「アパート経営が失敗する理由」とリスクヘッジをご紹介

「上手にアパート経営が行えず、ローンの返済が出来なかったらどうしよう…」
「みんな”アパート経営は失敗する”って言うし、やっぱり自分には始められないかも…」

近頃、「高利回りの未公開物件」や「年収300万で賃貸経営」などアパート経営が魅力的に感じるCMや広告を目にする機会が多くなり、不動産投資を検討する人も増えてきました。
ただ、アパート経営は結果ひとつで将来が大きく変わるため、リスクを背負うことを恐れ具体的な行動には移せていないという人も多いのではないでしょうか?
実際に、アパート経営で安定した家賃収入を得ている人がいる一方で、不動産投資ローンの返済や入居者の対応で苦労している人も多数存在しています。

では、なぜアパート経営では成功する人と失敗する人に分かれるのでしょうか?また、双方の違いは一体どの部分にあるのでしょうか?
この記事では、アパート経営で失敗してしまう理由と、成功する人・しない人の違いについてご紹介します。

1.アパート経営で失敗してしまう3つの理由

「失敗は必然、成功は偶然」という言葉があるように、アパート経営も「たまたまうまくいく」ということはありますが、「たまたま失敗した」ということはありません。
つまり、失敗するということは”失敗する何らかの理由”が必ず存在しているのです。

王道の不動産投資であるアパート経営を成功させるためには、失敗しないための事前対策を行うことが最も重要です。 まずはアパート経営で失敗してしまう代表的な3つの理由を把握し、リスクに対する対策法をしっかり身につけましょう。

1-1.①自己資金が少ない

「自己資金がなくてもアパート経営が始められる」というCMや広告が増えていますが、仮にアパート経営を始められたとしても、自己資金が少なければ成功する確率は大幅に低下します。

そもそも、賃貸物件の購入費用から実際にアパート経営を始めるための諸費用まで、全額自己資金で調達する人はほとんどいません。多くの方は、金融機関からの融資を利用して必要な投資額を調達しています。
そのため、「自己資金がなくてもアパート経営が始められる」と言われているのです。

しかし、実際に自己資金を全く準備できていない状態でアパート経営を始めてしまうと、以下のようなトラブルが起こった際に対応できなくなることが考えられます。

  • 共用部分に破損を発見、入居者からの問い合わせが止まずすぐに修繕しなければならない
  • エアコン付き物件のエアコンが故障、すぐに新しいエアコンへ交換しなければならない
  • トラブルを起こす入居者のせいで空室が増加、退去させるために立ち退き料が必要

共用部分の修繕費や、新しいエアコン設備の導入・交換、立ち退き料などは多くの大家さんが「想像していなかった」と頭を抱えるトラブルです。
さらに、このようなトラブルを放置してしまうと、空室が増える可能性が高まります。
自己資金がなくてもアパート経営は始められますが、「自己資金がなければアパート経営は続かない」ことは肝に銘じておく必要があります。

このように、アパート経営で失敗しないためには、常にさまざまなリスクと隣り合わせであることを考えることが大切です。
「自己資金が無いため急なトラブルに対応できませんでした」ということが起こらないよう、最低でも300万円以上の自己資金は準備しておきましょう。

1-2.②建物の管理を怠る

アパート経営で最終的に利益を残すためには、無駄なコストの削減が不可欠です。建物の管理費は基本的に支出額が大きいため、コスト削減対象として建物の管理にお金をかけない経営者が多くいます。
しかし、建物の管理は入居者をより多く集めるためには非常に重要な要素であり、入居者の快適な生活環境を整えることは安定的な収益を生むために必要な投資です。

一般的には賃貸管理会社を活用しますが、コスト削減のため管理会社に依頼せず、自身で建物の清掃や家賃管理を行うオーナーもいます。
しかし、入居者の確保やクレーム対応など他の業務で手一杯となり、建物の管理業務を怠ってしまうオーナーも少なくありません。

