【イエカレ】マンション経営で成功する10個のポイント|出口戦略、過去の事例から失敗を防ぐ

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このコラムのポイント

マンション経営は「不労所得」とも言われているように、自分自身が常に仕事をこなす必要はなく、システムを整えることで収入を得られることから、有効な資産運用として高い人気を集めています。しかし、マンション経営にもポイントがあります。

特にマンション経営で失敗する人は、「何となく」「簡単そう」といったイメージから安易に手を出して失敗するケースが多いと言われているだけに、取り組むからには「成功のポイント」を把握することが大切です。

そこで今回は重要になる出口戦略、過去の事例などから成功のポイントをチェックしていきます。


1.マンション経営で成功する10のポイント

マンション経営を成功させるためには10のポイントがあります。
この点は無意識ながらに行っているという経営者もいるかもしれませんが、意識することで経営効率が変わります。

1-1.ローンの活用

マンション経営のいわば「柱」となるのがローンです。基本的にはローンによって資金を提供してもらうことで、建物、あるいは部屋を購入し、賃貸に活用することになるかと思いますが、金額が大きいだけに、金利によって経営効率が大きく変わります。

自分自身の経済力や会社のステータスによって金利は異なりますが、「どこで借りても同じ」などとは考えず、金利にもこだわると良いでしょう。仮に0.1%低いだけでも毎月の返済額は大きく異なりますし、金利以外にも様々な特典があります

金融機関側にとって、ローンは「商品」です。慈善事業でお金を貸しているのではなく、お金を貸すことで利息を得て自社の利益を目指していますが、金融機関も多々ありますので、どの金融機関も他社との差別化を図り、独自の魅力でお客に訴求しています。マンション経営ではどのようなローンが良いのか、様々な金融機関を比較した上で、ベストなローンを活用することが大切です。

1-2.空室率に注目

マンション経営には多くのメリットがありますが、それらは入居者がいるという大前提があってこそです。入居者がいなければ、賃貸収入は発生しません。

そのため、マンション経営では空室率についてもチェックすることがポイントです。
空室がめったにないのであれば、魅力的な物件だと思われていることでしょう。しかし、空室率が高い場合、自分の抱えているマンションがニーズに合っていない可能性もあります。

立地に対して家賃が高い、住んでみたら想像と違った、もっと良い物件を見つけた…など、様々なことが考えられるでしょう。
いずれにせよ、マンション経営に於いて空室率は収益に直結するとても大切なポイントなので、空室率が高い場合、何らかの対策が求められることでしょう。

1-3.一棟と区分のメリット・デメリットを把握する

マンション経営には大きく分けてマンション一棟の経営と、一室のみを貸す一室区分の経営に分類できます。それぞれメリットとデメリットが微妙に異なる点を把握し、経営を行うこともマンション経営を成功に導くためのポイントです

一般的に一棟マンションの場合、土地も所有できるケースが多い点がメリットですが、一室区分と比べて購入時に多額の予算が必要になります。

一方、一室区分の場合、あくまでも一室のみの経営になりますので、予算は一棟よりも安価ですが、土地の所有権を持っている訳ではありませんので、自然災害等で建物に影響が出た場合には所有権そのものを損ねることになってしまうなどのリスクもあります。
これらのメリット・デメリットはマンション経営の際には覚えておくと良いでしょう

1-4.修繕費も視野に入れる

マンション経営の際には修繕費も視野に入れておくことがポイントです。マンションは経年劣化していくものです。仮に新築で一棟購入したとしても、月日と共に劣化していきます。もちろん一室区分のマンション経営であっても、経年劣化は起こりますので、それまでの入居者が退去したタイミング等で修繕を行うなどして、お客に「住んでみたい物件」だと思ってもらわなければなりません。

既にマンション経営を行っている人にとっては当たり前のことではありますが、これからマンション経営を考えている人は、修繕費を軽視しがちな傾向にあります。

そのため、実際に修繕が必要なタイミングで「修繕費がない」になってしまい、それまでの利益を切り崩すなど、経営そのものを考え直さなければならないことも珍しい話ではありません。

