【イエカレ】デザイナーズ賃貸で賃貸経営に差をつける|入居者に選ばれる土地活用戦略とは?

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このコラムのポイント

賃貸経営では空室リスクがつきものですが、最近は「満室に近い人気物件」と「空室が多く苦戦する物件」に分かれる傾向が強まっています。
安定した収益を目指すには、他の物件との差別化が欠かせません。

そこで注目されているのが、入居者に「住みたい」と思わせる工夫が詰まったデザイナーズ賃貸物件です。見た目の良さだけでなく、暮らしやすさや使いやすさにもこだわった物件が選ばれています。

本記事では、入居者の心をつかむデザインの工夫や、デザイナーズ物件を取り入れるメリット・注意点をわかりやすく解説。
また、建築会社の選び方や、自分の物件に合うプランの考え方についても触れています。

これから賃貸経営を始める方はもちろん、既存物件の差別化を検討中の方にも参考になる内容です。
「どんな物件を建てたいか?」のビジョンを持つヒントとして、ぜひご活用ください。

1.賃貸物件を差別化するには

賃貸物件の経営をする際、近頃は、入居希望者に選んでもらうために、周辺エリアの競合物件に負けない差別化戦略と、付加価値の提供が大切だと強調される時代になりました。

通常、入居希望者は、家賃や住環境などの条件、内装写真やパースを見て問い合わせたり、内覧希望の意思決定をします。

ですから、そうした条件や内装以外で、入居希望者の感性に響くと同時に、付加価値を感じさせる賃貸物件は周辺エリアの競合物件と比べても差別化しやすいといえます。

近年では、「ペットと暮らせる」「防音設備によるミュージシャン向け」「ギャラリー併設型」「ガレージハウス」など、入居者の趣味嗜好やデザインセンスを反映し差別化されたコンセプト型賃貸は、高収益安定経営を実現している一例になります。

1-1.おしゃれの代表格「デザイナーズ物件」という選択肢

今回は、様々な差別化物件があるなかで、デザイナーズ物件について解説します。

デザイナーズ物件とは、主に建築家やデザイナーがこだわりを持った設計で、例えば、コンクリート打ち放しの外観や、インテリア性に富んだ内装や家具の備え付けなどがある賃貸物件があります。

ポイントは、デザイン性だけでなく、機能性も優れた、入居者のライフスタイルや嗜好に合致したオリジナルな生活空間の提供が人気です。

デザインも、誰が見ても納得する伝統的なヨーロピアン風、ニューヨークスタイルなど、さまざまなデザインが支持されています。

デザイナーズ物件は、おしゃれさとスマートさを追求する入居希望者に人気で、新築竣工から年月が経っても物件の魅力を長く維持でき、適切なメンテナンスさえ怠らなければ、時が経てば経つほど風合いが増していくことが特徴です。

ありふれた物件ではなく、「選ばれる物件」を建てたいとお考えなら、デザイナーズ物件は検討する価値があります。

実際にどんな建築プランが可能なのか、どんな設備や間取りが今の入居者に響くのか??まずは複数の建築・管理会社の資料を取り寄せて比較してみませんか?ご自身のイメージを固めるヒントが、きっと見つかるはずです。

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2.入居者に選ばれやすいデザイナーズ物件とは

入居者に選ばれやすいおしゃれな物件は、見た目やデザインに魅力があるのはもちろん、使い勝手のよさや生活のしやすさも優れています。

では、選ばれやすい物件とはどのようなものか、以下で2つ紹介します。

2-1.おしゃれ・デザイン性の高さ

デザイナーズ物件の魅力は、おしゃれさとデザイン性の高さにあります。 単に生活するだけの部屋ではなく、アクセサリーや服のように、個性際立つおしゃれな住まいを選べることが特徴です。

前述したコンクリートの打ち放しや、ロフト・らせん階段・ガラス張りバスルームなど、個性ある内装は、それらを選んで住む人にとって、安らぎや満足度を高めます。

そのため、一般的な賃貸マンションとは異なり、内観・外観・設備にこだわりを持つデザイナーズ物件は、高い人気を誇ります。

2-2.居住の快適性

デザイン性とともに暮らしやすさを兼ね備えた物件は選ばれやすく、長期にわたって安定した入居率を実現します。

加えて、専用機能や付加価値の付いている物件でも、居住快適性を備えていることは大切です。 たとえば、入居者向け無料高速インターネットやCS放送、オートロックやモニター付きインターホン、室内洗濯機置場、宅配ボックスなどの設備を完備することで、入居者に快適な生活を提供できます。

