知らないとマズイ!?不動産管理会社とはなにか知っていますか?

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新規に不動産管理会社をお探しの方や、現在の不動産管理会社から、新しい不動産管理会社への変更を考えている方の中には、その不動産管理会社の役割や立場などについて、十分な理解ができていない方も意外と多くいるようです。

そうすると、いざというときに認識が食い違ったり、思わぬトラブルを引き起こしてしまったりすることも......

あなたの大切な不動産資産。満足のいく管理をしてもらうためにも不動産管理会社についてきちんと理解しておきましょう。

1.ご存知ですか?不動産管理の業界は、実はまだまだ成長過程にあることを!

これが不動産管理会社の担当業務の基本です!
不動産管理会社の役割は、不動産投資のオーナーと入居者の間に立って物件の管理をおこない、物件の安定維持に努め、入居者の不満を解消し、オーナーと入居者それぞれが満足のいく住居環境の保持・改善をすることです。

ところが、実際には不動産管理会社は、建築業や、販売・賃貸といった、不動産業界における、そのほかの事業に比べ、まだまだ立ち遅れが目立つ分野です。

住宅や事務所の賃貸仲介や斡旋などの取引、管理体制などの諸問題からたびたびオーナー・入居者間での紛争が起きたり、場合によっては裁判沙汰になったりしますが、賃貸不動産を取り巻く取引や管理形態の実態については、あまり詳しく研究されていないのが実情です。

行政や関係団体等の取り組みでは、国土交通省が2002年(平成14年)5月に賃貸不動産管理業に関する研究会を設置し、過去6回の研究会を開催しています。内容は賃貸不動産管理業のあり方や、賃貸不動産の仲介や斡旋などの取引等について、調査報告をまとめるというものでした 。

これを受けて、管理業務に関連している業界団体や財団法人等が、横断的に「賃貸不動産管理業務推進連絡協議会」を発足させました。

この協議会は、現在不動産管理会社が抱えている課題や問題点への対応、各種施策を実現するための第三機関になろうとするもので、財団法人不動産流通近代化センターに事務局を置いて、質の高い不動産管理 事業者の社会的信頼性の確保等などを目指すべく、さまざまな取り組みを行っています。

なお、この協議会の構成団体の一つ、財団法人日本賃貸住宅管理協会(日管協)では、オーナーや一般入居者、法人入居者等の相談や心配事といったものを調べ、資産運用をする人々のコンサルティングやトラブル解消のためのアドバイスなどができる賃貸住宅管理士制度を2001年(平成13年)に創設しました。

これにより、民間資格ではありますが、不動産管理における社会的立場が認められた資格者の存在によって、少しずつ不動産管理業界全体の不透明感をなくすための努力が続けられています。

▶では、実際の不動産管理会社の業務とはどのようなものでしょうか。

では、実際の不動産管理会社の業務とはどのようなものでしょうか。

2.不動産管理会社の3種類の運営形態

不動産管理会社の運営形態は大きく分けて3種類あります。
管理料徴収方式・サブリース方式・不動産所有方式です。
それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。

2-1.個人所有物件の管理のみを行う管理料徴収方式

「管理料徴収方式」とは、不動産管理会社が個人所有物件の管理のみを担う方式です。不動産所有者は管理会社に管理料を支払って、業務を委託します。

管理料徴収方式のメリットは、次の通りです。
・物件の管理に不動産所有者の手間と時間がかからない
・専門家が質の高い管理を行ってくれるので、入居者の満足度が向上する
・不動産所有者が直接管理できない遠方の賃貸物件も、適切に運用できる
・プロによる管理業務の内容を参考にすれば、将来自主管理に切り替える際に役立つ

デメリットは次の通りです。
・業務委託費用がかかる
・管理会社によって管理の質が異なる
・不動産所有者は現地に行く必要がないため、賃貸物件の現状が分かりづらい

2-2.不動産管理会社へ一括で貸し付けるサブリース方式

「サブリース(転貸)方式」とは、不動産所有者の物件を不動産管理会社へ一括で貸し付ける方式です。管理会社は、物件の家賃を不動産所有者に支払います。入居者と交わす契約は管理会社が行います。

サブリース方式のメリットは、次の通りです。
・借主が管理会社のため、一定額の収益を得ることができる
・空室リスクや滞納リスクを気にしなくてもよい
・業務をほぼ手放すことができる

