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【イエカレ】高い入居継続率が確保できる共働き世帯物件の特徴|ポイントや注意点を解説
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目次
1.共働き世帯をターゲットとした賃貸経営とは
まず、マンションやアパート経営といえば、これまでは単身者向けの物件による賃貸経営が主流でした。
しかし、時代とともに共働き世帯が増加している背景があり、こうした共働き世帯を入居者ターゲットにした賃貸経営が注目されています。
25〜44歳の共働き夫婦の多くは賃貸住宅に住んでおり、賃貸ニーズとしても、プライベートな空間や、広めの間取り、充実した収納がある物件が人気になっています。
共働き世帯は増加してきましたが、今後もさらに世帯数の増加が予想されています。
都心部では、分譲マンションの販売価格高騰などの背景もあり、住宅の購入を買い控えた共働き世帯が賃貸物件へ流れる構図にもなっています。
こうしたニーズに合わせた付加価値の高い賃貸住宅を提供できれば、単身者をターゲットにした物件よりも、中長期的に安定した賃貸経営の実現が可能と言えます。
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2.共働き世帯の増加推移
厚生労働省「共働き等世帯数の年次推移」をご覧頂ければ分かる通り、共働き世帯は年々増加してきました。
※参照:厚生労働省「共働き等世帯数の年次推移」
比例して、賃貸市場でも共働き夫婦のニーズに対応した物件の需要が高まっています。
ここでは、共働き世帯数の推移や、その理由について解説します。
2-1.ここ10年で共働き世帯が一気に増加
厚生労働省の「令和4年版 厚生労働白書」によると、共働き世帯はここ10年で急増し、2021年には1,247万世帯と、夫婦のいる世帯全体の約70%を占めています。
1991年に共働き世帯が「男性雇用者と無業の妻」を初めて上回り、90年代は拮抗していましたが、2001年以降その差は拡大しています。2021年には共働き世帯が「男性雇用者と無業の妻」の家庭の2倍以上となっており、共働き世帯の増加は今後も続く予測が出ています。
2-2.共働きをする理由
夫婦共働きを選ぶ理由には、経済的な安定と生活のゆとりを求めていることが一番の理由でしょう。
子どもの教育費やマイホーム資金、老後資金を確保するために夫婦ふたりが同時に働くことは、多くの収入が見込めるためアドバンテージになります。
また、妻も働くことで、社会との関わりを持ち続けたい、生きがいを感じる、という考え方が一般化したことも背景にあるでしょう。
2-3.女性の職場環境の改善
女性の社会進出と活躍を目的とした法改正や政策など、国が推進する働き方改革も共働き家庭の増加を後押ししている要因の1つです。
改正男女雇用機会均等法や改正育児・介護休業法、女性活躍推進法が施行され、企業に「働きたい女性が個性と能力を発揮できる環境」の整備を義務、もしくは努力義務を課しています。
さらに、コロナ禍を契機に在宅ワークやテレワークなど、柔軟な働き方を容認している企業も多くなり、子育て世代の就労率が上昇しています。介護士や保育士など女性が多い職業の需要が増加したことも、女性の雇用機会拡大に寄与しています。
3.共働き世帯が物件選びで重視するポイント
共働き世帯が賃貸物件を選ぶ傾向として、快適で効率的な生活を支えるうえで必要な、立地・広い収納スペース・プライベート空間の確保・セキュリティの高さなどを重視して物件を選んでいます。
ここからは、重視すべきポイントについて2つ紹介します。
3-1.通勤アクセスと生活の利便性
共働き夫婦が物件選びで重視するポイントの1つは、お互いの職場へのアクセスと生活の利便性です。
二人の通勤時間を考慮し、共に負担の少ないエリアが選ばれやすい傾向があります。
最寄駅からの距離や、物件からスーパー・コンビニ・銀行・病院など生活利便施設の近さも重視されます。治安の良さや公園の緑の多さなども評価基準に入っているようです。
3-2.機能的な間取り
共働き夫婦にとって、以下の様な機能的な間取りを確保できると、選ばれる理由になります。
● ゆったり目にくつろげるリビング
● 在宅ワークに適したスペース
● コンパクトな調理スペース
● 独立した寝室
● 大きい収納設備やスペース
● 室内物干しスペース
単身の賃貸物件にはない、なるべく広いリビングや収納スペースがある物件が好まれています。
また、在宅ワークに適したスペースや、洗濯ものを干せるスペースの設置など、機能性が重視されます。
4.共働き世帯が住みたい住宅とは?
