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【イエカレ】商業施設を建てる4つの重要ポイントについて解説|アパート・マンション経営にはない土地活用の魅力
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目次
1.土地活用として考える商業施設のイメージ
土地活用として「商業施設」を考える方は多いかと思います。
「商業施設」という言葉の意味は幅広いので、具体的にどのような選択肢があるのか、何が重要なのかについて覚えておくことも大切です。
1-1.地域のニーズに応えることが重要
商業施設による土地活用の大前提として「地域にニーズがあるのか」が大切です。商業施設はお店を出せば利益が保証されているものではなく、あくまでも商業施設にお客が訪れ、消費してくれることで利益が生まれ、土地活用に於ける利益も生まれます。
需要のない商業施設を建てても消費者には届きませんし、既にある商業施設と同じジャンルの場合はお客を食い合うことになります。
地域に欠けているお店は何かや、消費者気質等を理解しておくことは大前提です。例えばですが、新参者をあまり受け付けない所であれば苦戦は必至ですし、逆に新しい物を歓迎する気質であれば、とりあえず一度は足を運んでもらえることでしょう。
このように、需要や消費者の気質も大切になる点は覚えておくと良いでしょう。
1-2.コンビニエンスストア
コンビニエンスストアは災害時には行政と協力することで地域住民を支えるなど、いわば「社会インフラ」としての側面を持つに至っています。24時間営業とあって時間帯を問わずにお客がやってきます。
コンビニエンスストアの強みとして、地域を問わずにそれなりの需要がある点です。例えば郊外であれば、駐車場を用意することでドライバー、あるいは車で訪れるお客からの需要を喚起できますし、首都圏であればオフィス街、あるいは駅前であれば多くの需要を見込むことも可能です。
コンビニエンスストアの数が増えているので、効率が悪いと考えるかもしれませんが、人が密集しているエリアの場合、数百メートル離れているだけでも需要を取り込めるとも言われています。また、比較的狭い土地から事業が可能な点が魅力です。
1-3.ショッピングセンター
ショッピングセンターはあくまでも「需要があるのか」が大切ですが、地域の需要があるショッピングセンターであれば大きな利益を狙うことが可能です。
例えば衣服量販店が無いエリアにアパレルショップが多く入るショッピングセンターを建てたり、近隣にスーパーがないエリアに食料品店が入るショッピングセンターを建てたり。
地域の住民が「あれば良いのにな」と思っているジャンルのショッピングセンターであれば、地域の需要を独り占めにすることが可能です。
1-4.パワーセンター
ショッピングセンターの場合、ある程度ジャンルを絞らなければなりませんが、パワーセンターの場合、需要を掘り起こすことが可能です。パワーセンターとは、様々なお店を一カ所に集めることで、ショッピングモールのような存在感を発揮している複合商業エリアです。
ショッピングセンターの場合、「そのお店に用事がある場合」しかお客は脚を運びません。ですが、パワーセンターの場合、様々なお店がありますのでいずれかのお店の用事があれば、「ついで」に他のお店を見てお金を落としてくれる可能性もあります。また、これといった用事がある訳ではないものの、「とりあえず行ってみよう」という人も見込めます。
店舗のジャンルが多ければ多いほど、様々な需要を取り込むことができるだけではなく、地域のシンボル的な存在感を発揮することも可能です。ただし、様々なお店を誘致できるだけの敷地が必要な点には注意が必要です。
1-5.アウトレットモール
近年、需要が高まっているアウトレットモール。パワーセンター同様、様々なお店を集めるのですが、アウトレットということで、既存の店舗よりもリーズナブルな品揃えとなります。より「安く商品を購入したい」という層に訴求できるでしょう。
また、アウトレットモールは需要の高まりから、マスメディアの注目を集めやすい傾向にありますので、宣伝が容易になります。
様々なメディアで取り上げられるほどに宣伝効果が高まり、集客を見込めることになります。但し、こちらもパワーセンター同様、広い土地が必要になります。
2.商業施設4つのメリット
商業施設による土地活用には、いくつかメリットが挙げられます。その点についても解説していきます。
