30坪の土地活用9選|初心者でも失敗しないためのポイントとは?

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30坪ほどの土地を急に相続したり、更地のまま遊ばせていたりと、狭小地をどう活用すればいいかわからない土地所有者の方は少なくありません。しかし、30坪の狭い土地であっても、さまざまな活用方法が存在します。また、土地の広さが30坪もあれば、低層アパートや戸建賃貸を経営することも可能です。

そこで今回は、30坪の土地を活用する9つのアイデアをご紹介します。あわせて都市計画法による土地利用の規制や、土地を貸し出す暫定利用の注意点など、土地活用で知っておきたいポイントも解説します。30坪の土地の活用方法に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.30坪の土地を活かす最適な9つの活用方法

30坪ほどの狭い土地であっても、さまざまな活用方法があります。ここでは狭小地に適した9種類のアイデアを解説します。土地を遊ばせておくより、土地の適正を見極めながら積極的に活用するのがおすすめです。

1-1.入居者を確保しやすく収益性が高い狭小アパート

30坪の狭い土地であっても、アパート経営はできます。ただし、主に単身者をターゲットにした狭小アパートを建築するのが現実的です。建築基準法によって、建ぺい率や容積率といった条件が定められているからです。アパートの間取りは1Kやワンルームが中心で、総戸数は6戸前後といったイメージです。

狭小アパートを建てるメリットは、まず入居者を確保しやすい点が挙げられます。マンションなどと比較して、1戸あたりの面積が小さいため、家賃を低く設定できるからです。ただし、部屋を狭くしすぎると空室の増加につながるため、注意が必要です。また、狭小地とはいえ、階数を上げれば総戸数を増やせます。総戸数が多いほど家賃収入が増加するため、収益性にも期待できます。

一方、狭小アパートは一般的な住宅と比べ、延床面積あたりの建築費が増える傾向にあります。狭い土地を分割すると、一戸ごとに風呂やトイレなどの住宅設備が必要となるため、総戸数が多いほど費用が増加するのです。また、狭小住宅は工事のスペースが確保しづらいことも多く、工賃が増える可能性もあります。

1-2.ファミリー層の需要が高い土地に最適な戸建賃貸

30坪ほどの広さの土地であれば、戸建賃貸の経営も可能です。アパート経営と異なり、一般的な一戸建てを建築して、ファミリー層などに貸し出します。

戸建賃貸が向いているのは、教育や子育てに適しており、ファミリー層の需要が高い土地です。学校、保育園、公園、病院などの施設が充実しており、周辺の住環境がよいかどうかをチェックしましょう。駅から遠く、単身者の需要が低い土地でも可能ですが、その場合は駐車場を用意するなど工夫が必要です。

戸建賃貸のデメリットは、アパート経営よりも収益性で劣る点です。一戸建てのため家賃は高く設定できますが、総戸数が少ないため、家賃収入は低くなります。ただし、ファミリー層の需要が見込まれる土地であれば一考に値します。

1-3.月々の電気代のみで運用できる自動販売機

土地に自動販売機を設置する活用方法もあります。販売本数に応じて収入を得る仕組みで、売上の20%程度がオーナーの利益となります。1ヵ月で200~300本ほど売ると、毎月の収入は4,000~6,000円ほどが目安です。アパート経営や戸建賃貸経営などをしながら、同時に自動販売機を設置することもできます。

自動販売機の設置費用や飲料の補充費用は、多くの場合飲料メーカー側が負担するため、初期費用・維持費がほとんどかからないのがメリットです。オーナー側が支払う必要があるのは月々の電気代のみであり、目安として1ヵ月あたり2,000円から5,000円程度で済みます。

ただし、自動販売機の設置で収益を上げるためには、人通りの多い土地である必要があります。販売本数に応じて収入を得る出来高制のため、利用客の回転率が重要です。需要が見込めるかどうか、飲料メーカーに相談してみましょう。

1-4.初期費用がかからず数年間は収入が見込める野立て看板

野立て看板を土地に設置し、看板設置料で収入を得る方法もあります。野立て看板とは、歩行者や車をターゲットにした野外広告形態です。交通量の多い道路に面した土地や、人通りの多い都市部の土地が向いています。

野立て看板の制作費用や設置費用は、多くの場合広告主が負担するため、初期費用はほとんどかかりません。また、野立て看板は一度設置されれば数年間は撤去されないため、長期的な収入を得られるのもメリットです。