では、賃貸物件を含めた共働き夫婦が住みたいと思う住宅とはどのようなものでしょうか。
ここではもう少し踏み込んで考えてみます。
立地や十分な収納、夫婦や個人の時間を過ごせる空間、それ以外に、子どもが生まれることを想定したスペースなどが求められます。
共働き世帯が住みたいといわれる賃貸住宅について3つ紹介します。
4-1.ひとり時間を保てる
共働き夫婦は仕事中心の生活を送ることが多いため、お互いのペースを尊重した生活リズムや空間を保てる間取りも重要です。
1LDKでも個々の時間を確保できる設計が理想で、2DK以上の物件なら自室を持つことでストレスを軽減できるでしょう。
また、追い炊き風呂は家事の軽減につながり、オートロックの設備も安全性の点で好まれます。
夫婦一緒に住んでいても、ひとり時間を大切にできる住環境は快適な生活を提供し、入居者の満足度を高めることができます。
4-2.ふたりでくつろげる空間がある
共働き夫婦には、ひとりの時間を保てるのと同時に、一緒にいる時間を大切できる住環境も求められます。そのためには共用部分であるリビングを広く快適に使えると入居の動機に繋がりやすいです。
たとえば、3人掛けほどの大きいソファを置いてもゆとりがあるレイアウトだとなお良いでしょう。
夫婦と言えども、生活サイクルが異なるからこそ、二人の時間を充実させる共用のくつろぎ空間があると、物件選びで喜ばれるポイントです。
4-3.子育てがしやすい
将来的に子どもが欲しいと考えている場合、自宅と勤務先の距離だけでなく、保育園や学校、病院など周辺施設の有無や距離も重要になるでしょう。
自宅から駅や周辺施設が何キロも離れた場合、通勤時間だけでなく、小さな子どもの送り迎えにも影響するため、大変な思いをします。
共働き世帯にとって住まいと駅の距離が近いことに加え、万が一に備えて病院や薬局、子どもがいても入店しやすいファミリーレストランなどが近くにあると好まれる立地といえるでしょう。
夫婦共働き世帯をターゲットにした物件は、同じ境遇の入居者が集めることから、入居者同士が情報交換をしながら子育てができ、入居者同士で子どもを見守りながら暮らせるコミュニティが形成されやすく、そうした心地よさが入居者同士の安心にもつながり、入居者満足度が高まる傾向があります。入居者満足度が高まれば、オーナーの安定経営にも繋がります。
5.共働き世帯向け物件を経営するうえでの注意点
共働き世帯向け物件は、それぞれの生活リズムに対応した住環境を整える以外でも知っておきたい注意点があります。
以下で共働き世帯向け物件の経営における注意点を3つ紹介します。
5-1.退去の時期が読みにくい
共働き世帯の場合、退去時期が読みにくい傾向にあります。
たとえば、夫の急な転勤や、子どもの問題です。子どもの人数が増えると、より広い物件へ引っ越したいという動機に繋がってしまいます。
特に転勤は、オーナーも当事者も予見することが難しいので、それに伴って発生するかもしれない急な費用などのリスク対策を準備しておく必要があります。
5-2.修繕費が高くなる傾向
共働き世帯を含むファミリー用賃貸物件は、単身者用物件に比べて修繕費が高くなる傾向があるともいえます。とくに水回りの使用頻度は高くなることが考えられるので、設備の耐久性が低いと劣化が早くなる可能性があります。
入居期間が短いと、壁・天井クロスの張替え頻度が高くなってしまいますし、入居期間が長いと、床の張替え・浴槽や便器・水栓・給湯器・空調機器・調理設備の修繕や交換が必要になることがあるので、耐久性能の高い設備を備えておくことがリスク対策になります。
特に、子どものいる家庭では設備の使用頻度がさらに増えるため、設備の傷みが進みやすくなることも考えられます。こうした費用は無視できないため、賃貸経営の計画をする際は、建築メーカーと設備の選択や、管理委託する管理会社とは、収支計画のすり合わせをして、計画へ反映しておくことがリスク対策になります。
5-3.年収審査は夫婦合算で考える
質の高い入居者を確保するためにも、年収を審査する際は、夫婦合算で行うと、物件の入居希望者の幅を広げることができます。
入居希望者の幅が広がると、空室対策になり、安定した家賃収入が見込めます。とくに婚姻関係にある夫婦は収入の安定性を評価しやすく、夫婦の年収合算は借り手側もメリットになります。
一方で、婚姻関係ではない同棲カップルの場合は、その点が不安定なため、その場合は、連名契約の審査やリスク対策が必要です。このあたりは管理会社と良く相談をしておくことでリスク対策につながります。
まとめ
今回は、共働き世帯向けの賃貸住宅について解説してきました。
共働き世帯は増えてつづけており、賃貸需要も高いため、長期安定の賃貸経営を行う上で考えても良い選択肢です。
選ばれやすい物件の特徴は、通勤アクセスや生活利便性が高い物件です。
機能的な間取りや収納スペースを確保し、家族構成の変化を考慮した設計ができれば、賃貸経営の成功につながりやすいといえます。
例えば、
● 開業医や商店を経営していたが、代替わりや業態替えで土地活用を考えている。
● 生産緑地の一部を土地活用で活かしたい。
● 駅近くの空き家を相続などで所有、空き家対策含めてその土地の有効活用を考えたい。
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この記事について
(記事企画/監修)イエカレ編集部
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