2-1.家賃を高く設けられる
商業施設は、一般住居用の賃貸物件よりも家賃を高く設定することが可能です。土地活用によるマネタイズの方法は様々ですが、基本的には家賃収入になりますので、坪当たりの家賃を高く設定できる商業施設の方が単純計算で利益が高まります。
賃貸経営の場合、築年数や立地、周辺状況によってある程度家賃を抑えなければなりません。どうしても競争原理が生まれてしまいますが、商業施設の場合、それらの影響を受けにくいので、賃貸マンションよりも家賃を高く設定できます。
また、詳しくは後述しますが家賃の設定も様々です。固定の家賃であっても周辺よりは賃貸マンションより高めに設定できますが、入居するテナントの売り上げに応じて利益を決めることもできますので、より高い収益を得ることが可能です。
2-2.賃貸経営よりも内装費を抑えられる
賃貸経営の場合、住人が去れば内装は自らでケアしなければなりません。特に築年数が古くなるにつれて、新しい設備をと思うと、内装費も高くなってしまいますが、商業施設の場合、内装は入居するテナントが負担するケースが多いです。
そのため、必要なのは施設の大まかなメンテナンスのみで、賃貸マンションと比べると自分自身の負担が少なくなります。
利益を上げるためには出費を減らすことが大切ですが、賃貸マンションの場合、内装が汚いと入居者は現れません。その点、商業施設であれば内装は相手に任せられます。入居者側は、綺麗であっても汚くとも、自分の理想のスタイルへと改装しますので、賃貸マンションほど、内装に関してデリケートになる必要がありません。
2-3.建築基準法の制限を受けにくい
賃貸マンションであれ商業施設であれ、建築基準法を順守しなければならないのは当然なのですが、建築基準法は一般住居の方が厳しいです。商業施設の方が建築基準法の制限を受けにくいので、土地を十分に活用できます。
建築基準法では土地に対してどれだけの面積まで建てられるのかや、近隣への配慮等、細かいことまで設定されています。そのため、自分自身の思い描いた建物が建築できない可能性もあるのですが、商業施設の場合、居住用の施設と比べると建築基準法の影響が少ないので、思い描いた通りの施設を建てやすいです。
2-4.トラブルのリスクが低め
賃貸マンションの場合、トラブルがつきものです。管理する側の不手際だけではなく、住人同士のトラブルもあります。ゴミの出し方、ベランダからのタバコの煙、騒音トラブルなど、管理する側としては些細なことではあっても、住人にとっては大切なことなので、結果としてトラブルに発展することもあります。
一方、商業施設の場合、入居したお店とお客のトラブルはあるかもしれませんが、あくまでも「お客とお店」で解決することなので、トラブルに直面する機会が少ないです。商業施設で土地活用する場合、自らのお客は「テナント出店者」で、消費者はテナント出店者のお客です。そのため、トラブルになる事案が比較的少ないと言えるでしょう。
3.成功に導くテナントを誘致するテクニック
これまでの説明からも分かるように、商業施設による土地活用で成功させるためには、テナントに出店してもらい、そこで大きな利益を上げてもらうことです。そのため、良いテナントを誘致することが大切なのですが、そのためのテクニックについても解説します。
3-1.信頼できる業者との協力は必要不可欠
まず、信頼できる業者との協力が大切です。契約書を交わせばそれだけで良い訳ではなく、その後の信頼関係構築のためにも、信頼できる業者と協力することは大切です。
例えばテナントを募集する場合、自らで募集するのではなく、仲介業者を依頼することになりますが、信頼できる仲介業者とそうではない仲介業者とでは、紹介されるテナントの質も変わってくるのではないでしょうか。
信頼できる仲介業者であれば、依頼者側の意向を受け、条件を満たしている優良なショップをテナントとして紹介してくれることでしょう。
一方、信頼できない仲介業者の場合、「とにかく入居希望者であれば何でも良い」と考えてしまいがちです。結果、どうしても質の悪い業者がテナントとして入ってしまうこともあります。
土地活用にて商業施設を考えた時、テナントが入店して終わりではありません。テナントが長く営業し、お客から支持を集めることで、お店はもちろん、パワーセンターやアウトレットモールといった複合商業施設そのものの評判も高まるのです。
