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土地活用の新たな可能性を考える① 【最新のトレンドを反映した賃貸住宅を企画する】
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最新トレンドを反映した賃貸住宅とは?知っておきたい設備仕様を解説
賃貸住宅の仕様は時代の変化に伴い、借主のニーズも変わってきています。
これから賃貸住宅を建てて、経営をするのであれば、必須設備の最新のトレンドを知って設計仕様に反映していくことが望ましいといえます。
トレンドと言えば大袈裟かもしれませんが、賃貸住宅の流行りは息の長いものが多いです。
1~2年で廃れていくものではないため「長期的な観点から取り入れていく」ことがポイントです!
では、これから賃貸住宅を建てる場合、どのような設備や仕様を取り入れていけばいいのでしょうか?
今回の記事では、「最新トレンドを反映した賃貸住宅の仕様」について解説します。
入居者様のターゲット層で異なるこだわりポイント
ひと口に賃貸住宅といっても、土地オーナー様から見た入居者ターゲットが異なれば、入居者様のニーズも変わってきて当然ですからここは注意ポイントです。
賃貸住宅は、ワンルームのような「単身者向け」と、2LDK・3LDKのような「ファミリー向け」の2種類に大別できるといえます。
全国賃貸住宅新聞では、単身者向けとファミリー向けのそれぞれにおいて「この設備がなければ入居が決まらない!」設備のランキングを公表しています。
ランキングの結果は、下表の通りです。
順位 | 単身者向け | ファミリー向け |
---|---|---|
1位 | 室内洗濯機置場 | 追い炊き機能 |
2位 | TVモニター付きインターホン | 室内洗濯機置場 |
3位 | インターネット無料 | TVモニター付きインターホン |
4位 | 温水洗浄便座 | 独立洗面台 |
5位 | 独立洗面台 | 温水洗浄便座 |
6位 | エントランスのオートロック | インターネット無料 |
7位 | 備え付け照明 | システムキッチン |
8位 | 宅配ボックス | ガスコンロ(2口/3口) |
9位 | 高速インターネット | エントランスのオートロック |
10位 | ガスコンロ(2口/3口) | 宅配ボックス |
まず、単身者向けの賃貸住宅では「室内洗濯機置場」、ファミリー向け賃貸住宅では「追い炊き機能」がトップです。
追い炊き機能は単身者向けのランキングの中には入っていない項目ですが、ファミリー向けでは鉄板の1位となっています。
いまの時代、ファミリー層の殆んどは共働き世帯でしょう。
家族の帰宅時間がバラバラになりがちな共働き世帯では、追い炊き機能のニーズが高いのは頷けますね。
また、ランキングを見て注目すべきポイントは「空間が必要となる仕様」です。
「室内洗濯機置場」や「独立洗面台」は、単身者向けとファミリー向けのいずれにも5位以内にランクインしています!
戸建でご自宅を建てられた経験がある方はお分かりと思いますが、室内洗濯機置場や独立洗面台は、スペースが必要となるため設計段階から盛り込んでいかないと後からでは追加がしにくい仕様です。
人気が高く、スペースを要する仕様については、最初の設計段階から積極的に取り入れていくことが望ましいと言えます!
賃貸住宅の付加価値を上げる設備仕様とは?