どのタイミングでどれくらいの修繕費がかかるのかは、マンション経営を始める段階である程度シミュレーションしておくこともポイントです。

1-5.周辺のニーズを入念にチェック

マンション経営は「入居したい」という需要に、「部屋」を供給するマッチングビジネスでもあります。そのため、自分の好きなマンションを建てるのではなく、需要のあるマンションを建てること、或いは入手することが大切です

例えば学生街であれば、学生の需要が高まりますので、広々とした3LDKよりもワンルームで十分でしょう。逆にベッドタウンであれば家族で暮らすことが想定されますので、ワンルームよりもファミリー向けのマンションの方が需要があります。

もちろん更に細かい需要もありますが、いずれにせよマンションという「住まい」もまた、需要と供給のマッチングビジネスの一種になりますので、どのようなニーズがあるのかを把握することもポイントです

1-6.設計や間取りを拘る

設計や間取りに拘ることもポイントです。設計や間取りに拘ると、気に入ってくれたお客を迎えやすくなります。ただ単に「何となくこの部屋で良いかな」と考えるよりも、「この部屋のこの部分にはこういった用途が…」など、設計を工夫することで、理解してくれる人への訴求力が高まります。

また、その点が他の物件との差別化・強みにもなります。例えば収納に力を入れた設計であれば、住まいの収納を意識している人に大きなアピールができます。入居者の心を掴むために、設計や間取りへ拘ることを大切にしましょう。


1-7.自己資金を用意する

自己資金を用意しておくこともポイントです。自己資金を用意するメリットはただ単にローンの頭金として活用するのではなく、「何かがあった時にいつでも使えるお金」という意味合いの方が強いです。

マンション経営は、先に修繕費のお話をしたように、ある程度経費が掛かります。
安定した家賃収入を得られている状態であっても、予期せぬ形で出費がかかることがあります。

例えば大規模な修繕ではなくとも、駐輪場が壊れたり、天候不順や災害でトラブルが起きて補修が必要になったりなど、予期せぬ形での出費はよくある話です。そのような時、自己資金がないと資金繰りに困り、最悪、資金ができるまで放置しなければなりません。

放置しておけば住人からの不満が募り、退去へと繋がる可能性もあるだけに、早急に対策しなければならないこともあります。そのためにも、ある程度の自己資金を保持しておくことがポイントです。

1-8.利回りや経費をチェック

マンション経営もビジネスです。「入居者がいて家賃が入ってくる」「でもちょっと出費もある」と何となく考えるのではなく、実質的な利回りや、経費がどれだけかかっているのかは常にチェックしておきましょう

一般的に、どの会社でも自社の利益や経費は把握しているものです。マンション経営に於いてもこの点を常に把握しておくことが、利益の最大化に繋がるポイントです。

1-9.キャッシュフローを明確に理解する

キャッシュフローを理解することもマンション経営では大切なポイントです。キャッシュフローとはお金の流れを意味するものです。

マンション経営の場合、住人から家賃収入を得ますが、管理の費用もかかれば、時には修繕費や臨時の補修費等もかかります。お金の流れを理解することで、どこでどれだけお金がかかっているのかや、毎月どれくらいお金を得られているのかが見えてきます。

何となく「毎月お金が入ってくるけど、それなりに出ていく」ではなく、どのような流れなのかを把握することで、無駄な出費を抑えたり、新たに何かをと考えた時、毎月どれだけのお金を回せるのかなどをすぐに把握することが可能です。

1-10.信頼できる管理会社を見つける

マンション経営を全て自らで行うことは簡単ではありません。特に管理に関しては、信頼できる管理会社を見つけることがポイントです

管理会社を見つけることで、自分自身の負担を軽減できるだけではなく、管理会社のノウハウを知ることで勉強になる部分もあります。但し、不動産管理会社も多々ありますので、信頼できる管理会社を選ぶことがポイントです。

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2.マンション経営で重要になる出口戦略について

マンション経営では出口戦略もまた、ポイントになります
マンション経営に於ける出口戦略とはマンション経営の終わり、つまりマンションを手放すことを意味しています。
もちろん「絶対に手放さなければならない」と定められている訳ではありませんが、ある程度のポイントで出口戦略を模索し、マンションを売却することも大切です。