デメリットは次の通りです。
・満室でも一定額の収益しか得ることができない
・経年劣化によって不動産の価値が下がると、管理会社から支払われる収益が減少するリスクがある
・契約が中途解約されたり、管理会社が倒産する可能性がある


このサブリースについては、2020年6月に、賃貸経営者の保護を目的として、賃貸住宅管理業務適正化法という新しい法律が制定されました。
賃貸オーナー様として知っておきたい法律の概要や注意点について、以下の記事で詳細に解説していますので、より詳しい情報をお知りになりたい方はご参照ください。

*最新サブリース:賃貸住宅管理業法で賃貸経営はどう変わる?貸主が知るべき注意点とは

2-3.不動産管理会社が物件の経営を担う不動産所有方式

「不動産所有方式」とは、不動産管理会社が物件を所有して運営する方式です。
個人で多くの不動産を所有している場合、管理会社を設立して不動産収入を会社に移転させると節税効果が期待できます。

不動産所有方式のメリットは、次の通りです。
・不動産収入を給与として家族で分散して受け取ると、個人の所得税が軽減される
・設立した管理会社の役員を複数の相続人にすると争族対策になる

デメリットは次の通りです。
・会社の設立費用がかかる
・個人から会社に物件を移転すると、登記費用や不動産所得税などが発生する
・源泉徴収義務、税理士に払う報酬などが発生する
・会社の運営が赤字になる可能性がある

以下の記事では、不動産管理会社を選ぶポイントを解説しています。

*関連コラム:ココを押さえればOK!確実な管理会社を選ぶために知るべきポイント!

3.不動産管理会社はこんなことをやってくれます!

まず不動産管理会社は大きく2つのことをおこないます。
以下の記事でも、不動産管理会社が行う業務について解説しています。
管理業務の具体的な範囲や内容についてもっと知識を得たい方は、ぜひご一読ください。

*関連コラム:知っていますか?不動産管理会社が「何をしてくれるのか」について

3-1.賃貸借媒介(物件と入居者の取次ぎ)などの実施業務

ひとつ目は『賃貸借媒介』です。入居者を募集し、希望者が物件に入居するまでをサポートする一連の業務を指します。

3-1-1.入居者募集・入居者選定

物件に空室がある場合、入居者を募集・選定します。空室のままでは収益が生まれないため、不動産管理業務でもとくに重要な仕事です。入居者が決まると、管理会社は家賃の半月分~数か月分の仲介手数料を、オーナーと入居者のそれぞれから受け取ります。

3-1-2.内見と物件説明

内見とは「内部見学」を省略した用語です。入居希望者が気に入った部屋を実際に訪れて、住むかどうか判断する行為を指します。その際に管理会社は、室内の設備や仕様などの詳細を入居希望者に説明します。

3-1-3.重要事項説明や契約締結業務

入居者が物件に申し込み、審査が通れば契約です。その際に管理会社は、重要事項説明や新規賃貸契約手続きなどを行います。重要事項説明とは、契約前に知っておきたい重要な項目について明文化して説明することです。契約後のトラブルやクレームを回避するために行います。

3-2.実際の不動産管理業務

ふたつ目は『不動産管理業務』です。入居者に関する業務と、建物の維持管理に関する業務があります。

3-2-1.契約管理業務

契約期間が経過した時点で、入居者が継続して同じ物件に住むことを希望する場合は更新手続きをします。契約を解除して退去を希望する場合は、解約手続きをします。
毎月の家賃集金や滞納者への督促といった、徴収業務も担当します。

ほかにも、設備に関するクレームや入居者同士のトラブルなどの調整も、重要な管理業務のひとつと言えます。

こうした人と人との間に立つ業務では、対応を間違えると事態がより複雑になる可能性があるため、管理会社の実力と真価が問われます。

3-2-2.物的管理業務

賃貸物件の美観や快適さを保つためには、日々のメンテナンスが必要不可欠です。
清掃業務は、掃き掃除といった日常清掃業務と、高圧洗浄のような定期清掃業務の2種類です。
また、設備の維持管理業務は、法律に基づいて点検が義務化されている法定点検と、管理会社が任意で行う任意点検があります。

