【イエカレ】アパート建築会社を選ぶ5つのポイントを解説|避けたいトラブル事例も紹介

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このコラムのポイント

所有している土地でアパートを経営したいが、アパート建築会社をどのような基準で選べばいいかわからない方は少なくありません。

アパート経営は今後10年、20年と続く長期的な投資であり、アパート建築会社の選定が重要です。近年はアパート建築会社の施工不良がニュースに取り上げられたこともあり、トラブルを避ける上でもアパート建築会社の選び方を知っておく必要があります。

そこで今回は、アパート建築会社の選び方を5つ解説します。土地活用としてアパート経営に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。


1.アパート建築会社への依頼から経営を始めるまでの8つのステップ

まずは、土地活用でアパート経営を始めるまでの流れを抑えましょう!


まずは自分の所有する土地にアパートを建築し、アパート経営を始めるまでの流れを解説します。以下の8つのステップに沿って計画を進めましょう。

  • ①アパート建築会社に相談する
  • ②事業計画や収支計画を立てる
  • ③アパートの仕様を検討し、仮契約(内諾)をする
  • ④アパート建築会社と正式に工事請負契約を結ぶ
  • ⑤アパートの建築が始まる
  • ⑥入居者を募集する
  • ⑦鍵の受け渡し・アパートの引き渡し
  • ⑧アパートの経営開始

上に挙げた8つのステップを以下で細かく見て行きます。

アパートの建築は、建築予定地の立地条件、周辺環境、入居者のニーズといった多くの要素を考慮する必要があるため、相応のノウハウが求められます。まずはハウスメーカー、工務店、建設会社などの専門業者に相談しましょう。ここから複数の業者を比較し、アパート建築を依頼する業者を絞り込みます。

アパート経営は建てたら終わりではなく、今後10年、20年と続く長期間の事業になります。事前に事業計画・収支計画を立てておくことが大切です。アパートの建築費はローンで賄うことも多く、借入金を返済するための収支計画が必要です。そのためにハウスメーカーや工務店と相談しながら、アパート経営をどのように行うかを検討し、完工後も含めた具体的な事業計画を立てます。

アパート建築会社に事業計画を相談していた場合、見通しが立った段階で「仮契約(内諾)」を行います。この段階では担当者と打ち合わせを行い、アパートの建物構造、間取り、設備、外観などをより具体的に詰めていきます。いざ工事が始まってから仕様やデザインを変更すると、工事費の増加を招いたり、入居の開始が遅延したりするため、この段階で十分に検討しなければなりません。

アパートの具体的な仕様が決定した段階で、アパート建築会社と正式に工事請負契約を結びます。工事請負契約をあとでキャンセルすると、違約金が発生する場合があるため、契約書を交わす際は必ず細部を確認します。

実際にアパートの建築が始まります。まずは工事の安全を祈願し、地鎮祭を行います。施工が始まってから、定期的に現場へ足を運び、現場の担当者とコミュニケーションをとっておくと、余計なトラブルを避けることが可能です。たとえば、工事の進捗状況や、近隣住民の迷惑になっていないかなどを確認できます。

アパートの施工が始まった段階で、同時並行して入居者の募集もスタートさせます。利回りの上では、完工と同時にアパートが満室になっている状態が理想的です。入居者の募集は不動産仲介会社に依頼することもできます。

アパートの施工が完了すると、まずは建築基準法に違反していないかを調べる完了検査が行われます。その後、工事の責任者とともに立会検査を行います。近年はアパート建築会社の施工不良が取り沙汰されているため、入念な検査が必要です。問題がなければ、鍵の受け渡し、建物の引き渡しが行われます。

いよいよアパート経営のスタートです。管理業務としては、入居者の募集と契約、家賃の集金、クレーム・トラブル対応、建物の修繕やメンテナンスなど多岐にわたります。アパート経営には、大家として自分で行う方法のほか、不動産管理会社に代行してもらう管理委託方式、また建物全てを一括して借り上げるサブリース方式があります。

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2.アパート建築を請け負う3つの業者の特徴

流れを抑えたら、どんな建築会社がいいのか?を調べましょう!