2-1.なぜ出口戦略を考えなければならないのか

なぜ出口戦略を考えなければならないのか。まず、マンション経営は様々な費用が掛かります。修繕費用、管理費用等だけではなく、保持しているだけで固定資産税も支払わなければなりません。費用の問題だけではなく、先に挙げたポイントを常に考慮しておかなければなりませんので、決して「手間がかからない」とは言えません。

また、世相は変化していくものです。それまでの常識が急に通用しなくなることも十分に考えられます。技術の進歩、価値観の変化により、不動産の常識が大きく変わったり、あるいは新規で開発されるエリア次第で保持している不動産の価値も変わります。
いわば、価値そのものも流動的なものなので、いわば「勝ち逃げ」の戦略を考えることも大切です

仮にですが、出口戦略を取らずにずるずると長続きさせてしまった場合、稼いだ利益を切り崩してしまうことになるだけではなく、トータルで見たら赤字というケースも有り得ない話ではありません

2-2.出口戦略を意識したマンション経営のポイント

マンション経営は毎日様々なことを考えなければならないのですが、常に出口戦略を意識することもポイントです。出口戦略を分かりやすく説明すれば「いつか高く売り抜ける」ことです。マンションを高く売るためには、価値を高めることが大切です。

立地や周辺環境は自分自身の努力でどうにかなる問題ではありませんが、建物に関しては自分自身の努力で変わります。常に補修・修繕を意識して古さを感じさせないことも大切ですし、入居率が高ければその点も高く売却する強みとなります

一棟経営にせよ区分経営にせよ、どうしても「自分のもの」という感覚がありますので、細かい部分で甘くなってしまうことは珍しくはありません。しかし、細かい部分に甘くなるということは、資産価値を落としているとも言えます

軽い損傷程度なら放置したり、トラブルにも適当に対応したりでは、急場しのぎなだけで、広い意味では資産価値を落としていることになりますので、「自分のものだから適当でいい」ではなく、「いつか高く売るために」を頭に入れておくことがポイントです。

2-3.売却するタイミングの考え方

売却するタイミングに関してはいくつかの候補があります。

  • 地価が高まって購入価格よりも高く売れる
  • 管理が体力的な面で負担になってきた
  • 既にある程度まとまったお金ができた

大きく分類すると上記になることでしょう。また、いわゆる「損切」的な考え方もあります。

収益が思ったように伸びず、このままダラダラと続けていても赤字が増えていくだけだと考えたら手放して損失を最小限に抑えるという考え方も十分に「あり」ですが、努力次第で改善する可能性もあります。

この点は他の投資同様、自分自身の戦略次第です。どのタイミングで売却するかは自由ではありますが、理想は「黒字」です

3.過去の事例から見る失敗しないためのポイント

マンション経営を成功させるためには、過去の失敗談を知っておくこともポイントです。
先人たちがなぜ失敗したのか、「失敗した理由」を知ることで、同じ轍を踏まなければ成功の可能性を高めてくれることでしょう。

そこで、マンション経営でありがちな失敗をいくつか挙げてみましょう。

3-1.入居者が決まらず空室が続いてしまった

マンション経営の肝は言うまでもなく「賃貸収入」です。様々なメリットは入居者がいてこそです。そのため、いつまでも空室が続ければ収益も伸びず、失敗と判断せざるを得ないでしょう

空室が続く原因として、需要と供給が合っていない点が挙げられます。先にマンション経営も需要と供給のマッチングビジネスだとお伝えしましたが、需要がないからこそ空室が続き、収益が乏しくなります。

空室が続いている際には、不動産会社・管理会社等と相談し、何をすべきなのかをレクチャーしてもらうことがポイントです。家賃を下げるのか、リフォーム等を行うことで住居に新たな魅力を付与するのか、あるいは宣伝に力を入れるのか。

様々な選択肢がありますが、ここでポイントとなるのは退去者です。もしもですが、退去していく方がいる場合、退去の理由を聞いてみると良いでしょう。なぜ空室が多いのか、「お客目線」での理由が隠されています。

3-2.売りたくても売れない状態になってしまった

先に出口戦略のお話をしましたが、売ろうと思っても売れない状況になるケースもまた、珍しくはありません。最後の最後で失敗するパターンもあれば、思うような利益にならないので売って「損切」をしようと思ったものの、なかなか売れないというケースもあります。