主に以下のような業務は義務化されています。
・消防用設備の点検
・貯水槽や高架水槽といった簡易専用水道の検査
・浄化槽の保守点検、清掃、水質検査
・エレベーターの定期検査

3-2-3.コンサルティング業務

コンサルティング業務は、賃貸物件の資産価値を維持するために、物件の基本ルールを定める賃貸管理規約の策定や助言などを行うことを指します。安定した賃貸経営ができるよう、建物の企画段階から携わることもあります。

また、経年による建物の劣化を防ぐためには、適切なタイミングで修繕を実行することも大切です。建物の構造を踏まえたうえで、長期修繕計画を策定します。

3-2-4.その他の業務

防火・防災・防犯等を目的とした物件の安全確保も、管理会社の仕事です。
建物の規模に応じた監視カメラの導入や、緊急時に急行してくれる警備会社との連携などを提案します。主にマンションでは、管理人の常駐や警備員による巡回、夜間警備などを提案して、安全で快適な環境を目指します。 なお、警備業法で定められる警備業務を、管理会社が直接行うことはありません。

このように管理業務は主に4つの業務に分けられ、入居者とオーナーの橋渡しとして、満足度の高い住居環境の提供をおこなえるよう、不動産管理会社は運営をおこなっています。
このどれか一つでもうまく機能していなければ、たちまち不動産管理はずさんとなり、物件への信頼度も低下してしまうのです。

▶不動産管理会社との契約にはどんなものがある?

不動産管理会社との契約にはどんなものがある?

4.不動産管理会社との契約は2種類あります

気になる不動産管理会社との契約形態ですが、じつは2つの方法があります。
それは「媒介契約」と「代理契約」です。

■媒介契約
・貸主が依頼できる宅建業者は複数社となります。
・入居者選定や賃貸借契約締結は補助のみです。

■代理契約
・貸主が依頼できる宅建業者は一社のみとなります。
・入居者選定や賃貸借契約締結は補助ではなく入居者の審査、賃貸借契約の締結までを行ってくれます。

また、媒介契約の場合、媒介契約締結についてだけ管理会社に代理権を与えるものと、賃貸借契約および管理業務の一部について代理権を与えるものの2つの業務委託契約があるため、媒介契約した場合は下記のようなものを使い、契約します。

(1)賃貸借代理および管理委託契約(一括委託型)
賃料や共益費、付属施設使用料等の徴収 未収金の督促 賃貸借契約に基づいた通知受領 賃貸借契約更新 修繕費用負担について借主との協議 退去時における原状回復について借主との協議 これらを管理会社に代理権授与した場合、契約の際に必要なことと、継続的な管理委託業務のうち管理会社が処理できる業務を、授与するということになります。

(2)賃貸借代理および管理委託契約(一部委託型)
業務的には前記項目と同じですが、管理業務での代理権授与できる項目は、賃料や共益費、付属施設使用料等の徴収 賃貸借契約更新 退去時における原状回復について借主との協議

に限られてきます。
下記の図は『不動産賃貸管理の実務』より抜粋加工したものです。

(1)媒介契約のみに関する代理権授与の場合

図

(2)媒介契約と賃貸借契約に関する代理権授与の場合

①賃貸借契約の締結を管理会社が代理する

図

②賃貸借契約の締結を宅建業者に代理委任する

図

このように管理会社の立場や業務内容は、媒介契約のみでの代理権授与の場合、賃貸借契約締結の代理締結の場合、賃貸借契約締結を宅建業者に代理委任する場合によって変わってきます。

5.不動産管理会社を見極めるポイント

不動産所有者と入居者の間に立って、トラブルの調整から建物の維持・管理まで、幅広く対応してくれる不動産管理会社は、不動産所有者にとって心強い存在です。 ここからは、不動産管理会社を見極めるためのポイントを詳しく解説します。

5-1.退去率(解約率)が低い不動産管理会社を選ぶ

不動産管理会社を選ぶ際、さまざまな指標を目にしますが、なかでも「退去率」の低さに注目しましょう。

不動産運営において空室リスク対策は、なによりも重要です。できるだけ早く物件に入居してもらい、できるだけ長く住んでもらえば、不動産の稼働率は上がります。
この稼働率に影響する数値が「入居率」と「退去率」です。

