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【イエカレ】不動産投資初心者の6つの成功ポイント|勢いでアパート経営を始めて失敗しないために
この記事を読むのにかかる時間:10分
目次
1.下準備をしっかり行えば初心者でもアパート経営で成功できる!
アパート経営というと「難しそう」「未経験者にはハードルが高い」と思う方は少なくないでしょう。
しかし、今現在アパート経営に成功している方も、もともとはみな初心者だったのです。そう考えると「成功している人と失敗した人の差はどこにあったのだろうか?」と不思議に思いませんか?
実は、不動産投資や賃貸経営の経験はなくても、ある程度の適性があり、万全の下準備を行うことで、賃貸アパートなどの土地活用や不動産投資で成功することは十分可能です。
不動産投資の初心者がアパート経営で「成功率を上げる!失敗しないためには何が必要なのか?」といった基本的なところから、まずはチェックしていきましょう!
1-1.アパート経営を始める際に必要なものと具体的な流れを紹介
不動産投資初心者がアパート経営を始めるためにまず必要となるのが、アパート経営に関する「基本的な知識」です。
もちろん、知識はたくさんある方が良いですが、ポイントとしては「物件選びのコツ」「資金を用意するための方法」「具体的な経営の仕方」などは、最低限の知識として学んでおかないと成功する確率が上げられません。
「アパート経営について勉強したいが、どのように知識を身につければ良いのかわからない」と思う方も多いでしょう。
基礎知識に関しては信用できるインターネットのブログ記事やSNS、書籍などを読んで情報収集をすることができますし、特に、最近はインターネットを介して自宅で受講できるオンラインセミナーを実施しているところもあります。
セミナーに関しては、ハウスメーカーや不動産会社、または、不動産関連のメディア媒体が主催しているアパート経営のオンラインセミナーや合同セミナーに参加してみるのはおすすめです。ネットや書籍から得られる情報以外に、実際のプロから直接学ぶことで新たな情報を得られるでしょう。
なお、セミナーには無料のものと有料のものがあります。一般的に優良セミナーと言われるものは有料になります。無料セミナーだと、どうしても主催者が物件販売の営業目的で参加者を集めるものが多くなります。最近はGoogle検索などで簡単にセミナー情報も集められるので事前に内容を確認してから選んでみると良いでしょう。
ある程度の基礎知識を蓄えたところで、アパート経営向け「物件情報」の収集を開始しましょう。
アパート経営には基本的に2つの方法があります。
一つ目は「既存の中古物件を購入する方法」です。そして二つ目が「ご自身が所有している土地、又は購入した土地に新しいアパートを建築して始める方法」です。
前者は初期投資額を抑えることができますが、後者はアパート建築費などの費用が必要になります。また、土地を所有していない場合は土地探しからスタートしなければならないので、前者よりもハードルが高めです。
ですから、初心者の場合は、まずは優先順位として「既存の中古アパート物件を購入した方が無難か?」「新築で建てた方が良いか?」の見極めから検討を始めることが重要です。
中古の既存物件を探す時のポイントは後述もしますが、予算を考慮しながら「どのエリアでどのような物件で経営をすれば安定した家賃収入を見込めるのか?」といったエリア分析をきちんとして物件を選ばないと、実際の経営の際に「空室リスク」に悩まされ、イメージしていた収益が上げられない危険性があるので注意しましょう。
たとえ、中古の物件であろうとその購入額は高額なため、殆どの人はアパートローンを組んで資金調達をすることになります。毎月返済が可能なローンを組む必要がありますし、事業が成功する見込みがなければ金融機関の融資の審査も通りません。実際、アパートローンを利用するには事業計画書を金融機関に提出しなければならないので、将来の経営ビジョンをしっかり持つことが重要になります。
また、アパート経営を事業として行うと様々な「初期費用」や「税金」が発生します。ですから、物件の購入費にばかり気を取られてしまいそうした諸経費のことを抜きにして検討をしてしまうと、結果的に予算オーバーになってしまう恐れもありますので「どんな初期費用や税金がどのくらいかかるのか?」を予め確認しておきましょう。
1-2.20~30代からでも始められる!アパート経営に向いている人の条件と特徴
ここからは「アパート経営に向いている人の条件と特徴」について見ていきましょう。
皆様は、賃貸アパートのオーナーというと何歳くらいの人をイメージされるでしょうか?大抵の人は、ある程度年齢を重ねた人をイメージするのではないでしょう。
しかし、条件さえ揃えば20~30代の若い方々でもアパート経営を始めることは可能です。