不動産の需要も変化します。高い時もあれば安い時もありますし、景気や世相も反映されます。また、売れないと焦りを生み、「もっと安くても良いから売りたい」という気持ちになりがちですが、安くなるということは、裏を返せば高くなる可能性もあります。

周辺の将来の状況を判断し、高くなる材料がないようであれば多少安くしてでも売った方が良いのですが、新しい都市開発計画等がある場合、高くなる可能性も秘めていますので、焦って安売りしない方が良いケースもあります

3-3.周辺環境が変わってしまった

マンションの周辺環境が変化してしまったことで「失敗」となるケースもあります。マンション建設時、あるいは購入時は良い環境で入居者も多かったものの、周辺にマンションが増えたり、或いは商業施設がなくなったり移転したり。

結果、生活の利便性が落ちれば入居者にとっては「住む魅力」がなくなるので退去となりますし、新しく入ってくる住人も見つからず、空室率が高くなって採算が…となります。
この点は自分自身の努力とはまた違った部分なので、不可抗力だと考える人もいるのですが、先にもお伝えしたように、マンションの購入、あるいは建設を考えているエリアのその後の都市開発の情報くらいは調べておいた方が良いでしょう

今後何ができるのか。また、少し離れたエリアも調べておくことで、人の流れがどのように変化するのかが見えてきます。

マンション経営は短期的なものではなく、長期的なビジョンも大切になりますので、建設・購入予定地周辺はもちろんですが、少し離れたエリアについても調べておくと良いでしょう

例えばですが、沿線に学校や商業施設ができるとなれば、需要は増えます。
逆に、既に商業施設があるとしても、売り上げが悪ければ、閉店リスクもあります。その点まで含めて「調べる」ことがポイントです

3-4.節税効果の見込みが甘かった

マンション経営の魅力の一つに、節税効果が挙げられます。一棟ではなく、サラリーマンが行う一室区分のマンション投資・経営であっても住宅ローンの控除がありますので、利益だけではなく、節税効果からマンション経営をと考えている人、利益や節税効果等、トータルで考えてなど、節税効果は誰もが少なからず考えていることでしょう。

しかし思ったほどの節税にならないため、収益が伸び悩んで失敗だったと振り返る人もいます。この点の回避は、「節税になる」ではなく、具体的にどれくらいの節税になるのかを計算することがポイントです。

3-5.安易にサブリース契約に手を出してしまった

こちらは近年増えているトラブルです。「家賃保証」を謳ったマンション投資で、謳い文句につられてお金を出したものの、次第に収益が減り、いつしか支払われなくなる…というものです

行政が注意を喚起するなど、社会問題にまで発展しています。サブリースは謳い文句だけを見ると「〇年間家賃保証」や高配当で、魅力的なもののように見えるのですが、実際には数年も立たないうちに勝手に規約が改訂されてしまったり、いつしか支払われなくなってしまうケースが目立ちます。

特に社会的な信頼を得ている大手金融機関でさえ、サブリースに関してはトラブルとなっていることを考えると、甘い言葉に騙されてサブリースに手を出すことは危険です。「おかしい」と思うかもしれませんが、サブリース会社はいつでも減額請求ができるので、当初の額から変えられてしまっても文句が言えません。

つまり、額面通りに受け取れる可能性の方が低いとも言えますので、サブリースの甘い言葉に惑わされないようにしましょう

まとめ

マンション経営は、自分自身の努力で何とかなる部分もあれば、周辺環境など、いわば不可抗力で収益が決まる部分もあるだけに、実際にマンション経営を始めて時間が経過しなければ分からないことが多いのも事実です。

一方で、抑えるべきポイントを抑えておくことで収益を狙えるのも事実です。マンション経営は年齢制限もありません。資金さえあれば誰もが開始することができますし、ローンを活用すれば資金の問題もある程度はクリアできます。

そのため、決して「とてもハードルの高いもの」ではありません。むしろ比較的手軽に始められるものだからこそ、「とりあえず始めようかな」ではなく、ポイントを抑えてことが大切です。【初回公開日2016年12月10日】

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