【マンションの建て替え】老朽化マンションの建て替えメリットと注意点をお伝えします【イエカレ】

この記事を読むのにかかる時間:5分

このコラムのポイント外観上、かなり老朽化が目立ってきたマンションをそのままにしておくことは、あまり好ましくありません。
まだ使用には耐えるように見えるものの、最近空室が目立つようになってきたという場合、思い切って建て替えるのも一案です。
今回のコラムでは、マンションの建て替え時期の目安、建て替えのメリット・デメリットや注意点を考えてみたいと思います。

修繕か?建て替えか?オーナーには冷静な選択が必要になってきます!

マンションの平均寿命ってどのくらい?

建物には「法定耐用年数」というものがあります。具体的には「軽量鉄骨造19年」「木造22年」「鉄骨造34年」「鉄筋コンクリート造47年」と定められています。つまり、自分の所有物件の構造を考えた上でこの年数を目安とすればよいでしょう。

しかし、実際にはこの年数を超えたら必ず取り壊さなければならないわけではなく、逆にこれより早く取り壊される物件も数多くあります。なぜなら、昔のマンションの構造上、配管をすべて交換するなどの大規模修繕が難しい場合があるからです。

また、旧耐震基準(1981年以前)で建設されたため耐震性に不安のある物件や、エレベーターがなく利便性の悪い物件などもあります。こういった場合は、大家自身の判断で建て替えたり、入居者の減少で建て替えを余儀なくされるといったこともあるようです。

結局のところ、大家自身の予算の事情、現在の空室状況、もともとの構造上修繕で対応できるかなど、複数の要素が関係してくるのです。オーナーは専門家の意見を聞きながら、それらを熟考して修繕か建て替えかを選択しなければなりません。


マンション建て替えの注意点について

マンションを建て替えるメリットや注意点は?

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マンション建て替えの最大のメリットは、物件としての価値が増加する=入居者が入りやすくなることでしょう。もちろん、物件の価値増加に伴って家賃もアップさせることができます。
そして、今までの不動産経営によってある程度現金が貯まっており、相続税が心配という人も、現金をマンションに替えることにより大幅な相続税評価額の減少を狙うことができます。

ただ、やはり予算的に厳しい人にとって、一戸建てより大幅に予算がかかるマンション建設は手元の余裕資金を減らすことになります。つまり、手元に現金がないことで今後の空室、災害などのリスクに対応できなくなるおそれがあるということです。

また、一棟丸ごと保有している人は自分だけの判断で建て替えができますが、部屋単位で保有するオーナーは建て替え自体が難しいこともあります。区分所有物件(部屋ごとに登記簿が別々になっているマンション)の場合、管理組合の決議を経なければ建て替えができないからです。

また、これはアパートでも同じことですが、現在の入居者を無理に退去させることはできないため、いかに上手に説得するかという問題も出てきます。


そうは言っても高収益を確保したいですよね?

建て替え後、高収益を確保するためには

高額の資金を投じて建て替えをしたメリットを最大に享受するためには、何に気をつければよいのでしょうか。

まず、せっかく建て替えるのですから、現代のニーズにマッチする、入居者にとって魅力的と思える物件を選択することです。もちろん、建物の規模にもよりますが、居住だけではなく店舗も混合した建物にする、間取りを工夫するといった経営者としての視点からの工夫が必要です。

また、今後は絶対に必要と言えるのが「耐震性の確保」です。ここに力を入れると費用はかさみますが、日本では相次ぐ震災により、入居者は地震被害に対して非常に敏感になっています。また、省エネ基準適合住宅の義務化が待っています。2025年4月以降に建てる住宅はアパート・マンション経営も例外なく当てはまります。つまり、耐震性・災害対策や省エネ強化を「強み」として前面に押し出すことにより、高い入居率を確保することができるわけです。

そして、今後数十年の経営を考えると、「大規模修繕がしやすい構造」にすることも重要です。マンションのように建て替えのコストがかかる建物は、なるべく部分的な大修繕を加えながら長持ちさせることが、利回りを上げるためには欠かせないからです。
構造上の問題はしっかり専門家と相談して、建て替えてから後悔しないようなプランを立てなければなりません。


この記事のまとめ

【事前に知識をつけ、綿密に行うことが成功の秘訣】

・マンションは、その寿命はもちろん、色々な事由を総合的に判断して建て替え時期を判断する必要がある。
・建て替えにより物件としての価値が増し、人によっては相続税対策にもなる。
・建て替えにより手元資金が減る、現在居住している人の退去問題など、デメリットや注意点もある。
・建て替え後、高収益を上げるためには、時代の流行を読む、耐震性はもちろん、省エネ設備や災害対策の強化で入居者に安心感を与える、今後の大規模修繕を見越した建物にするなどの工夫が必要となる


マンション投資は、建物を建てるのみならず、オーナー自身が知識をつけ、知恵を絞ることで収益性が上がっていくものです。

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