ただ、アパート経営を安定軌道に乗せるまではある程度の期間が必要になるものなので、例えば、サラリーマンとして働いているなら、すぐに脱サラをするのではなく、働きながらアパート経営をスタートさせる方が無難と言えます。
また、アパート経営を始めると、入居者や建物また経営収支に関する様々な管理業務が必要になります。そうした業務は、取捨選択をした上で、管理業務を専門に請け負っている不動産管理会社に委託することが可能です。
しかし、アパート経営の検討の初期段階で物件を探したり、実際に賃貸オーナーの立場になった後も定期的にご自身のアパートの様子を見て回ったりするフットワークの軽さは重要です。
また、アパートの様子を見て回れば入居者と顔を合わせることもあるでしょう。その時に挨拶をして多少の立ち話をしてコミュニケーションを取ることは欠かせません。そういう意味では人と関わることが好きな人が向いていると言えます。
さらにアパート経営に必要なこととして「家賃収入だけでなく支出の方に比重を置く慎重さ」「入居者の立場になって物事を考えられる冷静さ」が挙げられます。こうした意識を持っている人は、アパート経営におけるリスク対応力が高いとも言えるので向いていると言えます。
2.アパート経営初心者のための物件の選び方 中古と新築それぞれのメリット・デメリットを紹介
上述した通り、アパート経営向けの物件には、「中古アパート」「新築アパート」の2種類があります。
それぞれ特徴や条件が違いますので、予算や入居者ニーズを十分検討した上で選ぶことがポイントです。
ここでは不動産投資初心者の方へ「中古アパートと新築アパートのメリット・デメリット」をそれぞれご紹介します。
2-1.中古アパートは修繕費がかさむが初期費用を安く抑えられる
中古アパートのメリットは、新築に比べて物件の購入費用が安く済むところです。
中古アパートと聞くと「古そうで汚いのでは?」というイメージを思い浮かべる人は多いかもしれません。しかし、一般的には、どんなアパートでも築1年が経過すると「中古物件」とみなされるため、実際には状態の良い中古物件も複数存在します。
中古アパートは、新築と比べて、物件購入費用を安く抑えることができるとお伝えしましたが、その分、利回りも高くなる傾向もあるため、間違いのない物件を選ぶことができれば、初期投資金額をより短期間で回収しやすくなるメリットがあります。
また、中古アパートは、それまでの空室率などの賃貸状況を確認してから購入することができるので、ご自身でも、しっかりとそのアパートが建っている周辺エリアの賃貸需要をリサーチすることで「話が違う。賃貸需要は無かった」等といった経営リスクを事前に回避することができます。
そして、きちんと建物管理がされていた物件であれば、すでに入居者がいて、設備も整っている物件もあるため、その場合は、購入後にすぐに経営をスタートできるのも魅力になります。
しかし、デメリットとしては、しっかり品定めをしないまま「利回りが良いと聞いたから」などと言った理由だけで飛びついてしまうと、購入をした後で「修繕費などのランニングコストがかさみ過ぎた」「建物の基礎部分や建物自体に瑕疵(見えない欠陥)が見つかった」などといった物件も存在することです。
中古アパートは、新築に比べて購入費の安さが魅力と説明はしたのですが、当然、新築アパートに比べれば、外観や設備などが古い物件も存在します。そうした物件を掴まされてしまうと、購入後の修繕費が高くついてしまうことになりかねないことはデメリットになります。
また、特に各部屋の設備はもちろん、共用部分に至るまでの設備が時代にそぐわなかったり、老朽化が著しい物件を購入してしまうと、例えば、購入後に退去者が出て入居希望者がなかなか見つからないといった状況が続いてしい、今度は、入居希望者を集めるためのリフォームやリノベーションを考える必要が出て想定外の費用が必要になることもあります。
場合によっては「結局、新築物件を買うよりもトータル費用がかさんでしまった」といった危険性があるので覚えておいて頂きたいポイントになります。
中古物件の場合、建物の基礎や建物自体のどこか目に見えない部分に不具合(瑕疵)が見つかることがあることを上述しました。
もう少し補足しますと、新築物件の場合は、2000年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)により、アパート建設をした建築業者には「瑕疵担保責任」が義務付けられています。これは、万が一瑕疵が見つかっても購入後10年間は無償で修繕をしてもらえるものになります。
しかし、中古物件については、売買時の契約内容によって瑕疵担保に関する条件が異なり、数ヵ月の担保責任がつくか、または責任自体が免除される場合もあるので、十分注意したい点になります。
瑕疵の内容によっては大規模な修繕や建て替えが必要になるケースもあります。中古物件の購入時は、インスペクションといった建物状況調査を実施したり、瑕疵保険に加入するなど、別途対策を講じる必要があると言えます。