アパートの建築を請け負うアパート建築会社には、大きくわけてハウスメーカー、工務店、建設会社の3種類があります。ここではそれぞれの業者の強みや、メリット・デメリットを解説します。

自分の所有する土地や、アパート経営の事業プランに合わせ、最適なアパート建築会社を選ぶことが大切です。

2-1.ハウスメーカーは品質の信頼性が高いが費用が高額になる

ハウスメーカーとは、住宅の販売を専門に行う業者のことです。とくに規模の大きなものをいい、都道府県内か全国規模で事業展開している会社を指します。実際の施工は下請け業者が行うケースが大半です。ハウスメーカーが販売する住宅はブランド化されていることが多く、仕様やデザインが統一されています。

ハウスメーカーにアパート建築を依頼するメリットは3点あります。

  • * 住宅が規格化されているため、品質の信頼性が高い
  • * 大企業であることが多く、倒産リスクが少ない
  • * 全国的に知名度があり、集客効果が期待できる

ハウスメーカーの販売する住宅は、仕様やデザインが統一されているため、品質に一定の信頼性があります。とくにアパート建築の実績があり、ノウハウを持つハウスメーカーを選びましょう。

ハウスメーカーは全国区の大企業であることが多く、途中で倒産するリスクが少ないのもメリットです。同様の理由から、入居者を募集する際にハウスメーカーの知名度を利用することもできます。

一方で、ハウスメーカーは下記のようなデメリットを抱えています。

  • * アパート建築にかかる費用が高額なことが多い
  • * 住宅が規格化されているため、仕様やデザインの自由度が低い

ハウスメーカーにアパート建築を依頼する場合、工事費に広告費や営業活動費が含まれることが多く、費用が高額になるのがデメリットです。

また、アパートが規格化され、信頼性が高いというメリットがある一方で、仕様やデザインの自由度が低いというデメリットがあります。建物の間取りや設備への融通が効かないことも多く、独自の建築プランを持っている方は注意が必要です。

2-2.工務店はオーダーメイドで建築できるが倒産リスクがある

工務店はハウスメーカーと異なり、地域密着型で事業展開する会社を指します。特定のエリアのみ施工可能な場合がほとんどです。また、住宅の販売を専門に行うハウスメーカーに対し、住宅の施工を専門に行うという特徴があります。

工務店にアパート建築を依頼するメリットは下記の3点です。

  • * アパートの仕様やデザインの自由度が高い
  • * 地域密着型の会社が多く、柔軟な対応が期待できる
  • * アパート建築にかかる費用を抑えられる(ローコストが期待できる)

工務店が建築する住宅は仕様やデザインに制約がなく、オーダーメイドで建築できるのがメリットです。

また、地域に根ざした事業展開を行っているため、注文主の要望が反映されやすく、アフターケアも期待できます。広告費や営業活動費が工事費に含まれないため、費用を抑えやすいのもポイントです。

一方で、工務店には下記のようなデメリットが存在します。

  • * 中小企業であることが多く、倒産リスクや事業撤退の可能性がある
  • * 会社によって品質の信頼性にバラツキがある

工務店は小規模の業者であることが多く、倒産リスクがあります。万が一アパート建築中に倒産が起きた場合、建築計画が頓挫してしまいます。また、技術力やノウハウは工務店ごとにばらつきがあるため、事前に見極めが必要です。

2-3.建設会社は高い技術力を持つがアパートを手がける会社が少ない

建設会社はゼネコンとも呼ばれます。ゼネコンは主に高層ビルや大型マンション、ショッピングモール、公共施設といった大規模な建築事業を手がけます。

建設会社の特徴は大きく分けて下記の2点です。

  • * ノウハウや実績を持つ会社が多い
  • * 全国的に知名度があり、集客効果が期待できる

建設会社は自社内で設計から施工まで一貫して手がけることが多く、高い技術力とノウハウを持ちます。建設会社のなかでもスーパーゼネコンと呼ばれる大手会社は、国内だけでなく世界的に事業展開しており、高い知名度を誇ります。

アパート建築の場合、建設会社への依頼はあまり現実的ではありません。

  • * アパート建築を手がける会社が少ない
  • * アパート建築にかかる費用が高額なことが多い

ゼネコンは高層ビルや大型マンションなどの大規模な建築事業を手がけるところが多く、小規模のアパート建築は行わない場合がほとんどです。また、工事費に広告費や営業活動費が含まれるため、費用が高額な点もデメリットです。

3.絶対に避けたいアパート建築会社とのトラブル事例とその対策

アパート建築会社とのトラブルを避けるためには??