一方、野立て看板の収益性は低く、0.5m×2m程度の小規模のものであれば、収入の目安は年間1万円~5万円ほどにしかなりません。また、広告主を探す必要もあります。自分で探すのは困難なので、仲介業者に依頼しましょう。

1-5.車の利用客が見込める土地に向いた時間貸し駐車場

30坪ほどの土地があれば、駐車場経営も可能です。乗用車1台に対し、必要な土地の面積はおよそ7坪であるため、規模感としては走路や機材の設置を踏まえて2台~3台の駐車場になります。時間貸し駐車場とは、コインパーキングとも呼ばれる事業形態です。車止めと無人精算機を設置し、利用時間に応じて駐車料金を徴収します。

時間貸し駐車場は、乗用車1台ごとに賃貸借契約を結ぶ月極駐車場よりも収益性が高い事業形態です。利用時間が多いほど収入が増えるため、駅前や繁華街のような利用客の回転率がよい土地であれば、高収益を期待できます。ただし、自己経営の場合は、車止めや無人精算機などの設備投資が必要です。

逆に立地条件が悪い場合は、利用客が少なく、赤字を抱える可能性もあります。自己経営ではなく、パーキング業者に運営委託をしたい場合でも、ニーズの少ない土地では引き受けてくれる業者が見つからない可能性があります。近くに飲食店や医療機関がある場合は、月極駐車場を経営するのも選択肢です。

1-6.単身者ニーズの高い土地に向いたロッカー付きバイク置き場

駐輪場や駐車場があっても、バイク置き場がないことが多いため、バイク置き場には一定のニーズが存在します。競争力を上げるためには、単なるバイク置き場ではなく、屋根やロッカーのあるバイク置き場がおすすめです。とくにロッカーがあれば、ヘルメットの保管などで役立ちます。

バイク置き場に向いているのは、駐車場にできないような狭くて長い土地です。駅から遠かったり、繁華街から離れていたりと立地条件が悪くても、バイク置き場は経営可能です。ただし、近所に住宅が多く、バイクの利用者が多い単身者のニーズが高い土地であるかを確認しましょう。

一方で、自己経営する場合、収益性の面では時間貸し駐車場に劣ります。また、運営委託する場合でも、駐車場業者より賃料が下がるケースが大半です。ただし、駐車場経営よりも事業開始にあたっての設備投資は少額で済みます。

1-7.ランチ需要のある土地に向いた移動販売車置き場

移動販売車置き場とはキッチンカーとも呼ばれ、お弁当などの販売車の営業場所を提供する土地活用方法です。事業者側と利用契約を結び、賃料収入を得ます。土地の広さはワゴン車1台分もあれば十分なため、狭小地に向いています。

移動販売車置き場として活用するメリットは、比較的どのような立地条件の土地でも経営できる点です。ただし、お弁当などのランチ需要が高い土地である必要があります。オフィスや工場の近くの土地がおすすめです。

一方、利用契約を結ぶ場合、事業者を自分で探す必要があるのがデメリットです。個人事業主としてキッチンカーを経営する事業者も多いため、直接交渉がメインになります。興味がある方は、インターネットやその中にあるマッチングサイトなどのサービスを活用して専門店などへ問い合わせてみましょう。

1-8.もともと農地だった遊休地を活用するなら貸し農園

貸し農園とは、土地を分割して農地として貸し出し、利用者から賃料を得る事業形態です。農地法によって農地の利用が定められており、貸し農園を営む場合は事前に農業委員会の承認が必要です。条件としては、利用者が自家消費のために農地を利用すること、貸付期間が5年以内であることなどがあります。

土地がもともと農地だった場合、そのまま転用できるため、初期投資がほとんど必要ないのがメリットです。苗や肥料などは利用者が負担します。また、貸し農園はあまり立地条件に左右されません。周辺に農地がなく、戸建てやマンションが立ち並ぶ地域であれば、農業体験がしたい層にアピールできます。

ただし、貸し農園の収入は利用者の賃料のみであり、収益性は高くありません。年間およそ数万円程度のため、土地の固定資産税を補填できる程度です。農業のノウハウがあれば農業教室を開設するなどし、付加価値をつけましょう。