2-2.新築アパートは初期費用が高いぶん空室リスクを抑えられる
新築アパートのメリットは、周辺エリアのリサーチを十分行った上で、建物はもちろん、賃料設定の上でも入居者ニーズを満たせる物件が建てられれば、空室リスクを抑えられるところが最大のメリットです。不動産投資の初心者にとってはこちらの方が成功率を上げる率が高いと言えます。
綺麗で設備も新しい新築アパートは入居希望者にとっては魅力的なので空室が出にくいのです。建物は築年数の経過ともに経年劣化をしていきますが、新築当初は高い家賃を設定することができます。
また、新築アパートの場合は、金融機関へ融資を申し込んだ際に提出する事業計画書において、高い入居率が見込め、経営が安定すると判断をしてもらえれば、金融機関の融資も通りやすいところもポイントです。
アパートを新築で購入するのは多額の費用がかかるわけですが、自己資金だけでそれを賄うのは難しく殆どの人はアパートローンを組んで物件を購入します。そのため、収益性にしっかりとした裏付けがあれば、審査に通りやすいのは新築アパートならではの利点と言えます。
さらに、新築なら中古物件と違い、当面は老朽化の心配もなく10年間の瑕疵担保は確約されるので、その間の建物の修繕費用やリフォーム費用を浮かせられるのは利点でしょう。
ただ、新築アパートを一棟購入するためにはかなりの費用が必要になるのは間違いなく、場所や規模、住宅設備によって違いはあるにせよ最低でも5,000万円ほどは必要になるでしょう。
また、工事請負契約を交わした後に、実際の建設が始まっても、建築業界の繁忙期と重なると完成が遅れてしまうことも考えられます。
新築アパートの場合、空室リスクを避けるため、購入してすぐに入居希望者の募集を開始して完成と同時に入居してもらうのが一般的ですが、完成が遅れることも考慮した計画を立てる必要があるでしょう。
3.アパート経営初心者の管理会社の選び方 対応の速さや提案力の高さをチェック!
上述しましたが「アパート経営に向いている人の条件と特徴」のなかで、サラリーマンとして仕事を持っていた場合、アパート経営が軌道に乗るまでの間は、仕事は辞めずにそのまま働きながらアパート経営をする方が現実的だと説明しました。
しかし、普通に考えれば、平日は出勤になるため、アパートの管理業務を行うのは当然難しくなります。「じゃあ、アパート経営の仕事はどうすればいいの?」といった素朴な疑問が浮かぶと思います。そこで利用するのが不動産管理会社へのアパート管理の業務委託です。
実は、賃貸アパートやマンションを経営している賃貸オーナーの大半は、どこかしらの管理会社へ物件の管理業務を委託しています。
ただ、不動産投資の初心者のなかには「この管理会社の存在こそがアパート経営の成功を握る重要なカギである」ことにあまり気付いていない方が多くいます。
言い換えれば、アパート経営を行う上で「管理会社は、多くの賃貸オーナーにとって経営パートナーと言える存在」と言えるほど重要な存在というわけです。そういうわけで、今回は「アパート経営初心者の管理会社の選び方」ということもお伝えしたいと思います。
まず、管理会社が賃貸オーナーの経営代行をする管理業務の内容についてお伝えします。主な業務としては大きく3つあります。
一つ目は「入居者管理」です。これは、入居者仲介(斡旋と言った方が分かりやすいかもしれません)から入居契約までを含めた入居者対応に関する管理業務です。
二つ目は「建物管理」です。これは、アパートの物件価値を維持する、または下げないための管理業務です。
三つ目は「経営管理」です。これは賃貸オーナーに代わってアパート経営の収支管理や所得税などの税金計算をしてもらうものになります。
さらに細かく業務内容を見てみると、その中には「家賃回収」「契約更新・退去」「原状回復の対応」「共用部分の清掃」「設備の点検・管理」「故障・不具合箇所の修理手配」「設備トラブル・入居者クレームの対応」など、どれもアパート経営を行う上では欠かせない内容ばかりです。
なお、補足として、上記で挙げた「入居者仲介から入居契約までに関する業務、契約更新業務」は、不動産仲介業務に当たるため、入居者保護の観点からも宅地建物取引業の免許を持っていないとできない業務になります。その業務に関しては必ず不動産管理会社を頼らざるを得ないことを覚えておいてください。
また、管理会社の重要な役割としては、単に管理業務を代行するだけなく、賃貸オーナーとっての経営補佐・経営パートナー的な仕事も含まれます。
例えば、空室が出てしまった場合は、独自の集客ネットワークやノウハウを使って入居希望者の募集を行います。
また、入居者に安心して住んでもらい定住率を維持するために、建物の定期メンテナンス・中長期な修繕計画の提案も賃貸オーナーに行います。こうした仕事は間違いなく賃貸オーナー一人ではできない仕事です。
ご自身の大切なアパートの管理業務を任せることをイメージしてみて下さい。どんな管理会社にどんな管理業務を任せるか?は、とても大事な話しだと思いませんか?