裏を返せば、お店の評判が悪ければ、商業施設そのものの評判をも低下させることになってしまいますので、信頼できる業者を選ぶことはとても重要です。
3-2.賃料について
賃料も大切な部分です。安い方が入居してくれるテナントが増える一方で、賃料を下げるということは、入居のハードルそのものを下げることになります。門戸を広げるのは良いことではありますが、賃料はいわば「毎月の定期収入」になりますので、賃料が低いと、毎月の収入も低下します。
商業施設のテナント料、近隣の商業施設のテナント料を参考に、適正価格を導くことが大切です。
一つの目安として、入居希望のテナントがなかなか現れない場合、相場よりも高いと考えられますし、逆に入居希望のテナントが多すぎる場合、相場よりも低いことが予想されます。この点は仲介業者と相談して設定すると良いでしょう。
3-3.契約期間及び中途解約に対するペナルティ設定
契約期間中での退去に関してペナルティを設定することも重要です。人情として、なるべくならペナルティを設けたくはないと思っている方が多いのもよく分かるのですが、途中で退去されると、収入が低下するだけではなく、新しく入居してくれるテナントを探さなければなりません。
そこで、契約期間中の中途解約に対してペナルティを設けることで、途中解約のリスクヘッジと共に、それでも退去した場合には、ある程度の補填ももらえますので、実質的な「損害」を軽減することが可能です。
テナント側としても、入居してみなければ分からないことが多々ありますので、入居してから「やっぱりここでは…」となるケースもあります。その際、無条件での退去を許していては、その都度出費がかさむことになります。
安定した賃料収入を得るためには、厳しいと思われるかもしれませんが、中途解約に対して何らかのペナルティを設けた方が良いでしょう。もちろん入居してくれるテナントにはその旨を説明した上で、「それでも入居させてもらいたい」とするテナントに入居してもらうと良いでしょう。
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4.商業施設を建設する場合に重要な資金調達について
商業施設を建設するにあたり、資金はどのような形で調達するのかも一つのテーマです。
ここでは具体的に、どのような形での資金調達があるのかについて説明します。
4-1.一般的な賃貸方式
一般的な賃貸方式は建物を貸し、契約を交わした月額賃料を得るというものです。極一般的な契約になりますので決して珍しいものではありません。細かい部分に関してはそれぞれ異なりますが、建物を貸し、賃料を得るという点では賃貸マンション等と同じ原理です。
メリットとしてはあくまでも「期間限定で貸している」だけですので、契約が終了すればその後、自らの土地をどのようにしようとも自由です。
4-2.リースバック方式
リースバック方式とは、その土地を売却するものの、自らは住み続けるという手法です。
土地活用によるリースバック方式とは、権利を購入することで自らが地主となるのですが、それまで権利を所有していた店舗・テナントにはそのまま営業を続けてもらうことで、賃料を支払ってもらう手法です。
リースバック方式のメリットとしては、それまでの実績があるのである程度利益が計算できる点ですが、一方ではリースバック式で権利だけを手放そうとする案件そのものが少ない点です。
テナント側としては、リースバックでまとまったお金を得たいとの考えがある一方で、土地の権利を失うことになります。そのため、長年営業していた土地や建物が「自分のもの」ではなく「借り物」になってしまいます。できればリースバック方式を避けたいと考えている業者も多いので、なかなか良いリースバック案件と出会うことが難しいです。
4-3.事業用定期借地権方式
自らで建設するのが面倒だったり、あるいは建物への出費に抵抗がある場合、事業用定期借地権方式がおすすめです。事業用定期借地権方式とは、建物ではなく、土地そのものを事業者に貸すことです。
30年、50年といった長期間で貸すことになりますので、まとまった収入が期待できますし、借りた側としては借りた期間は自らの土地になりますので、建物を建てるのも自由です。
但し、土地を借り、そこに建物を建設する用途になりますので、それなりに資金力のある所でなければ事業用定期借地権方式でとは考えません。客観的に考えると、長期間借りるだけでよく、決して取得そのものは考えていない業者となると、簡単には見つけられません。