賃貸住宅の仕様の中には、物件の付加価値を上げる仕様もあります。
入居者様からの人気が高い設備で、付加価値が付く設備なら、賃料を上げることが検討できます。当然、多くの土地オーナー様が気になる部分でしょう。
全国賃貸住宅新聞では、不動産会社に対して単身者向けとファミリー向けのそれぞれにおいて「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まる」設備のアンケートを取り、ランキングを公表しています。
ランキングの結果は、下表の通りです。
順位 | 単身者向け | ファミリー向け |
---|---|---|
1位 | インターネット無料 | インターネット無料 |
2位 | エントランスのオートロック | 追い炊き機能 |
3位 | 高速インターネット(1Gbps以上) | エントランスのオートロック |
4位 | 宅配ボックス | 高速インターネット(1Gbps以上) |
5位 | 浴室換気乾燥機 | システムキッチン |
6位 | 独立洗面台 | 宅配ボックス |
7位 | システムキッチン | 浴室換気乾燥機 |
8位 | 24時間利用可能ごみ置き場 | ガレージ |
9位 | 防犯カメラ | ホームセキュリティー |
10位 | 追い炊き機能 | 24時間利用可能ごみ置き場 |
筆者がこのランキングを見て、まず目についたのは、入居者ニーズが高くて賃料アップとなり得る設備仕様は「共用部や物件全体に関わる仕様」が多い点が特徴となっている点でした。
例えば、「インターネット無料」や「高速インターネット(1Gbps以上)」は、今の時代、単身、ファミリー世帯を問わずプライベート、リモートワーク問わず必須の設備です。
また「エントランスのオートロック」は入居者様の安心・安全性を提供する設備ですし、「宅配ボックス」や「24時間利用可能ごみ置き場」は入居者様の利便性を大いに満足させることができるでしょう。
これらはすべて共用部や物件全体の設備仕様です。
つまり、入居者満足と賃料アップを両立させるには、専有部の仕様だけではなく、共用部の設備仕様も充実させることがポイントなのが分かります!
「エントランスのオートロック」や「宅配ボックス」、「24時間利用可能ごみ置き場」等のスペースを必要とするものはすべて、入居者様のニーズが高い注目すべき設備仕様です。
それを実現するために「スペースが必要となる設備」は、賃貸住宅を建てた後からでは追加するのが非常に難しいため、企画設計段階から積極的に取り込む必要がある!というわけです。
土地オーナー様が賃貸住宅の経営を考える企画段階の注意点
土地オーナー様が賃貸住宅の経営を考える企画段階の注意点はズバリ2つです。
「入居者ターゲットを明確にすること」と「優先順位を付けること」の2点です。
まず「入居者ターゲットを明確にすること」が必要なのは、ランキングの結果にもあるように単身世帯とファミリー世帯では若干ニーズが異なるからです。
賃貸住宅の入居者ターゲットは、その間取りで自ずと決まってしまいます。
つまり、入居者ターゲットとは、1Kやワンルームなら単身世帯。2LDKや3LDKならファミリー世帯。といった感じです。
賃貸住宅の間取りでそのターゲットは異なりますので、設備や仕様は間取りにあわせて決めていく必要があるわけです。
例えば、「追い炊き機能」や「システムキッチン」は、ファミリー世帯の2LDKならを付けた方が良いのですが、単身世帯の1Kなら不要かもしれません。
次に、企画段階で「優先順位を付けること」も重要です。
基本的に、建ててしまった後からでは追加ができない設備仕様は、企画段階で必ず盛り込み、後で追加ができる設備仕様は、言い方は極端かもしれませんが、企画段階ではとりあえず優先順位を低くしても構わないといえます。
後から追加ができないような仕様とは、前述の繰り返しですが、専有部の「室内洗濯機置場」や「独立洗面台」、もしくは共用部の「エントランスのオートロック」や「宅配ボックス」といったスペースを必要とする設備仕様になりますから企画段階で必ず盛り込みます!
一方で「インターネット無料」や「高速インターネット(1Gbps以上)」「TVモニター付きインターホン」「備え付け照明」等は、建てた後でも追加はできる設備ですね。
もちろんこれらも入居者ニーズが高い設備ですから最初から盛り込めれば問題はありませんが、例えば、企画段階で「予算が厳しいです!」といったことなら、とりあえずこれらの設備仕様は、は「その後検討する...」というのも判断の一つになるというわけです。
まとめ

以上、今回は、最新トレンドを反映した賃貸住宅の設備仕様について解説してきました。
土地オーナー様にとって、賃貸住宅は今後何十年とお金を生む資産となるため、極力、現時点での最新トレンドを盛り込んで建てることが望ましいといえます。
また企画設計段階での注意点は、後から追加がしにくい仕様に関しては、企画段階でピックアップをした上で最初から設備仕様として取り入れることが重要です。
建築会社様と、賃貸住宅の設計や設備仕様をご相談されたり、決定するにあたり、この記事の内容が参考になればと思います。
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