担当者と信頼関係が築けなかったり、自分の希望や要望を理解してくれない管理会社へ、大事なアパートの管理業務を任せることができるでしょうか?
結果としてそんな管理会社を選んでしまうと、逆に賃貸オーナーが苦労することになり、アパート経営の成功率を上げることができない危険性があります。
アパートの管理業務を代行してくれる会社は数多くあります。以下の4つのポイントをチェックしながら、必ず信頼できる会社を選びましょう。
3-1.対応がすばやく、丁寧な会社を選ぶ
アパート管理業務の中には、非常に対応が難しい業務がいくつかあります。そのなかに、入居者クレームや設備故障などのトラブル処理の仕事があります。なかには一刻も早く適切な対処をしなければならない問題が出ることもあります。
しかし、こうした問題への対応が遅く、対応の仕方が丁寧でも適切でもなかった場合、入居者目線で見れば「こっちにしたら緊急事態だと言うのに、対応が本当にいい加減で雑だ」と判断されます。
さらに問題が悪化すると、怒り出した入居者が退去したり、あまりにも酷い対応だと判断されてしまうと、最悪、訴訟問題に発展しかねないケースもあり、そうなるとアパート経営の基盤が崩れます。
こうした問題はどんなアパートでも必ずリスク対策として想定しておくべき問題です。アパート経営をうまく行っている賃貸オーナーはこうしたリスク対策をしっかりと考えて、間違いのない管理会社を選択しています。
どんなトラブルにも即座に、適切な対応をしてくれる管理会社なら、賃貸オーナーとしても安心して大切な物件の管理を任せたいと思うでしょう。
管理会社の選定を行う際は、契約前にその会社の対応の良し悪しを判断します。「トラブル対策に関する質問」を行って、担当者からそれに対して納得ができる回答が即座にもらえるか?を見極めポイントにしましょう。
実際の対応事例やどのようにトラブルを収束させたか?などの実例も聞いておくと良いでしょう。
また、トラブルが出た際に連絡を入れる窓口がコールセンターになる場合はその設置数を、そして、担当者(物件管理スタッフ)一人あたりが受け持っている担当戸数を聞いておくことも重要です。理由は一人あたりの担当戸数が少ないほど迅速な対応が期待できるからです。
3-2.集客やリフォームへの提案力に優れている
賃貸経営で一番避けたいのが空室問題です。そのため集客力がある管理会社を選ぶことが最も重要です。
管理会社は、物件に空室が出た場合は、一刻も早く入居希望者の募集を行います。また、入居者が快適に生活できるように建物の清掃をはじめ維持管理に努めます。
もし物件のなかに不具合が見つかった場合は修繕手配を行います。この時、管理会社から賃貸オーナーへ「アパート経営を円滑に進めるために必要な提案」が行われるか?は注目したいポイントです。
例えば、入居希望者を募集するなら地域性を考慮した上で独自のネットワークで入居希望者を探し出します。
「学生が多いのか」「ファミリー世帯の需要が高いのか」「その両方なのか」などと言った調査結果をもとに募集対策を考えて提案を行い、それを実行してくれる管理会社の方が、地域の入居者動向を掴んでいる分、物件に合った適切な集客をしてもらえる可能性があります。
また、建物の修繕に関する業務は、単純に業者を手配すれば良いという話しではありません。
例えば、建物や設備に故障が生じた箇所を直すだけでなく、不具合が出そうな場所を見極めて、賃貸オーナーへ報告を行った上で修繕を促したり、築年数の経過に伴う入居者ニーズの変化に合わせてリフォームや設備の更新を提案したりなど、的確な提案をしてくれる管理会社で、賃貸オーナーのアパート経営に役立つ存在でなければ管理業務を委託をする意味がありません。