見た目のおしゃれさと、快適性・暮らしやすさを兼ね備えた設計が重要です。

3.土地活用としてデザイナーズ物件を経営するメリット

マンションやアパート経営は、土地活用方法の代表格です。

デザイナーズ物件を経営すると、高い入居率や賃料収入、物件の差別化による競争力など、さまざまなメリットがあります。

以下で、デザイナーズ物件の経営による土地活用のメリットを3つ紹介します。

3-1.通常のアパートより高めの賃料設定ができる

デザイナーズ物件は、洗練されたデザインや高品質な材質、工法などの付加価値によって、通常のアパートよりも高めの賃料設定が可能です。

独自のデザイン性が入居者を惹きつけ、周辺相場より高い賃料でも入居者満足度が上がり、入居率を高く維持できます。設計や内装で建築費が高くなる傾向はありますが、需要が非常に高く物件数も少ないため、高めの賃料設定が可能です。

建築メーカーへ適切な市場調査と賃料予測を行ってもらい、デザイン性と建築費のバランスをとることが大切です。

3-2.立地が悪くても強みに変えられる

デザイナーズ物件は、デザイン性や住み心地の良さを売りにすることで、駅から遠かったり、多少狭い立地でも強みを発揮できます。

広い土地や駅近のような利便性はなくても、独自のデザインや快適な居住環境を提供することは、物理的な利便性の悪さや家賃の高さよりも、そこに住みたいと思わせる入居者の強い動機付けに繋がります。

3-3.入居者のターゲットが明確になる

デザイナーズマンションやアパートは、デザインの方向性を明確にすることでターゲット層を絞り、差別化ができます。

「おしゃれさとセキュリティを求める人向け」、「インテリアにこだわりがある人」向けなど、特定のニーズに応じた設計ができるためです。

特定の趣味嗜好や感性を持つ人をターゲットにすることで、家賃が高くても住みたいと思うコアなファンが集まり、入居者のこだわりに対する満足度を高められます。

入居者の感性を刺激でき、満足度の高さを維持することが、高い入居率と安定経営の維持につながるのです。

一口に「デザイナーズ物件」といっても、見た目や工夫のしかたは色々あります。たとえば、落ち着いた雰囲気のものや、木をたくさん使ったやさしい印象のもの、少し個性的なデザインのものなどがあります。また、一人暮らしの人向けなのか、家族向けなのかによっても、間取りや建て方、かかる費用が大きく変わってきます。

だからこそ、事前に複数の会社の資料を請求して、比較することが重要です。「自分の土地ではどんな提案が受けられるか?」を、今のうちから把握しておきましょう。

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4.土地活用としてデザイナーズ物件を経営するリスク

では、デザイナーズ物件に、まったく死角はないのでしょうか。

マンション・アパートの経営では、経営実務は、業務委託先の管理会社へ任せるオーナーが大半でしょう。

ですから、収支管理や時間・労力の負担は、一般的なマンションやアパートと同様少ないといえますが、デザイナーズ物件の経営にも必ず注意して欲しいリスクがあります。

以下で、デザイナーズ物件の経営で注意して頂きたいリスクを2つ紹介します。

4-1.設計・建設費が高くなることがある

デザイナーズ物件は、建築デザイナーのネームバリューや、こだわりのデザインを実現するため、要求が多過ぎると、設計費や建築費がかなり割高になることが考えられます。

著名な建築デザイナーになればなるほど設計費は高くなりますし、高価な建築資材や複雑な建物形状を採用すれば、材料費・施工技術料・人件費が高くなることは必至です。

また、デザインを優先し過ぎた結果、メンテナンス費用も比例して高くなってしまった例もあります。

たとえば、上述したコンクリート打ち放しの外壁は、おしゃれな演出ができる代わりに、下手な施工が行われてしまうと、ひび割れや塗装剥げによる防水機能の低下で建物の寿命が短くなる危険性もあり、そうなると頻繁に外壁塗装や補修などの工事が必要になる可能性が出てしまいます。

ですから、デザイナーズ物件を建てる場合は、設計者と建築メーカーに、工法による経年劣化の進行具合や、それによる維持管理費用が高くならないかどうかを良く相談したうえでアドバイスをもらうと同時に、その設計をもとに、施工技術が高く、技術力がある建築会社を選ぶことがリスク対策になります。

4-2.デザイン優先だけで考えると、住みにくさを感じさせてしまう

デザイナーズマンションやアパートは「個性豊かなデザインだけを優先」してしまい、機能性や住み心地を犠牲にしてしまうと、かえって入居率を悪化させてしまう危険性があります。