アパート経営で大成功を果たすプロ賃貸オーナーは、入居者の確保だけでなく建物の管理なども「アパート経営を成功させる要素のひとつ」だと考えています。
自身で行うべき業務と、専門会社に任せるべき業務を考え、いつまでも入居者が気持ちよく過ごせるように建物の管理をしっかり行うことが大切です。

1-3.③建物の立地が悪い

建物の立地条件が想定する入居者像にあっていない場合、入居率を上げることは難しく、空室を埋めるまでに時間がかかる可能性があります。空室による減収は減益に直結するため、空室が長期間続くとアパート経営が失敗する確率は格段に上がります。

また、いくら入居者から人気の駅近エリアであっても、駅近である分、物件の購入価格は高くなるため、十分な利益額を確保できないことも考えられます。
さらに土地勘がない上、ロケーションや生活環境の調査が不十分なまま、投資条件だけを見て判断することは失敗に繋がる大きな原因となります。

間取りや設備はアパートを購入した後でも費用をかけることで変えることができますが、立地だけは変えることができません。
そのため、アパートを購入する際は不動産物件の立地状況をしっかり把握することが大切です。

1-4.④利回りの見方が間違っている

アパート経営を行うときに、利回りを重視して物件を選ぶ方も多いでしょう。しかし、「表面利回り」でだけで投資物件を判断してしまうと、失敗する恐れがあります。

表面利回りとは、以下の計算式を用いて求められます。

このように、表面利回りは満室時の賃料収入を物件価格で割って計算されているのみで、改修費、修繕費などの経費が考慮されていません。
そのため利回りを見る際は、入居時や経営時に発生する経費も考慮された「実質利回り」で考えることが大切です。

実質利回りの計算方法は以下の通りです。

表面利回りの高さばかりに注目して、割安なアパートを購入すると以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • 建物の老朽化が進んでおり、多額の修繕費用が発生する
  • 老朽化や周囲の環境の変化により、物件の入居率が低い

表面利回りだけを前面に押し出し、割安で売却されている投資用物件は、何らかの理由や事情ががある可能性があるため、注意しておきましょう。

1-5.⑤所得税対策として経営を始める

不動産投資には、固定資産税や都市計画税、相続税、所得税などさまざまな税金の負担を軽減する効果があります。
特に所得税を節税する場合は、不動産投資により発生した経費を利用して所得を減らして節税を行うため、注意しなければなりません。

所得を減らす方法とは、具体的に以下の2つ方法があります。

  • 減価償却費などを経費として計上する
  • 不動産経営が赤字経営の場合、確定申告の差に損益通算をする

所得が減ってしまうと、金融機関からの信用が低下するだけでなく、手元に現金が残らないことで、不動産経営に支障が出る可能性があります。
金融機関からの信用が低下すると、新たな融資を受けて不動産投資を拡大することが難しくなるでしょう。

現金が手元に残らなければ、修繕・維持管理など突発的な費用が発生した場合に、資金繰りができなくなり、運用が失敗に終わる可能性があります。
不動産投資の本来の目的は節税対策のためではなく、収入を増やすためであることを忘れないようにしましょう。

1-6.⑥事業計画の見積もりが甘い

不動産投資を始める場合は、事業計画をしっかり立てキャッシュフローを管理しながら進めなければ、失敗する可能性が格段に高くなってしまいます。
事業計画で見積もられなければならない項目は、以下の通りです。

①事業を開始するために必要な資金
例えば、新築のアパートを建築する場合は、物件の建設費用が必要なだけでなく、既に建っているアパートを取り壊す場合は、解体費用や入居者の立退料が発生します。
アパート経営を始める際にも、登録免許税や登記費用、手数料、保険料など数々の費用を支払わなければなりません。

②事業資金を調達する方法
銀行からの借り入れで資金調達をされる方も多いですが、自己資金が0だと銀行は融資してくれない可能性が高いです。最低でも購入資金の10%くらいは用意しておきましょう。
また、新築物件の方が融資を受けやすいという特徴があります。

③支出の見込み
固定資産税、修繕費、減価償却費などの税金の支払いや経費がいくら発生するのかを事前に考慮する必要があります。

④収入の見込みと利回り
賃料収入はいくらを見込めて、実際の利回りはいくらなのか、計画を立てることが必要です。特に、利回りを計算する際は表面利回りではなく、初期費用やランニングコストも考慮された実質利回りがいくらになるかを計算しましょう。