特に、リフォームについては、入居者の快適性、利便性を考慮したセンスのある提案が必要です。こうしたノウハウは一朝一夕では身に付かないものなので、管理会社の対応実績や経験を考慮して選ぶのが賃貸オーナーにとっても得策になります。
3-3.担当者との連絡がスムーズに行く会社を選ぶ
アパートの賃貸オーナーは、管理会社から定期的に業務内容の報告を受けることになりますが、管理会社から運営に関する提案があれば打ち合わせを行うことになります。
提案内容によっては、月に何度も管理会社の担当者が訪問してきたり、逆にこちらから出向く場合もあるので、打合せのセッティングなどに迅速に対応をして、賃貸オーナーに安心感を与えてくれる担当者を付けてくれる管理会社を選びましょう。
「管理会社の担当者へ連絡をしているのに全く反応がない」といった不満を持つ賃貸オーナーは少なくありません。
担当者との連絡がスムーズに行く会社でなければ、わからないことや不安なことがあった時にもすぐに相談しにくくなり「何か緊急な問題が出た時も連絡がつかないのでは?」と不安になるでしょう。アパート経営を行う上で安心感が得られる管理会社を選びましょう。
3-4.経営状態が安定しているところを選ぶ
これは本当に重要です。例えば、アパートの管理会社に家賃回収業務も任せていた場合、入居者が支払う家賃は一度管理会社が回収を行って、その後、管理手数料を差し引いた上で、残りを賃貸オーナーに支払う仕組みになっています。
そのため、もし管理会社の経営状態が危うい場合は、何かと理由を付けて家賃の振り込みを遅延する危険性があります。
万が一、委託管理の途中で管理会社が倒産するようなことがあれば、「家賃を持ち逃げされて振り込まれない」「管理業務の全てが放置されて止まってしまう」という危険性があり、最悪、新たな管理会社を探すことにもなり大混乱を招きます。
大切な賃貸物件を預けることになる管理会社です。倒産してしまうリスクが無いかなど、リスク回避をするためにも、契約前に「管理会社の資産状況や経営状態が安定しているかどうか?」は、できる限り可能な範囲でも確かめておくことが大切です。
4.不動産投資初心者が陥りやすい6つのリスクと成功ポイントを解説
それでは、ここから不動産投資初心者が陥りやすい6つのリスクと成功ポイントを解説しましょう!
アパート経営に限らず、投資と言われるものには全てリスクが付きものですが、不動産投資の場合、初心者が成功するためには「どんなリスクがあるのか?」「リスクを回避するための対策とは?」といったことを予め考えておき、それに対するトラブル防止策を考えておくことが重要ポイントになります。
人間ですから分からなくもないのですが、得てして「儲けたい」ということばかりに目を向けてしまうと、こうした重要ポイントは二の次になりがちです。
特に不動産投資は、投資額が大きくなるので、冷静になってリスク対策を考えておくことで不安を打ち消すことができるようになります。
4-1.空室リスクは好立地と便利な設備で対処する
一つ目は「空室リスクは好立地と便利な設備で対処する」です。
空室リスクを抑えることはアパート経営において非常に重要だと強調してきました。アパート経営を検討する場合、満室時の状態をベースにして事業計画を立てるのですが、賃貸アパートの場合は、入居者の入退去が起こるため空室が出てしまう場合があります。
すぐに入居者が埋まれば問題はないわけですが、アパート経営の競争が激化している地域だと、次の入居者が決まるまでに時間がかかってしまう危険性も全くゼロではありません。
空室期間が長くなってしまうと、その間は家賃収入が入らず収益が減ってしまいますので、できる限り空室期間は短くしたいものです。
では、空室リスクを最小限に抑えるにはどうすればいいのでしょうか?
