【アパート経営】建築費は構造で変わる!? その目安と理由とは

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このコラムのポイント

「アパートの建築費」と言っても、その費用は構造によって大きく変わります。アパートを運営するためには、初期投資であるこの建築費が非常に重要です。ご一緒に、代表的な3つの種類と建て方、それぞれの建築費について見ていきましょう!



木造建築は手が出しやすい?最初の段階で決めておくべきこととは!?

木造建築は手が出しやすい?「こだわり」と「費用」

日本に昔からあるアパートと言えば「木造建築」によるアパートではないでしょうか。
一般的に、木造でアパートを建てるとなると、その相場は1坪あたり坪70〜100万円程度になると考えられています。

どれくらいの延べ床面積、容積率なのかにもよりますが、例えば「敷地面積120坪」「指定容積率100%」「容積率は全て消化」「坪単価80万円」と仮定した場合、9,600万円で建てられるイメージになります。実際にはここに諸経費や土地代が加わります。また、土地の代金は地域によって大きく異なります。

単純に「木造建築」と言っても、その種類はさまざまです。
たとえば、「木にこだわって最高級のアパートをつくりたい」「木の良さを生かした高グレードのものをつくりたい」ということになれば、場合によっては、ほかの構造より高くなる可能性もあります。

そのため、木造建築のアパートをつくろうと思うのであれば、「比較的費用が安く済む方法」として注目するのか、それとも「木造であることの良さを最大限引き出した、それにふさわしい高級木材を使用したアパート」にしたいのか、最初の段階で決める必要があります。

参考記事
アパートやマンションの建築費について

アパートやマンションの建築費について

インターネット上には、この建築費概算に関する色々な記事が出ているのですが、実は、敷地面積から求める建築費の概算額では大きく見誤ってしまうこともあるため注意が必要です。大きく見誤らないためには理屈を知っておくことが必要です。

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木造建築もこだわりによって費用に幅が出るんですね。では次は鉄骨構造です。

アパートでなじみ深い「鉄骨構造」の建築費用は?

この鉄骨構造は、大きく分けて、「軽量鉄骨」でつくったものと「重量鉄骨」でつくったものがあります。具体的には、厚さが6mm未満の鉄骨は「軽量鉄骨造」、6mm以上のものは「重量鉄骨造」といいます。

前者の場合は、設計段階で間取りをそれほど自由にできない代わりに建築費用が若干安く済みます。後者の場合は建築費用がかさむものの設計の自由度が高いことが魅力です。

耐震性に関しては「後者の方が地震などの災害に強いのでは?」と思われがちですが、実際には「建て方」によるところが大きいため、どちらの方がより強い・弱いということは言い切れません。

ですから、自分が建てようとしているアパートはどれくらいの強度が必要なのか、どのようにして強度を出しているのかなどを、事前にしっかりと建築会社の設計士さんに確認をして、納得がいくまで説明してもらうことが重要です。

建築費用の相場は「軽量鉄骨」の場合1坪あたり坪80〜110万円、「重量鉄骨」の場合1坪あたり坪90〜120万円程度になると考えられています。

あわせて読みたい
アパート経営で建築構造を知る

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木造・鉄骨造など、アパート・マンション経営で必要な構造の知識について解説します。物件情報でアパートとマンションの表記がありますが、明確な定義はなく、その違いは物件の構造にあります。構造を理解して、最適な物件選びを行いましょう。

鉄骨構造の中でも2種類ありメリット・デメリットがそれぞれあるんですね。では最後に鉄筋コンクリート構造です。

防音性の高い鉄筋コンクリートを利用した構造について

ここから取り上げるのは、「鉄筋コンクリート」を使ったものです。
これも、大きく分けて、「RC構造(鉄筋コンクリート)」と「SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)」の2つがあります。

これはしばしば「鉄骨構造」と間違って考えられがちですが、「鉄筋コンクリート」を使っているということで異なります。

RC構造は、鉄筋とコンクリートで造った構造です。アパートで採用されているというよりは、主にマンションやビルなどの中高層の建物に使用されることが多い構造ですが、近年では、耐久性・耐震性・耐火性・耐風性といった性能が高いことや、デザイン性の高さにより、一般住宅でも採用されています。鉄筋は、自重が重い構造になるので防音性が非常に高いことも魅力です。

また、鉄骨造とRC造の特性を併せ持った構造をSRC造といいます。骨組みとして設置した鉄骨の周りに、鉄筋を配置してコンクリートを流し込んでいきますので、RC造よりもさら耐震・耐火性に優れた構造となります。
かなり大掛かりで工期も長くなるので、ある程度大規模な予算組みができる人向きと言えるでしょう。また、このやり方の場合、強度が非常に高いため、いわゆる「高層階」があるアパート(マンション)などにもよく適応します。


建築費は、これもまた工法によって幅が出ますが、坪単価で考えた場合「RC構造」坪100〜130万円、「SRC構造」はそれ以上となります。

【収益性を考える】
アパートは一軒家とは違い、坪数が非常に大きくなりますので、例えば、工法などの条件を比較検討する際、坪単価の差が5万円だった場合「たった5万円しか坪単価が変わらないなら!」と思うこともあるかもしれませんが、上記の例で挙げたように「120坪」を例にとれば、建築費は600万円も変わってしまいます。

建築費は実際のアパート経営における収益に一番直結してしまう部分です。オーナーとして建物のどこに拘りたいか?また、建築会社・ハウスメーカーの得意としている工法などの問題も出てきます。同じ土地だとしても、入居者ターゲットのリサーチから始まり、建物設計・設備・経営プラン・諸経費などなどを勘案していくと、賃貸経営プランは建築会社によって変わってしまうのでやはり複数の建築会社のプランを比べることは必要だと思います。

最大限収益を上げられるプランを見つけるために比較検討する意味はそこにあると思います。

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昨今の建築費は一向に下がる気配がないことから辟易されている方も多いのはないでしょうか。この問題は、今後アパート経営などを始めたい方にとって死活問題でしょう。この記事では建物の建築構造にも着目して建築費の抑え方について考えてみます。

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この記事のまとめ

【建築費の違いを知ろう!】

アパートは構造によって建築費が変わります。

・木造…坪70〜100万円。ただし、木材にこだわるとさらに高くつく。
・鉄骨・・・建てやすい。軽量鉄骨なら坪80〜110万円。重量鉄骨なら坪90〜120万円。
・鉄筋コンクリート造 …坪100〜130万円。それを超えるケースもある。


アパートは建築方法によって、建築費用が大きく変動します。
自分のポリシーや懐具合と相談して、相性のよい建築方法を模索しましょう。

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