不動産投資を始める際は、以上の4つの事項を明確にして事業計画に盛り込みましょう。

1-7.⑦経営リスクへの備えがない

アパート経営は経営リスクをしっかり把握した上で、リスクヘッジを行う必要があります。
物件に存在するリスクが十分に把握できておらず、リスクヘッジが不十分だと、以下のような事態になりかねません。

  • 収入が安定しない
  • 多額の出費が発生する
  • 入居者からのクレームに繋がる

その結果、オーナー自身に金銭的負担や精神的負担が増えて、経営がうまくいかなくなり失敗してしまいます。
そのため、事前に物件にどのようなリスクが存在するのかを確認しておきましょう。リスク1つ1つに対して、適切な方法をとることが大切です。


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2.「成功する人」と「成功しない人」の経営方法の違い

前述したように、アパート経営で多額の家賃収入を得られる成功オーナーもいれば、ローン返済や入居者対応で苦労している失敗オーナーも存在します。
では、この二者の違いはどこにあるのでしょうか?

ここでは、アパート経営において「成功する人」と「成功しない人」の経営方法の違いを比べながら、成功するためのヒントを見つけていきましょう。

2-1.事前調査

【成功する人】 【成功しない人】
  • 自身の目でしっかり情報を確認する
  • 客観的なデータを収集してプランを作成する
  • 必要に応じて専門家に相談する
  • 営業マンの言葉を鵜呑みにする
  • イメージや思い込みをもとにプランを作成する
  • 営業マンに一貫して任せる

収益物件を購入する際は、近隣住民の属性や家族構成の特徴、競合物件や環境などさまざまなデータを収集するとともに、自身の目で直接確認する必要があります。 また、土地により建築基準法などの制限や自治体による規制など、初心者投資家にはわからない点も多数あるため、営業マンだけでなく建築士など専門家の力も借りながら土地の事前調査を行うことが大切です。

アパート経営で成功する人は、土地環境や競合物件により入居希望者のターゲット像やアピール方法が変わることを理解しているため、しっかりと事前調査を行っています。
一方、アパート経営で成功しない人は"営業マンに任せておけば問題ない"と安易に考えている傾向にあり、アパートを購入して経営し始めてから空室リスクに悩む人も少なくありません。

アパート経営で成功するかどうかは、「事前調査の有無」が大きく関係していると言えるでしょう。

2-2.資金計画の立て方

【成功する人】 【成功しない人】
  • 事前にアパート経営に必要な支払い項目をリストアップする
  • 資金調達から返済まで項目別で資金計画を作成する
  • 毎月の返済額が無理なく行える金額から借入額を検討する
  • 長期的な資金計画を立てている
  • アパート経営に必要な支払い項目を把握していない
  • 不動産会社が準備した資金計画だけを頼りにする
  • 「銀行からいくら借りられるか」だけを考えて借入額を検討する
  • 短期的の資金計画しか立てていない

資金計画は、以下の3段階に分けて検討することが大切です。

  • ①調達計画
  • ②支払い計画
  • ③返済計画

ポイントは、必要な支払い項目を全て網羅して計画に落とし込むことです。

アパート経営に成功する人は、購入時の費用だけでなく、大きな支払いが発生する大規模修繕の費用を見込み、5年後・10年後など長期的に考えて無理のない修繕計画を立てています。
しかし、失敗する人は目先の資金計画のみを考えるため、想定していない大きな支払いが発生した場合、資金繰りに苦戦してしまう人が多いです。

アパート経営が始まってから想定していなかった支出があると、資金計画が一気に崩れる可能性もあるため、様々なトラブルを想定して長期的な資金計画を立てておくことが望ましいでしょう。

2-3.管理会社の選び方

【成功する人】 【成功しない人】
  • 集客力・信頼力を重視して管理会社を選ぶ
  • 複数社を比較して一番良い管理会社を選ぶ
  • コストの低さだけを重視して管理会社を選ぶ
  • 勧められた管理会社を下調べせずに選ぶ

