【イエカレ】アパート・マンションの建築基準法を解説|土地活用前に知っておきたい種類や内容


この記事を読むのにかかる時間:5分


このコラムのポイント

本記事では、土地活用に際して賃貸アパートやマンションを検討する際に欠かせない建築基準法・都市計画法による法令制限の種類と影響をわかりやすく解説しています。
土地は都市計画法により12種(市街化調整地域含む)に用途地域区分され、それぞれ用途や建ぺい率・容積率・高さ制限などが異なります。
たとえば、第一種低層住居専用地域では、2~3階より高いマンションは建てられず、法令を知らないと計画自体が不可能になる可能性があります。
また、市街化調整区域では原則的にアパート・マンション経営ができません。一方、非線引き区域では用途地域指定がないなど比較的自由度が残されてもいます。
その他、土地の敷地条件(接道義務、水はけ、擁壁等)や構造・防火・避難経路など、多岐にわたる法的基準があり、特にアパート・マンションの共同住宅は、敷地調査と専門家の確認が不可欠になります。
このように、法令制約を把握せずにアパート・マンションの建築プランを進めると、「建てたくても建てられない」リスクが避けられません。
土地活用の初期段階で法的な枠組みを理解し、専門家とも連携して計画を進めることが成功の第一歩になります。


土地に設定がされている用途制限とはなんでしょうか??

土地を持ってるから何でも出来るわけではないんです!土地にはそれぞれ用途が制限されています。

自分の所有地なのだから好きに活用してもいいとはいかないもので、土地にはそれぞれ用途が制限されています。

土地活用を考えている土地の現在の用途については、まずは登記簿で「地目」を調べるところから始めましょう。 地目は法務局で土地に関する登記を取得すれば載っており、畑、山林、宅地など全部で23種類あります。

畑や田などは活用に際して農地法や都市計画法による制限がありますし、その他も地目によって法令による活用制限がかかっていることがあります。

もっとも、地目が土地活用プランと違うからといってあきらめてしまう必要はありません。 現在畑である土地にマンションを建築しようとする場合などは、畑から宅地への転用手続を経ることで宅地になり、建物を建築することが可能になることもあります。 しかし、宅地の上だから建物を建てても大丈夫、とはならないのも困ったところです。

「再建築不可」と呼ばれる建物を建てることができない土地というのが存在しているからです。 再建築不可の場合、既存建物を取り壊して更地にしてしまうと、その土地には二度と建物が建築できなくなり、活用どころではなくなります。

再建築不可の条件は様々な法令にありますが、多くみられるのは「接道条件」と「土砂災害特別警戒区域」を理由とするものです。

接道条件は、公道に面している幅が2メートル以下の場合には再建築不可という原則で、法務局で土地の地積測量図に載っている場合もあれば、実測が必要になる場合もあります。

土砂災害特別警戒区域に指定されているかどうかは、都道府県庁のホームページで確認することができます。 土砂災害特別警戒区域指定は平成27年に行われたものですので、これまでは全く意識していなかったということも多く注意が必要です。

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建物が建てられることがわかってからも、調べることがあります。

建物が建てられる土地だと分かってもまだ安心はできません!

土地は都市計画法によって12種類の用途地域に区分されており、利用目的をはじめ多くの制限がかかっています。

例えば、第一種低層住居専用地域は低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域とされており、住宅以外に建てられるのは、診療所や老人ホームなどに限定されています。

店舗は住宅兼用で店舗の広さが50平方メートル以内でなければなりません。 用途地域は、土地活用の選択肢を大きく狭める場合があります。 自治体によってはホームページで見ることもできますが、多くの場合、市区町村の建築課や都市計画課に電話で尋ねることになります。

また、用途地域の指定によって、建ぺい率や容積率、高さ制限も同時に規制されています。 建物を建てようと考えている場合には、建築士さん等と相談することになりますが、プランの段階である程度の概要を知っておくと無駄が少なくて済みます。


安全対策について教えて!

安全対策についても知っておきましょう!

土地には用途地域のほかにも「防火地域」「準防火地域」「屋根不燃区域」などが指定されている場合があります。

市街地や駅前など、火災が発生すると大規模災害になりかねないエリアでは、鉄筋コンクリートなどの耐火性建物しか建築できないといった内容の規制です。

用途地域上の商業地域では防火地域に指定されていることが多いのですが、準防火地域は都市部などではかなりの広範囲にわたって指定されていることがあります。

防火地域や準防火地域などの指定は、ホームページで閲覧できる自治体が多くなっていますが、ない場合は市区町村の建築課や都市計画課に電話で尋ねることになります。

延面積や階数によって規制内容も変わってくるため、活用プランや予算に大きく影響してきます。

なお、耐火建築物、準耐火建築物は、建ぺい率等の緩和や固定資産税の軽減措置もありますので、建築時点のみならず中長期的な判断で有効性を検討したいところです。

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この記事のまとめ

土地には複雑な規制が複数存在するため、最終的には専門家と相談しながら計画していくことになりますが、頭の中でイメージする段階でも大まかな規制を調べておくことは有効です。

特に土地活用の中で「マンション経営をはじめたい」「喫茶店のオーナーになりたい」など具体的な希望をお持ちの場合には、まずはそれが法令上可能であることを確認することが第一歩になります。ある程度具体的に進めてから法令上実現できないことが発覚すると、時間も労力も無駄になってしまいます。

もし、どうしても希望が実現できない土地であれば、売却したり本来の希望をかなえるための経済的基盤として活用するといった選択肢も出てくるでしょう。

▼イエカレでは土地活用や不動産管理に関する記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

土地活用に関する記事:https://plus-search.com/chintai/archives.php
賃貸管理に関する記事:https://plus-search.com/property_management/archives.php
家の貸し出しに関する記事:https://plus-search.com/relocation/archives.php
不動産売却に関する記事:https://plus-search.com/fudousanbaikyaku/archives.php

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【初回公開日2016年11月1日】

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