たとえば、これもコンクリート打ち放しの外壁の話しですが、そのままでは断熱性能が低く、夏場は冷房費、冬場は暖房費が嵩んだり、寒さで結露の問題を引き起こすことも考えられます。

ですから、この場合であれば、断熱性能の高い外壁素材などを開発して、建材にもこだわりと実績を持っている建築会社を選ぶ必要があります。

設計面でも、生活動線の悪さや収納の少なさ、清掃がしにくい大きなガラス素材などを使ってしまうと、生活の利便性を犠牲にした設計となり、逆効果になることがあります。

住み心地の悪さが口コミで広まれば、入居率自体を下げるリスクが出ます。あくまでもデザインだけを突出させるのではなく、機能性を兼ね備えた設計にすることがリスク対策のポイントです。

5.差別化物件の事例

インターネットでの部屋探しが主流となり、多くのユーザーは内装の写真を見て内覧を決めます。多数ある競合物件でも、デザイン性の高い内装は、間違いなく問い合わせ件数の増加につながります。

以下で、差別化物件の事例を3つ紹介します。

5-1.モダン系

モダンデザインは現代風のスタイルを指し、シンプルモダン、ナチュラルモダン、和モダンなどがよく聞かれます。

シンプルモダンは、余計な装飾を省き、直線的で洗練されたデザインが特徴です。

ナチュラルモダンは、自然素材やナチュラルカラーを加えたデザインで、木目を取り入れることで優しい雰囲気を演出します。

和モダンは、古来の和風デザインと洋風のスタイリッシュさを融合させたデザインです。落ち着いた配色の木目を使用したり、畳コーナーや和室を作ったりして、落ち着いた雰囲気を醸し出せます。

5-2.モホテルライク

ホテルライクとは、ホテルのような住まいを表現するデザインで、落ち着いた色使いや統一された空間、シンプルで生活感を感じさせない点が特徴です。

伝統的なクラシックホテルやリゾートホテル、高級旅館など、さまざまな種類のホテルスタイルを取り入れたデザインがあります。 不要なものを配置しない統一感のある家具配置を心がけ、清潔でくつろげる空間に見せることが重要です。

重厚感のあるインテリアを使用し、小物や雑貨にもこだわることで、高級感のあるスタイリッシュな空間を演出します。

5-3.ヴィンテージスタイル

ヴィンテージスタイルとは、年代物の小物やヴィンテージ家具、エイジング加工の施されたアイテムを用いた部屋のコーディネートを指します。

古いアイアンや古材など、ユーズド感のあるアイテムを散りばめ、ラフでこなれた雰囲気が特徴です。色選びが重要で、基本は重めの暗いトーンで部屋全体をまとめ、フローリングや家具には濃いカラーを選ぶことでシックな空間を作ります。

暗すぎることが心配であれば、壁や天井に白や明るいグレーを用いることで、全体の調和がとれます。

空室リスクを抑えながら、高い入居率と満足度を両立できるデザイナーズ物件。興味を持たれた今が、最初の一歩を踏み出す絶好のタイミングです。

無料の一括資料請求サービスなら、気になる会社の提案内容を自宅でじっくり比較検討できます。ぜひお気軽にご活用いただき、理想の賃貸経営に向けた準備を始めてみてください。

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まとめ

今回は差別化物件で長期安定経営が可能なおしゃれなアパートやマンションについて解説しました。賃貸経営で差別化と高収益を目指すためには、個性豊かなデザインと、住み心地のよさを両立させることが重要です。

現代の賃貸経営では、単に生活さえできればよい、という賃貸物件なら山ほどあるため、それだけだと競争力のある賃貸経営は難しいですが、デザイナーズ物件は土地の広さや利便性がなくても、魅力あるデザインと機能性を確保した物件なら差別化が図れます。

入居者ターゲットを明確にして、デザイン性やセキュリティ重視など、入居者のニーズに応じた物件を提供することで高い入居率を維持できます。

おしゃれで機能性ある物件の経営で、競争の激しい賃貸市場で優位性を確保し、高入居率と高収益を実現しましょう。

▼イエカレでは土地活用や不動産管理に関する記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

土地活用に関する記事:https://plus-search.com/chintai/archives.php
賃貸管理に関する記事:https://plus-search.com/property_management/archives.php
家の貸し出しに関する記事:https://plus-search.com/relocation/archives.php
不動産売却に関する記事:https://plus-search.com/fudousanbaikyaku/archives.php

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