アパート経営における管理会社選びは、経営の成功・失敗を大きく左右する要素のひとつです。
ただ、ひとくちに管理会社といっても、以下のように管理会社により得意な業務や受け持つ業務の内容が異なります。

  • 入居者の募集のみを行う管理会社
  • 入居者の募集から家賃の資金管理まで行う管理会社
  • サブリース(家賃保証)を行う管理会社

そのため、まずはどのような目的で管理会社に依頼するのかを考え、最適な管理会社を選ぶことが大切です。

アパート経営に成功する人は、コストよりも集客力などを重視して、複数社を比較しながら最も信頼できる管理会社を選びます。
一方で、失敗する人は目先の収益を考えるあまり、コストのみを重視して管理会社を決める人が多いです。何もしてくれない管理会社を選んでしまうと、コストを重視したはずが依頼料すら無駄となってしまいます。

アパート経営で最も重要となる「入居者募集」は賃貸オーナーが自ら行うものではなく、基本的に管理会社に依頼する形となります。満室状態が維持できるアパート経営を望むなら、集客力のある管理会社を選ばなければなりません。

2-4.条件交渉のバランス

【成功する人】 【成功しない人】
  • 相手の話を聞きながら進める
  • 落としどころを探りながら話す
  • 時には相手の要望を受け入れる
  • 自分の話ばかりで相手の話を聞かない
  • 相手の条件を全てそのまま受け入れてしまう
  • 自分の意見が通るまで交渉する

アパート経営では、アパート購入段階から入居者対応まで、様々な相手と条件交渉を行う必要があります。

  • アパート購入時に不動産会社との物件価格の交渉
  • 入居希望者との家賃交渉
  • トラブルを起こす入居者に立ち退いてもらう際の交渉

条件交渉の場面では、一方的な押し付けとならないように相手の気持ちを尊重しながら、大損しないようにバランスを見て交渉成立させることが大切です。

アパート経営に成功する人は、お互いの話を客観的にまとめ、時には相手の要望を受け入れながら、相手にとって「デメリット」を感じさせない交渉を行います。
しかし、失敗する人は相手の話を一切聞かない、もしくは相手の条件を全て受け入れてしまい、どちらかにデメリットを偏らせる交渉をしてしまいます。

お互いに納得できる条件交渉を行うことができなければ、払う必要のなかった費用を無駄に支払ってしまったり、時には大きな損害を被ってしまう可能性もあります。
そのため、条件交渉を行う際は双方にとってバランスの良い結果となるよう、自身だけの要望を押し付けるのではなく、相手の要望もしっかり聞き入れましょう。

2-5.リスク対策

【成功する人】 【成功しない人】
  • アパート経営全体を見て考えられるリスクを想定する
  • 最大リスクを想定する
  • リスク=不確実性と捉え、軽減する方法やコントロールする方法を考える
  • 空室リスクなどの主なリスクしか想定していない
  • リスクを過小評価する
  • リスクを恐れて何事も挑戦しない

アパート経営に限らず、不動産投資にはリスク対策が不可欠です。
しかし、不動産投資におけるリスクは「危険性」ではなく「不確実性」と考え、あらかじめどの部分にどのようなリスクがあるのかを把握し、ひとつひとつ対応策を立て、リスクを最小限に抑える必要があります。

アパート経営に成功する人は、アパート経営における代表的なリスクだけでなく、幅広くリスクを想定し、その回避策も知識として得ています。
一方で失敗する人は、「何とかなる」と思い込み代表的なリスクしか想定しないため、想定外のリスクやトラブルに対応することができません。

いつどのようなリスクやトラブルに直面しても余裕を持って回避できるよう、小さなリスクから大きなリスクまで網羅的にリスクを想定しておきましょう。

3.アパート経営で知っておくべき5つのリスクと回避策

アパート経営にはさまざまなリスクが存在していますが、ここでは必ず知っておくべき代表的な5つのリスクとリスク回避策について紹介します。
リスクの内容と回避策を理解しながら、アパート経営で失敗する確率を減らしましょう。