中古アパートの収益物件を探す場合、それは「好立地の物件を見つける」、そして、これは土地を所有している方も同じですが「入居者ニーズに合った設備を取り入れる」。これが答えです。アパート経営を始めるなら「好立地の物件を見つける」ことがベターです。
例えば、「最寄り駅が遠くて、通勤や通学が大変」「スーパーやコンビニが遠くて買い物しづらい」といった場所だと、その物件に住みたいと思わせる特別な理由でも提供できない限り、一般的に人はそこにはあまり住みたいと思わないでしょう。
特に都会の場合は、駅からの距離は非常に重要なポイントで「駅近の物件」は人気です。徒歩7分圏内に駅があれば入居率がかなり上がると言われています。
また「コンビニ」「スーパー」「銀行」「郵便局」や「学校」など生活に欠かせない公共施設が近場にあるかどうかも入居率を左右する大きな要素です。
ただ、好立地で物件の状態も良く、実質利回りも高い収益物件だった場合は、購入費用もそれなりにするので、予算の都合で駅近物件は難しいという場合は「入居者ニーズに合った設備」を取り入れる戦略を考えてみましょう。
これも、土地を所有している方も同じですが、例えば、地域性をリサーチした結果、単身世帯をターゲットにした物件を経営するなら「入居者向け高速インターネット無料サービス」を付帯するのは必須でしょう。
インターネット無料サービスは、人気設備ランキングで上位に入るほど人気で、今やテレビのアンテナ設備と同じくらい無くてはならない設備です。今や多くの人がパソコンやスマートフォンを持っています。
新型コロナの影響でそれまで普及がいまいちだったオンライン会議やテレワークは一気に世の中に拡がりました。テレワークが一般化した今では、自宅で仕事をしている数多くいます。そのような方たちにとって、高速インターネットは必要不可欠です。
また、ファミリー世帯の賃貸需要が見込める場所なら、例えば「追い炊き機能のお風呂」「浴室乾燥機」を取り入れると良いでしょう。ファミリー世帯の場合は、夫婦共働きで仕事に家事に大忙しの毎日を送る方々が多いです。少しでも家事の負担を和らげる設備が整っていると「住みたい」と思う入居者は多いでしょう。
他にも、駅から少し遠いといったデメリットがあっても「自転車の無料レンタル」を行って空室対策をしている賃貸オーナーもいます。
近隣の物件と差別化ができるような魅力的な設備やちょっとしたアイディア次第でも、空室リスクを最小限に抑えることができるはずです。
4-2.災害リスクは保険加入でカバー
二つ目は「災害リスクは保険加入でカバー」です。
日本は台風や地震といった自然災害が発生しやすい国です。近年では地球温暖化の影響で、記録的な大雨を記録する地域が至る所で見られるようになりました。
賃貸オーナーにとってアパートは、生活を支える大事な収益源です。「火災保険」「地震保険」への加入は必須と言えます。
火災保険というと「火災で焼失した物件の補償をしてくれる」と、それだけをイメージする人もいるでしょう。
しかし、補償内容は「火災」だけではなく「落雷」「風害」といった基本的な被害のみをカバーしてくれるものから「盗難」「落下」「水災」まで補償してもらえるものまで複数あります。
特約も保険商品によって様々なので、どれを選ぶかは地域性から考えられる災害リスクをピックアップした上で選ぶと良いでしょう。
注意点は、火災保険は様々な自然災害や被害を補償してくれますが、地震災害は補償の対象外だという点です。
また、地震保険は単体での加入ができませんので、地震保険は火災保険とセットで加入しましょう。
保険金額は火災保険の30~50%以内に限定されているため、手厚い補償を得たい場合は火災保険の見直しも行う必要があります。
ただ、いざという時の補償は手厚いに越したことはありませんが、保険料が経営を圧迫してしまっては本末転倒です。
火災保険や地震保険は任意保険ですので、予算とのバランスを考えながら火災・地震保険に加入するようにしましょう。
4-3.家賃滞納や入居者同士のトラブルは管理会社にお任せ
三つ目は「家賃滞納や入居者同士のトラブルは管理会社にお任せ」です。
入居者トラブルの種類は大きく分けて「家賃滞納トラブル」「入居者同士のトラブル」の2つがあります。
満室経営が出来ていても、たとえ「ひと部屋」でも家賃滞納トラブルが発生すれば、それが長引けば長引くほど経営計画に支障を来してしまうので、リスク管理を考えておく必要があります。