「入居率」とは、空室に対して入居が決まった割合です。一般的に入居率が高いと好印象を受けます。しかし、実際は空室期間の定義に明確な基準が設けられていないため、数値が高くなるよう空室期間を意図的に操作できます。

つまり、あいまいな基準の入居率を真に受けて、管理会社を選ぶことは危険です。
「退去率」とは、入居した人に対して空室がある割合を指します。
退去率の基準は不動産管理会社ごとに大きく変わらないため、参考にできる数値です。

不動産管理会社を選ぶ際は、退去率が低い不動産管理会社から検討すべきです。

5-2.地域情報に詳しい不動産管理会社を選ぶ

不動産管理会社は、地域密着型の企業から選びましょう。

知名度の高い大手企業は安心感がありますが、地域に根付いた企業と比べて、地元の情報に精通していない可能性があります。

一方、地域密着型の企業では、地域の需要やエリアの特性に合わせた入居率改善の提案をしてくれます。物件で発生した問題の対応も臨機応変に行ってくれるでしょう。
ただし、地域密着型は集客力が弱いこともあるため、地域に本支店を置く大手企業も視野に入れて検討しましょう。

5-3.トラブル対応専用窓口が設置されている不動産会社を選ぶ

トラブル対応専用の、コールセンターや窓口などが設置された管理会社を選びましょう。
なぜならそのような会社は、トラブルへの対応力が高いからです。

また、過去に起こったトラブルの対応事例も確認すると、管理会社の対応力をはかることができます。

入居者からのクレームや入居者同士のいざこざなど、各種トラブルをうまく調整できると入居者の満足度が向上し、結果として空室リスク対策にもつながります。

5-4.担当者の相談のしやすさと対応の早さで選ぶ

管理会社との付き合いは長期間にわたるため、気軽に相談できる雰囲気の担当者がいるかどうかは、実はかなり重要なポイントです。

休みの日を除いて、連絡を入れてから1日以上の時間がかかるような担当者は信頼に欠けます。連絡が遅いと、その間にも入居者の不満が募り、不動産運営に支障が生じることもあります。最低でもその日のうちに何かしらの返事をくれるような、対応の早さも必要です。

以下の記事でも、管理会社を選ぶポイントを解説しています。

*関連コラム:賃貸管理会社をオーナーが見極める時に注意したいポイントって?

6.不動産管理会社に支払う管理委託費の目安

不動産管理会社に支払う管理委託費は、家賃の5%前後が相場とされています。実際は格安の手数料3%をウリにする会社から手数料8%の会社まで、さまざまです。
この管理委託費は、物件が空室だったとしても毎月支払わなければなりません。

管理業務の範囲は公的に定められていないため、業務範囲が広くなればなるほど管理委託費も上がります。

ですから、実は、管理委託費の安さだけに目を奪われて選んでしまうと、管理業務が行き届かないことになりかねず、入居者からのクレームにつながるため注意が必要です。

管理委託費は安くても、システム手数料として徴収している会社もあります。目の前の数字だけに惑わされず、他の手数料も含めた総額でいくらになるか?きちんと確認をしてから契約を結んでください。

以下の記事でも、管理委託費について解説しています。

*関連コラム:賃貸管理で管理会社に支払う手数料はいくら?メリットと注意点も解説

まとめ

不動産取引を行う場合、宅建業法に基づいた安全で信頼のある取引を行っていきます。

しかし、宅建業法が規制する内容は、宅地・建物の賃借の媒介や代理に限られているため、不動産賃貸業そのものには取引業法による規制はありません。
よって、宅建免許所持している必要はないのですが、宅地・建物の賃貸借の場合、宅地建物取引業者が媒介や代理などで関与してくるため、信頼度をより高めるために免許の所持確認をしたほうが良いでしょう。

不動産管理会社の業務を知ることは大切です。
管理会社と契約する場合、住宅の標準賃貸借媒介契約書(貸主用)を記載、捺印しますが、その契約書をきちんと読み理解しておくが重要です。

そして分からない箇所があれば遠慮せずきちんと確認することが、不動産管理会社選びが成功する秘訣になるといえます。

現在委託している管理会社とうまくいかず、変更を検討している方はこちらの記事もご一読ください。

*関連コラム:管理会社は変更すべき?管理会社を変えた3つの理由

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