に必要な重要書類についてお伝えします 公開
【不動産売却の基礎】物件の引き渡しまでに不備なく準備しておきたいことについて
【不動産売却の基礎】物件の引き渡しまでに不備なく準備しておきたいことについて 公開
【不動産売却の流れ】物件売り出しのポイントは対応力のある仲介会社選びにあり!
【不動産売却の流れ】物件売り出しのポイントは対応力のある仲介会社選びにあり! 公開
【不動産売買】事前に取引価格の目安を把握しよう!価格情報の調べ方をおしえます
【不動産売買】事前に取引価格の目安を把握しよう!価格情報の調べ方をおしえます 公開
【不動産売却の基礎】売却時に必ず必要な抵当権抹消登記の重要性について解説します
【不動産売却の基礎】売却時に必ず必要な抵当権抹消登記の重要性について解説します 公開
【不動産売却の基礎】売却時の固定資産税の精算について!その起算日を知っておこう
【不動産売却の基礎】売却時の固定資産税の精算について!その起算日を知っておこう 公開