対処法としては、入居時の「入居者審査」を厳しくすることです。そのためには、管理会社へ家賃回収の管理業務を委託、または、家賃保証会社と契約しておくといった2つのリスク対処法があります。
まず、入居者審査に関しては、入居希望者の「人柄」「信頼できる人か」「定職についているか」「家賃に見合った収入があるか」などを審査時に必ず確認するようにしましょう。
また、管理会社や家賃保証会社と契約をしておくと、万が一、家賃滞納が発生しても、管理会社や保証会社が入居者へ対して家賃の支払い督促とその回収を代行してくれます。
もう一つの、入居者同士のトラブルについては、例えば「隣室からの騒音がうるさい」「ゴミ出しルールを守らない人がいる」といったもの多いです。
トラブルが発生した場合、面倒だからと中途半端な対応をしたり放置をすると、問題が解決されないことに嫌気をさした入居者が退去してしまうことがあります。最悪のケースは退去者が連鎖的に相次いでしまう原因になることです。
こうしたトラブルはいずれも「感情的」な問題となってこじれていくと、収拾がつきにくくなる危険性もはらんでいます。
やはりどんなに些細なトラブルでも、プロの管理会社に対応してもらうのが最適な方法です。問題を起こした入居者の「特定」「注意喚起」さらには「契約解除の通知」まで代行してもらえます。
こうした問題はプロならではの知識や経験、トラブル対応のノウハウを駆使して解決を図ってもらう方が賃貸オーナーの精神的な負担もなくなり日常生活も守られることになります。
4-4.金利上昇リスクはローン返済計画に余裕をもたせて回避
四つ目は「金利上昇リスクはローン返済計画に余裕をもたせて回避」です。
賃貸アパートを一棟購入するにはそれなりの費用が必要となること、そして、殆どの方は「アパートローン」を利用して物件を購入することは、上述の「1-1.アパート経営を始める際に必要なものと具体的な流れを紹介」のなかでも解説しました。
どんなローンでも一般的にローン金利が上昇すれば、当然、それに伴ってローン返済額も大きくなり負担が増えることは、皆さまもお分かりかと思いますが、それはアパートローンでも同じです。
ローン金利には「固定金利型」「変動金利型」の2種類があります。アパートローンの場合は、一定期間金利が変わらない固定金利型ではなく、半年ごとに金利が見直される変動金利型の商品が大半を占めています。そのため、金利変動の影響を受けやすい傾向にあります。金利は金融市場の動向によって左右されます。
アパートローンを組む際は、「アパート経営が上手く行けばこれくらいはいける!」などといった「たられば」を前提にした無茶な返済計画を立てない事です。そしてこの金利についても「将来的に金利が上昇するリスクを想定」しておき、返済額に余裕を持たせておくことが大切です。
一方で、アパート経営が軌道に乗り資金的に余裕ができたら「繰り上げ返済」を利用するのも良いでしょう。
もちろん繰り上げ返済ができる額にもよりますが、繰り上げ返済ができると、当然、金利負担を減らせるので「それ以降の月々の返済額を減らす」もしくは「返済期間を短縮」することができます。無理な繰り上げ返済はいけませんが、上手にこの方法も活用も検討してみてください。
4-5.家賃下降リスクはリノベーションや設備導入で防ぐ
五つ目は「家賃下降リスクはリノベーションや設備導入で防ぐ」です。
建物の経年劣化は、アパートに限らずどんな建物であっても避けられません。アパート経営を行う賃貸オーナーにとって建物が老朽化すると、退去者が出ても段々と入居希望者が集めにくくなったり、入居者から不満が出たりして「家賃を下げた方がいいのかな?」と考えざるを得なくなる場面が出てくる可能性があります。
しかし、家賃を下げるのは最終的な手段であることをこの先もずっと覚えておいて頂きたいのです。
家賃は一度でも下げてしまうと、再び値上げすることは難しくなります。なるべく他の方法で家賃下落のリスクを防がなければなりません。
そのため、好立地の物件の状態の良い物件を選んで購入ができればベターなのですが、予算の都合上、そういうわけにも行かない場合もあるでしょう。その場合は、入居者ニーズに合わせて「リノベーション」を検討してみるのもひとつの方法です。
最近は、中古物件でリノベーションがされた物件が人気を集めています。しかし、もしそれを検討するなら、おしゃれにする「だけ」ではなく、「おしゃれかつ住みたい」と思われる魅力的な物件にすることを意識しましょう。