アパート建築会社との間でトラブルが起きることも少なくありません。よくある事例を知り、未然に防ぐ方法を学ぶことが大切です。ここでは契約に関するトラブル、物件に関するトラブル、建築中の近隣トラブルの3つを紹介します。

3-1.契約後に工事費を追加請求されるケースは当初の工事費を主張して対処

アパート建築会社との間でよくあるトラブルが、契約後に工事費を追加請求されるケースです。工事請負契約を結ぶ際に提案された工事費と、着工後に請求された工事費の金額が大きく異なる場合は注意が必要です。

仕様やデザインの変更を後から依頼したなど、工事費の増加の理由が明確であり、なおかつ納得がいく場合は問題がありません。しかし、明確な理由もなしにアパート建築の工事費の負担が増えてしまい、あとから高額な追加請求をされる場合があります。

こうした不当な追加請求がなされた場合、基本的には当初の契約内容通りの工事費を主張するのが正解です。しかし、アパート建築会社との二者間ではトラブルを解決できず、泥沼にはまり込む可能性があります。その場合、不動産関連や建築トラブルに強い弁護士などの専門家に相談してみましょう。

3-2.アパートの完工後に施工不良が発覚するケースは現場に関心を持つことで抑止!

建築基準法によって、アパート建築には一定の基準が定められています。しかし、法律に違反する施工不良はいまだに存在しています。近年でも、アパート建築を中心に手がける大手企業の施工不良が問題となりました。

この事例では、アパートの住戸間を区切る界壁の施工不良が発覚しました。界壁はアパートが火災にあった際に延焼を遅らせるためのものであり、入居者の安全に直結する重要な構造部分です。界壁のほかにも、断熱材が不足していたり、建物を補強する筋交いに不良があったりと、目に見えない施工不良が発生する可能性があります。

アパートの施工不良を防ぐためには、アパート建築への関心を高く持ちつづけることが重要です。現場に何度か足を運んだり、現場の責任者に施工について質問したりするなど、関心の高さをアピールすることで手抜き工事や欠陥工事を抑止できます。ハウスメーカーによっては、下請け業者に工事を丸投げしているところもあります。現場の管理体制が適切かどうかのチェックが必要です。

また、施工中や完工後の完了検査や立会検査は入念に行いましょう。設計プランに沿っているかだけでなく、床やクロスの施工、水栓やコンセントの位置といった細かい点も確認します。どの部分をチェックしたらよいかわからない方は、アパート建築会社とは無関係な第三者機関に入ってもらう選択肢もあります。

3-3.建設中の騒音や衛生面など近隣トラブルが起きてしまうケースは近隣への挨拶回りで防ぐ

アパートの建築中、近隣住民への配慮が不足しているとトラブルに発展する可能性があります。たとえば、下記のようなトラブル事例が代表的です。

  • * 建設作業の際の騒音が問題となる
  • * 工事車両の出入りが通行を妨げている
  • * 建設作業で出たほこりが洗濯物を汚してしまう
  • * 作業員がごみや煙草の吸殻を捨てている

一度近隣トラブルが起きた場合、収めるのは容易ではありません。ひどい場合は苦情の電話や手紙、工事差止めの請求にまで発展します。

施工前の近隣への説明はアパート建築会社が行いますが、十分でないと感じた場合は自ら近隣への挨拶回りを行いましょう。施工前と施工後に加え、建設作業や工事車両の出入りがピークに達する時期にも行うのがおすすめです。

近隣へのケアを欠かさないことが、今後のアパート経営のしやすさにもつながります。

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4.アパート建築会社の選び方5つのポイント

アパート建築会社選びでは複数の業者を比較しながら候補を絞りましょう!


アパート経営を成功させるためには、アパート建築会社選びが重要です。選定の際は複数の業者を比較しながら候補を絞りましょう。

ここでは、信頼できるハウスメーカーや工務店を見分けるための5つのポイントを解説します。

4-1.担当者の対応が迅速であり誠実かつ丁寧であること

アパート建築に向けて、アパート建築会社の担当者と打ち合わせを行い、アパートの仕様やデザインなど多くの点を決めていきます。まずは担当者の対応が良く、信頼できるビジネスパートナーであるかどうかが重要なポイントです。

アパート建築に関する疑問や要望へのレスポンスが早く、明確な担当者であれば、今後も誠実で丁寧な対応が期待できます。耳あたりのよい話だけでなく、アパートの建築予算や、今後見込まれる入居率など、具体的な数字やデータをもとに話をしているかどうかも重要です。

一方、こちらの予算や希望を通さず、自社の都合やプランばかり提案してくる担当者はあまり信用できません。大手ハウスメーカーなどではあらかじめ決められたプランから選ぶケースが多いですが、とくに地元の工務店と打ち合わせをする際は、担当者の対応に注目しましょう。