3-1.空室リスク

アパート経営において、唯一の収入源である家賃収入が入らなくなる「空室リスク」は最大のリスクです。特に、1棟あたり4~10室の小規模アパートの場合は、空室が1室あるだけでも収入の減少に大きく影響します。

また、空室となっていた期間の損失は後から取り戻すということができません。そのため、もし空室が発生したらすぐに入居者を募集するなど、迅速に空室対策を行う必要があります。

一人暮らし用のワンルーム物件では、2~4年で大半の入居者が入れ替わります。とくに入学や入社、転勤などが集中する1月~3月は入退去が重なります。入退去の情報を事前に把握し、次の入居者募集を早めにかけなければなりません。

また、時期に関係なく退去が続く場合や、ハイシーズンにもかかわらず入居者が決まらない場合は、物件そのものや入居条件に何かしらの問題があり、入居が敬遠されているケースもあります。

空室率の上昇を防ぐためには、空室ができる前に空室対策を行うことがポイントです。
周辺環境や相場動向、さらに競合物件の設備などを調査しながら、入居者の募集方法をあらかじめ管理会社と相談しておき、退去の情報を把握した時点ですぐに物件情報サイトに物件を掲載しましょう。

また、クリーニング業者や内装業者をあらかじめ選定しておき、可能な限りコストを抑えながら短い期間で次の入居者を迎える準備を行うこともおすすめします。クリーニング済みの一室を確保できれば、物件の見学や内覧にも迅速に対応しやすくなるためです。
そして、そのためには自己資金の準備が大前提だということは忘れないでおきましょう。

3-2.金利リスク

世の中の基準金利が変動する事で、返済金額の負担が増えてしまう金利リスク。なぜアパート経営でこのリスクが失敗に大きく関わるのか、それはほとんどの人が金融機関から多額の融資を受けている事が関係しています。

ローンの金利には固定金利型と変動金利型の2種類がありますが、固定金利型ローンの場合、世の中の金利(短期プライムレートなどの基準金利)が上昇しても借入金利は変わらないため、金利リスクはありません。
しかし変動金利型のローンの場合、世の中の金利が上昇すると返済金額が増え、収支を圧迫する恐れがあります。
例えば借入が1億円の場合は、金利が1%上昇すると年間100万円の利息支払いが増加してしまいます。

回避策としては、変動金利ではなく固定金利型(全部または一部)のローンを組む方法があります。固定金利型のローンであれば、金利上昇による利息支払い額の増加を抑えることができます。ただ、変動金利型のローンに比べ金利水準は高めとなっています。

また、金利変動に耐えられる手堅い返済計画を策定することもポイントです。金融機関は通常借入金利を1~2%程度高めに設定し、金利が上昇した場合でも返済が可能であるかを判断しています。同様に、計画の策定時の想定金利を高めに設定することで、金利上昇時のバッファーを作ることができます。

3-3.災害リスク

地震や台風などの自然災害や火災の発生により、建物などの資産が損害を被ってしまう「災害リスク」は、近年大規模な自然災害が目立っていることもあり、より多くの賃貸オーナーから注目されています。

大規模な自然災害が増加傾向にある現在でも、「災害は滅多に起こらないだろう」と災害リスクを甘く見ている大家さんがいますが、大規模な自然災害や火災が起きて、建物が全壊してしまうケースも少なくありません。

もし建物が全壊してしまうと、当然入居者からの家賃収入は一瞬で途絶えます。まだローンが残っている大家さんであれば、借金だけが残ってしまうことも考えられるでしょう。

災害リスクに対する基本的な回避策は、保険の加入です。
保険には「住宅総合保険」「火災保険」など、さまざまな種類が存在します。
また保険にも「家賃補償特約」など、さまざまな特約を付けることが可能なため、リスクを最小限に抑えたいのであれば、予めこのような特約を付けておくことをおすすめします。