同時に、近隣の他の物件と一線を画すような特徴ある物件に仕立てるのも良いでしょう。
例えば、「楽器演奏が好きな人たち」が住みたいと思う物件や「ペット好きな人たち」が住みたいと思う物件などです。
前者なら好きな時に好きなだけ楽器を演奏しても近隣に迷惑が掛からない防音仕様の物件だったり、後者も「ペットの鳴き声」で人に迷惑を掛けることがない物件だと「住みたい」と思う人が集められる可能性が高まります。
地域の他の物件をベンチマークして、近隣にあまり見られない特徴を取り入れると良いです。
また、アパートのような賃貸物件は、入居者に好まれる付帯設備がまったくないと入居希望者を集めるのは難しくなるります。
物件の種類に応じて「単身世帯にウケる設備」「共働き世帯にウケる設備」「ファミリー世帯にウケる設備」をそれぞれ考えて、地域性や入居者ニーズに合わせて付帯させておくと良いでしょう。
例えば「高速インターネット無料サービス」「宅配ボックス(最近では「置き配対策に変わって来ています)」「モニター付きのインターホン」などは、物件の種類に関わらず、どんな入居者であっても喜ばれる定番の設備です。
確かに付帯設備を設置するのもコストがかかりますが、古くなってきた建物でも、入居者に対して新たな付加価値を付けることにより、家賃の値下げが回避することができます。
4-6.サブリースを利用する時は契約内容をしっかりチェック!
六つ目は「サブリースを利用する時は契約内容をしっかりチェック!」です。
「サブリース契約」とは、賃貸オーナーが所有するアパートなどの物件を、サブリースのサービスを提供している不動産会社に一括借り上げしてもらい一定のリース料を受け取るシステムのことです。
不動産会社が物件の管理業務も行ってくれるため、オーナーは管理業務に充てる手間や時間を省ける上、空室の有無にかかわらず一定の賃料収入が保証されます。アパートの管理業務と空室リスク対策が同時できることで賃貸オーナーの多くが利用をしています。
ただ、当然、賃貸オーナーは不動産会社に対して一定の手数料を支払います。また、保証料は満室時の家賃収入の80〜90%に設定される契約が多いことと、保証料は、物件の築年数や入居率などの条件をもとに家賃保証会社が定期的に見直しをするため、ある時期を境に、大幅な家賃保証料の値下げが実施される可能性もあります。そのため、
家賃保証といったメリットだけに目を奪われずに「費用対効果の点で自分ににとって有効なサービスであるかどうか?」を十分チェックした上で導入を検討することが重要です。家賃の見直しは2年ごとに行われることが多いです。
チェック項目としては、契約内容を熟読した上で「保証金額の設定」「見直しのルール」「契約期間」「免責期間」「解約時のペナルティ」といった項目をチェックします。ハイリスクな内容でないかどうかをしっかり見極めてから利用しましょう。
まとめ
以上、今回は、不動産投資初心者が、アパート経営の成功率を上げるための「基本的な知識」「メリット・デメリット」「ポイント」をご紹介してきました。
アパート経営を検討する際は、下準備として「物件や管理会社の選び方のコツ」をしっかりとつかんだ上で、アパート経営に必要な「リスク内容の抽出とそれらの対処法」を準備しておけば、初心者であっても不安を打ち消すことができます。
どんな投資でもリスクはつきものですが、特に不動産投資の場合は投資額が大きくなる上、長期に渡る経営を行う必要がありますから、成功率を上げる為の下準備が本当に重要になってきます。
物件選びやリスクの対処法は、ある程度独学で知識を得ることも可能ですが、この記事の内容も是非参考にしていただければ幸いです。
おさらいとして「新築アパートが良いか中古アパートが良いか」「立地」「入居者のニーズ」などの情報を集めて知識を多く得た上で検討を始めることが重要です。本格的に検討するなかで必ずそうしたものが活かされるはずです。その上でわからないことや不安なことがあったら、その都度、信頼できる専門家に相談すると良いでしょう。
皆さまの成功をお祈りするのと同時に、引き続き、アパート経営などの賃貸経営や土地活用をご検討いただけますと幸いです。
この記事について
(記事企画/監修)イエカレ編集部
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- アパートを建てるための基礎知識
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