4-2.アパートの建築実績が豊富にあること

ハウスメーカーや工務店は、アパートのほかにも戸建て、マンションなどさまざまな種類の住宅を取り扱っており、業者によって向き不向きがあります。アパート建築を依頼する場合は、アパートの建築実績が豊富な業者を選びましょう。

また、アパートのなかでも低層アパートや高層アパート、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造といった建物構造でも向き不向きが出ます。建てたいアパートの種類に対し、十分なノウハウを持つ業者を選ぶことが大切です。

アパートの建築実績を見る場合、客観的な数字やデータで判断することも重要です。年間のアパート建築数、予想される利回りといった数字のほか、実際の物件の写真や事例などがまとめられた資料があると判断しやすくなります。

4-3.建てたら終わりではなく今後の具体的な計画を示してくれること

アパートの経営は、今後数十年間にわたって収益が生まれる長期的な投資です。したがって、アパートを建てたら終わりというスタンスではなく、今後の経営計画も加味した提案をしてくれるアパート建築会社を選びましょう。

アパートの建物は老朽化し、だんだん物件の価値が低下していきます。また、経年劣化にともない、やがてリフォームやメンテナンスが必要になります。

こうしたアパート建築後に予想される出来事へのアフターケアがあり、長期的な視野に立ってコンサルティングしてくれるアパート建築会社がおすすめです。

4-4.壁紙のはがれや雨漏りなどに対する補償やサポートが充実していること

アパート建築会社を選ぶ際は、補償やサポートが充実しているかどうかもポイントです。具体的には、万が一住宅に欠陥があった場合のアフターサービスをチェックします。

アフターサービスとは、品確法[注1]で定められた住宅施工会社の「瑕疵担保責任」とは別物である点に注意が必要です。

瑕疵担保責任とは、建物の基礎部分の施工不良が引き渡しから10年以内に発覚した場合、ハウスメーカーや工務店が補償の義務を負うことです。ここでいうアフターサービスは、法的な裏付けを持たない、アパート建築会社が独自に行う補償やサポートのことです。

[注1]「住宅品質確保促進法:2000年4月に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律の略称。

たとえば、壁紙のはがれや、雨漏り、シロアリ被害など、さまざまな欠陥を無償で修理してくれるサポートがあります。欠陥の種類によって、補償される期間が異なるため、保証書や保証約款の内容を確認しておきましょう。

定期的な建物設備の点検があったり、電話一本ですぐに駆けつけてくれたりと、アフターサービスを重視しているアパート建築会社であれば、完工後も安心できます。

4-5.良い口コミや評判がたくさんあること

アパート建築会社とよくあるトラブルとして下記の3点を紹介しましたが、アパート建築会社の口コミをチェックしたり、ランキングを参考にすることで、候補としている業者が過去に同じようなトラブルを起こしていないかを確認できます。

  • * 契約後に工事費を追加請求されるケース
  • * アパートの完工後に施工不良が発覚したケース
  • * 建設中の騒音や衛生面など近隣トラブルが起きてしまうケース

特に口コミは必ずしも正しいとは限りませんが、あまりにも悪い評判が多いアパート建築会社は避けた方が無難です。また、担当者の対応の良さや、アフターサービスの充実度など、肯定的な面も口コミから判断できます。

まとめ

今回は、信頼できるアパート建築会社の選び方を5つ解説しました。アパート経営は10年、20年と続く長期的な投資であり、アパート建築会社の選定は非常に重要です。

アパート建築会社にはハウスメーカー、工務店、建設会社の3種類があり、それぞれ得意不得意があるため、建てたいアパートに合わせて選びましょう。

また、担当者の対応や、補償サポートの充実度、アパートの建築実績が豊富かどうかなど、記事で紹介したポイントもチェックしましょう。

近年はアパート建築会社の施工不良が取り沙汰されたこともあり、トラブルを避けるために悪質な業者でないかどうかも見分ける必要があります。

起こりうるトラブルには、契約に関するトラブル、物件に関するトラブル、建築中の近隣トラブルの3種類があります。

トラブル事例について知り、事前に対策を練っておくことが、アパート経営を成功させる上で重要です。

▼イエカレでは土地活用や不動産管理に関する記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

土地活用に関する記事:https://plus-search.com/chintai/archives.php
賃貸管理に関する記事:https://plus-search.com/property_management/archives.php
家の貸し出しに関する記事:https://plus-search.com/relocation/archives.php
不動産売却に関する記事:https://plus-search.com/fudousanbaikyaku/archives.php

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