その他、近年では全国各地で大きな地震が続いて発生しているため、付近の地盤や活断層についてしっかり調べておくと良いでしょう。

3-4.家賃下落リスク

近隣の環境変化や競合物件の建築、建物の老朽化などにより入居者ニーズが減少してしまい、設定していた家賃を下げなければならない「家賃下落リスク」は、年間家賃収入にも大きく関わるため、なるべく回避しておきたいリスクです。
しかしいつまでも家賃を下げないことにより、空室期間がさらに長くなってしまう可能性もあるため、できるだけ早い段階で家賃設定を見直すことも重要となります。

家賃下落リスクを回避するためには、好立地アパートを選びましょう。
物件は築年数が経てば経つほど家賃が下落すると言われていますが、駅から近いアパートなど利便性の高い物件は、比較的家賃が下落しにくいというメリットを持っています。

また、リフォームやリノベーション、または設備投資で物件の価値を上げる方法もあります。
一時的な投資コストはかかりますが、床をフローリングにする、ワンルームをファミリー向けに転用して家賃をアップさせる等、結果的に以前より大きな収入を得ることも可能です。
ペット共生物件や無料インターネット物件など、近年のトレンドを意識してみると良いでしょう。

3-5.家賃滞納リスク

入居者から家賃が支払われなくなる「家賃滞納リスク」は、アパート経営者の頭を悩ませる非常に厄介な問題です。

借地借家法では、貸主より借主の権利の方が守られているため、家賃を滞納している入居者を簡単に追い出すことはできません。
半年以上など長期間の家賃滞納が続いた場合は、「正当事由」として退去させられる可能性は高いですが、滞納し続けていた家賃が入ってくるかはわからない上、法的対応に費用や時間がかかってしまうことも考えられます。

管理会社が入居者を集める際に、入居者の見極めをしっかりと行わなければなりません。また家賃の滞納者を早期抽出し、すぐに対応する必要があります。対応にあたっては、弁護士などの専門家に予め相談することも重要です。

その他、家賃滞納保証サービスを活用するという方法もあります。家賃滞納保証サービスは入居時に入居者と家賃保証会社との間に契約を結びます。家賃保証会社は入居者が家賃を滞納した際の家賃の立て替えや、入居者への家賃の取り立てなどを行います。

4.アパート経営に向いている人とは

ここまで、アパート経営で成功する人と成功しない人の違いを詳しく見てきましたが、「アパート経営に向いている人」とは、簡単に言うとどのような人なのでしょうか。

最後に、「アパート経営に向いている人」と言える2つのポイントを紹介します。

4-1.リスクを事前に把握できる人

前述したように、アパート経営に限らず不動産投資にはさまざまなリスクがありますが、購入物件の利便性が回避のポイントとなる「家賃下落リスク」のように、事前の見極めにより抑えられるリスクも存在しています。

そのため、何らかのトラブルに遭遇してから対策を行う人ではなく、自分で幅広く情報を収集し、リスクを事前に把握できる人がアパート経営に向いている人と言えるでしょう。

4-2.徹底的に計画を立てて堅実に進められる人

テレビやインターネットの広告を見て、「アパートを購入して入居者さえ確保できれば何もしなくても安定収入を得られる」と考えている人もいますが、オーナーは家賃を全額収入として得ているわけではありません。

そもそも、アパート経営は賃貸オーナーになることがゴールではありません。
賃貸物件を購入する前から投資計画や経営戦略を立てることは必須であり、実際にアパートを購入して賃貸経営が始まれば、常にさまざまなリスク対策を行わなければなりません。

したがって、アパート経営を行うにあたり、いつ想定外のトラブルが起きても余裕を持って対応できるよう徹底的に計画や目標を立て、堅実に進められる人こそアパート経営に向いている人だと言えます。


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まとめ

成功すれば不労所得、失敗すれば借金地獄のアパート経営。今後の人生を大きく左右する不動産投資を成功させることは、並大抵の努力では不可能です。

しかし、努力を惜しまず失敗リスクを最大限回避し、堅実に計画を立てて実行できる人なら、アパート経営で成功できる可能性は大いにあります。

将来のための貯蓄目的や不労所得を目指して不動産投資を視野に入れている人は、この記事をご参考に、自身がアパート経営に向いているかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。

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