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土地活用の新たな可能性を考える③【後悔しない一戸建て賃貸!土地オーナーが知っておきたい秘訣とは?】
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一戸建て賃貸とは
一戸建て賃貸とは、その名の通り、一戸建てを賃貸する土地活用のことです。
1つの建物を1人の借主に貸すため、その点では「一棟貸し」に分類される土地活用といえます。貸主と借主の関係がアパートのように「1対多」ではなく、「1対1」の関係になることが一棟貸しの大きな特徴になります。
一棟貸しの土地活用は、例えるなら、コンビニ店舗や老人ホーム等が挙げられます。
一棟貸しは、土地オーナー様が建てた後も、その建物の賃貸管理や客付け仲介はその管理会社の手に委ねることになるため、手間がほとんどかからず、入居者様が長く定住してくれれば賃料収入も安定する点が特徴です。しかし、空室が生じてしまうと賃料収入がゼロ円になってしまう点が大きなリスクとなります。
一戸建て賃貸のメリット

一戸建て賃貸のメリットは、「競合物件が少ない」「入居者様が定住してくれれば収益が安定する」という点です。一戸建て賃貸は、賃貸ニーズの割にアパートと比べると供給量は少ない傾向があります。供給量が少ないことから、物件間における競合が発生しにくく、例えば、アパート経営のように賃料の値下げ合戦が繰り広げられるようなことは少ない点はメリットです。
また、一戸建て賃貸は基本的にファミリー層が借主となります。
お子様がいる家庭は子どもの転校を敬遠することもあり、入居期間は長くなる傾向があります。例えば、子どもが小学校1年のときに入居してきた家族は、6年間借り続けることもあります。ワンルームのターゲットとなる単身者と比べると、入居期間が長くなる傾向があることから、長く定住してもらえる入居者様がつけば収益も安定してくる点がメリットであり、成功のポイントになります。
また、一戸建て賃貸では、たまに借主から「気に入ったので物件を買わせて欲しい」という要望が来ることもあります。これは物件オーナー様の考え次第ですが、賃料収入も得ることができ、なおかつ、将来的に売却収入も視野に入れられる点は、アパート経営にはないメリットといえるでしょう。
一戸建て賃貸のデメリット

では、一戸建て賃貸のデメリットはどうでしょうか? これは「アパート経営に比べると利回りが低くなる傾向があり、入居者様が定住してくれない場合、空室時の悪影響が大きい」という点です。
一戸建て賃貸では、間取りが3LDKや4LDKとなりターゲット層がファミリー層になります。広い間取りの賃貸物件は、賃貸面積が広いため、家賃の総額が高くなる点が特徴です。周辺環境も含めて入居者様が気に入ってくださればよいのですが、物件に対して家賃の総額が高くなり過ぎると借主を見つけにくくなり、必然的に単価を低くして総額を下げざるを得なくなる場合も考えられます。
そのため、3LDKや4LDKのような広い間取りは、ワンルームのような狭い間取りよりも家賃の単価が低くなってしまうことが一般的です。
同じ賃貸面積で稼げる家賃はワンルームよりも少なくなるため、一戸建て賃貸の利回りはワンルームと比べると低くなってしまう傾向があります。
一戸建て賃貸は、一棟貸しということを冒頭で触れましたが、入居者様が付かない空室時の悪影響が大きくなります。少しくどいですが、悪影響とは「空室リスクが大きい」ということではなく「空室時の悪影響が大きい」という意味です。
「空室リスク」という点で申し上げれば、もちろんアパート経営でも、当然、それはあります。しかし、これも冒頭でも触れましたように、アパートの場合、戸数が複数戸あることから、空室がオーナーに与える悪影響は一戸建て賃貸よりは少ないわけです。例えば、10戸あるうちの1戸に空室が発生しても、9戸から家賃収入を得ることができます。
アパートのような複数戸ある賃貸物件は、その殆どが空室になってしまうならともかく、多少ですが空室が発生しても空室以外からの賃料収入の中から借入金の返済ができますが、一戸建て賃貸では空室が発生すると賃料収入はゼロ円になってしまいます。
借入金を組んで建物を建てている場合は、空室期間中は貯金等を使って借入金を返済していくことになりかねません。そういうわけで、同じ空室が発生するとしても、悪影響がアパートと一戸建て賃貸で大きな違いがある点は覚えておいて欲しいのです。
一戸建て賃貸のメリットとして「競合が少ない」点を挙げましたが、一戸建て賃貸の供給量が少ないのはアパート比べると「利回りが低く、空室時の悪影響が大きい」ことが理由という点も挙げられます。一戸建て賃貸とアパート経営を比較すれば、後者の方がメリットは総じて大きいことから、一戸建て賃貸は、土地オーナー様に選択がされにくい点があるわけです。
では、一戸建て賃貸をお考えの土地オーナー様が、後悔しないようにするためには、ズバリ申し上げると、アパートが建てられるような土地であればアパート経営等を選び、一戸建て賃貸は選択しない方が良いといえます。そのため、一戸建て賃貸は「狭小地」や「変形地」のようにアパートが建てにくい土地で、その活用方法に悩まれている土地オーナー様が選択することが合理的といえる土地活用なのです。
一戸建て賃貸の成功例とトラブル
近年、一戸建て賃貸の成功例としては「ガレージハウス」があります。
ガレージハウスとは、ガレージ付きの一戸建て賃貸ということです。
ガレージとは屋根と壁で囲まれた車庫のことを指し、屋根しかないカーポートとは異なります。ガレージは、車を風雨や車上荒らしから守るだけでなく、中でメンテナンスや洗車もできるメリットがあります。
家から直接ガレージに行き来できるタイプのものであれば、ガラス張りにして車を常に楽しめる仕様にすることもできます。ショールームのような仕様のガレージハウスは、入居者満足度も高いです。ガレージハウスは希少性があり、一般的な戸建て賃貸よりも賃料も高く設定することができます!
一方で、一戸建て賃貸にもトラブルはあります。
家賃不払いや使用細則を守らないといった入居者トラブルは、一戸建て賃貸に限らず賃貸住宅に付き物です。特に、一戸建て賃貸の場合、ペットを無断で飼われてしまうことがよくあります。確かにペットは入居者様にとっては可愛い家族ですが、室内で犬や猫等のペット飼われてしまうと、床に大きな染みができたり、壁が傷つけられたりします。
そのため、ペット不可の物件にしたい場合には、入居時にペット飼育は不可であることを十分に説明し、万が一違反したときは退去時に借主へ原状回復を負担させることが適切な対策になります。
まとめ

以上、今回は一戸建て賃貸について解説してきました。
一戸建て賃貸は、「競合物件が少なく収益が安定している」というメリットがありますが、「アパート経営に比べて利回りが低く、空室時の悪影響が大きい」という点がデメリットです。
一戸建て賃貸で後悔しないようにするには、アパートを建てることが難しい土地で建てることを検討すべきという点になるといえます。近年はガレージハウスという成功例も出てきていますので、企画をする際の参考にしていただければと思います。
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