1-9.オフィス需要がある土地にぴったりなトランクルーム置き場

トランクルーム置き場とは、土地にコンテナを設置して貸し出す土地活用方法です。近くに事務所があるなど、オフィス需要が高い土地に適します。

トランクルーム経営には、固定賃料のみを受け取るリースバック方式と、管理業務のみ委託する業務委託方式の2種類があります。リースバック方式は初期投資が必要なく、少ない自己資金でもはじめられることが強みです。ただし、収入は固定賃料のみのため、収益性はそれほど高くありません。

一方、業務委託方式では設備投資や事業経営を自ら行うため、ある程度まとまった自己資金が必要です。ただし、トランクルームの管理は外部に委託するため、オーナーが常駐する必要はありません。オフィス需要が高い土地であり、トランクルームの利用率が高ければ、大きな収益を上げることも可能です。

2.狭い土地を活用する時に気をつけたい3つの注意点

ここでは、30坪ほどの狭い土地を活用する場合に注意したいポイントを3つ解説します。広い土地を活用する場合にはない落とし穴もあるため、事前にかならず確認しましょう。

2-1.都市計画法による土地利用の規制に注意

都市計画法によって土地利用は制限されているため、自由に建物を建築できるわけではありません。とくに都心部は「都市計画区域」に当たるため、土地活用のアイデアがあっても、法規制により実現できない場合があります。

とりわけ、お住まいの市区町村が下記の指定を受けている場合は注意が必要です。市区町村役場の「都市計画課」や「まちづくり計画課」で確認できます。

  • * 市街化区域
  • * 市街化調整区域

まず、市街化区域は用途によって13種類にわかれます。[注1]とくに注意が必要なのは、「低層住居専用地域」です。この地域は低層の住宅のみ建築可能です。賃貸経営をする場合は、低層アパートか戸建て賃貸のみできます。30坪ほどの広さの土地であれば、階数や床面積に気をつければ十分に活用できるでしょう。

一方、「市街化調整区域」には、市街化区域よりも大きな制限があります。このエリアでは原則的に建物の建築が不可能なため、土地活用するうえで工夫が必要です。建物が不要な時間貸し駐車場を経営するか、もともと農地だった場合は貸し農園として活用しましょう。

[注1]国土交通省:用途地域

2-2.建物投資が伴わない暫定利用は収益性が非常に低い

暫定利用とは、アパートや戸建てなどの建物投資をしない代わりに、土地を貸し出して賃料を得る土地活用方法を意味します。土地の暫定利用は、初期投資がほとんど必要ないほか、賃借人と拘束力の低い使用貸借契約を結ぶため、いつでもやめられるというメリットがあります。しかし、ローリスクの代わりに、収益性の面ではリターンも非常に少ない点に注意が必要です。

ここまでご紹介した活用方法の中では、下記の5点が当てはまります。

  • * 自動販売機設置
  • * 野立て看板
  • * 時間貸し駐車場(自己経営でない場合)
  • * バイク置き場(自己経営でない場合)
  • * 移動販売車置き場

こうした場合は、あくまでも土地の固定資産税や都市計画税の補填と割り切る必要があります。もし収益性を求めるのであれば、土地の暫定利用ではなく、アパート経営や戸建て賃貸経営のように建物投資を伴う活用方法を選びましょう。時間貸し駐車場やバイク置き場の場合も、自分で設備投資を行い、自己経営する場合はある程度の収益を得ることができます。

2-3.無理に土地活用しないで売却することも視野にいれる

土地の活用が難しい場合、無理をせずに売却するのも選択肢です。とくに下記のような場合は土地を売却し、固定資産税をカットするのも一考に値します。

  • * 土地の立地条件が悪い
  • * 土地の暫定利用しかアイデアがない
  • * 都市計画法の制限で選択肢が少ない

ただし、こうした狭小地は売却が難しく、また売却額が小さくなる傾向にあります。土地活用しづらい土地は魅力が少なく、購入希望者がなかなか現れないからです。

しかし、隣地所有者には土地を広げられるというメリットがあるため、売却のターゲットになりえます。土地の売却に難航した場合は、隣地所有者に提案するのがおすすめです。この場合は不動産仲介会社を介する必要はなく、直接売買でもかまいません。直接売買の場合、仲介手数料は不要です。