貸す側としては長期間安定した収入が見込めると共に、いずれは自分のものに戻ってくることを考えるとメリットは多々あるのですが、事業用定期借地権方式で土地を貸して欲しいと考えている業者を見つけることが何よりも難しいでしょう。
5.商業施設の注意点
商業施設による土地活用には様々なメリットがありますが、一方では覚えておくべき点があるのも事実です。そこで、どのような点を覚えておくべきなのかについてもチェックしておきましょう。
5-1.建築費自体は高額になる可能性がある
商業施設を建物から建てる場合、建築費用そのものは高額になる可能性があります。テナントに入居してもらえれば定期的な収入が発生しますが、黒字化するまでにはそれなりの時間がかかることでしょう。
かといって建物のコストを抑えると、建物そのものが陳腐なものになってしまう可能性もあります。後々のことを考えると、建物の完成度にはこだわりたいところです。
5-2.テナントの空きは収益減に繋がる
商業施設による土地活用も賃貸マンション経営同様、テナントが入居してくれてこそ、収益に繋がります。絶えず常にテナントが満員で、どのテナントからもテナント料を徴収することで定期的な利益を計上できますが、テナントの空きが出ると利益は得られません。
また、テナントの空きばかりになると単に収入源となるだけではなく、「あそこでは利益が得にくい」といった風評が生まれてしまうと、入居してくれるテナントの確保が難しくなります。
特に複合商業施設の場合、テナントが減れば減るほど、イメージの悪化のみならずお客の数も減ります。賃料の見直しを迫られることにもなりかねませんので、テナントを如何に確保するのかが重要になります。
5-3.節税効果が薄い
賃貸マンションによる土地活用や、マンションへの投資が大きな注目を集めている背景として、不労所得を得られる点だけではなく、節税効果も挙げられます。
税金が控除されますので、賃貸収入で利益が出なかったとしても、節税分で「実質的な利益」となっているケースもありますが、商業施設の場合、節税効果が薄いです。もちろんある程度経費として計上できる部分もありますが、例えば先にお伝えしたように修繕費はテナント持ちになりますので、自らの経費にはなりません。
利益だけを求めるのであれば特に気にする必要はないかもしれませんが、節税効果も一緒にと考えている場合、思ったほどの節税効果が得られないことで、少々期待外れだと感じてしまう可能性もあります。
5-4.テナントの経営状態に左右される
端的に言えば、土地活用で商業施設をと考えた時、大切なのはテナントの経営状態です。
売り上げ好調であればいつまでもいてくれるので、定期的な賃料収入を得ることができますが、思うように売り上げが増えない場合、退去してしまう可能性もあります。
最悪、倒産してしまうこともあり得ますが、その場合賃料の回収が難しい場合も考えられます。
パワーセンターやアウトレットモールのようにいくつものお店をテナントとして入居させる場合、好調な売り上げのテナントばかりであれば安定して賃料収入を得ることができます。
一方、逆に売り上げの悪いテナントばかりで退去が続くと、「シャッター商店街」のような雰囲気となってしまい、商業施設そのものの評判を落とすことにもなりかねません。
かといって自ら努力できることは少ないです。賃貸マンションであれば、積極的に広告を出すなど自らの努力の方法もある程度はありますが、商業施設の場合、広告を出して入居してくれたとしても、テナントの売り上げ次第になります。
まとめ
商業施設による土地活用について様々な角度からチェックしてみました。
メリットもあれば注意すべき点もあります。メリットだけで判断すると注意点を目の当たりにした際「こんなはずじゃなかった」「聞いていない」となってしまいます。予め注意点は覚えておくと良いでしょう。
一方で、商業施設による土地活用は、賃貸マンションにはない大きな可能性を秘めているのも事実です。入居してくれるテナントの売り上げ次第で長期的な安定収入も見込めます。また、地域で話題を集めることもあれば、マスメディアから取材を受けることもあります。
土地活用の選択肢は様々だからこそ、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかもチェックしてみると良いでしょう。
この記事について
(記事企画/監修)イエカレ編集部
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