3.30坪の土地でアパート経営する場合の4つのアイデア

狭小地でもアパート経営することは可能ですが、土地の広さを考えると狭小アパートを建築することになります。狭小アパートは第一種・第二種低層住居専用地域もふくめ、工業専用地域をのぞくほとんどの地域で経営できるのが強みです。ただし、大型アパートを建てる場合と比べ、経営に工夫が必要です。そこで、30坪ほどの土地でアパート経営する場合のアイデアを4点ご紹介します。

3-1.ワンルームや1Kの間取りを中心とし単身者を対象にする

狭小地でアパート経営をする場合、ワンルームや1Kの間取りが中心になります。建築基準法によって建築面積の上限が定められているからです。30坪ほどの土地であれば、建ぺい率が60%であるため、建物面積は18坪(約60㎡)が上限です。1Kの広さは25㎡程度が目安のため、1階あたり2戸まで建築できます。

ワンルームや1Kの間取りは単身者の需要が高いため、単身者向けのアパートを目指しましょう。また、低層アパートは「ワンルーム条例」が適用されにくく、単身者のニーズを確保できます。ワンルーム条例の対象は、「3階建て以上、かつ、10~15戸以上」など規模の大きな集合住宅であるためです。さらに駅の近くなどの土地であれば、とくに単身者ニーズが高いためおすすめです。

3-2.ニーズに合わせた付加価値を検討する

1Kやワンルームが中心の低層アパートとはいえ、なにか付加価値をつけることでほかのアパートと差別化し、競争力を上げることができます。たとえば、付加価値のアイデアとして、下記の3点が挙げられます。

  • * 新建材や自然素材を使うなど内装・外装の素材にこだわる
  • * 駐輪場や駐車場を設置して利便性を高める
  • * 防犯カメラなどを設置して防犯対策をする

新建材や自然素材を使用するなど、アパートの外見の魅力を高めれば、入居者の増加に直結します。また、内装にアレルギー物質がない素材を使えば、建材アレルギーが気になる層にアピールできます。通常のアパートよりも費用がかかりますが、家賃設定に還元するなどすれば回収可能です。

駅から遠いなど利便性の低い土地でも、駐輪場や駐車場を設置すれば、欠点をカバーできます。また、防犯カメラなどを設置すれば、女性を中心とした防犯対策を重視する層へアピールでき、ほかのアパートにない特徴を作り出せます。

3-3.部屋数を減らして家賃上げの戦略をとる

総戸数を増やすと家賃収入が増加するため、部屋を無理に狭くし、戸数を稼ごうとするオーナーは少なくありません。しかし、部屋があまりにも狭すぎると、騒音などの近隣トラブルが生じ、空室が増加する可能性があります。

逆に部屋を広々ととることで、アパートの価値を高めつつ、家賃上げの戦略をとることも可能です。総戸数は減りますが、住民の満足度を高めることで、長期的に居住してくれる可能性も高まります。空室が生じてしまうと、その間の家賃収入はゼロになるため、住民の定着率を上げる工夫も必要です。

3-4.アパートの階数を3階程度にして総戸数を増やす

総戸数を確保する戦略としては、階数を上げるのがおすすめです。30坪ほどの土地であれば、現実的に3階建て、総戸数6戸程度が上限となります。都市計画法や建築基準法により、建物の階数に制限があるからです。

まず、所有する土地が低層住居専用地域にあたる場合は、建物の高さは10mあるいは12m以下に制限されます。そのため、階数は3階程度が限界です。また、建築基準法によって、建物の延床面積の上限が設定されています。30坪の土地であれば、容積率200%を掛けた60坪がアパート全体の面積の上限です。1階あたり20坪程度とすると、2階建てか3階建てにするのが最適です。

まとめ

今回は、30坪ほどの土地を有効活用するアイデアを9点解説しました。土地の活用方法には大きく分けて、建物投資が伴う活用方法と、土地を貸し出して賃料を得る土地の暫定活用の2種類があります。土地の暫定活用であれば、初期投資がほとんど必要なく、土地を売却しやすいというメリットがある一方、収入が賃料のみのため収益性が低いというデメリットがあります。

高い収益を上げたいのであれば、建物投資の代表格であるアパート経営がおすすめです。30坪ほどの土地であっても、新素材を活用するなどアパートに付加価値をつけたり、階数を法定上限まで上げたりすることで、魅力的なアパートを経営できます。

この記事を参考にして頂き、良い活用プランを進めて頂けることを願っています。

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