不動産の「買取」は「仲介による売却」と何が違う?


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このコラムのポイント不動産売却を考える上で「買取」と「仲介による売却」という2種類にはどんな違いがあり、オーナーはどんな場合にどちらを選ぶべきなのでしょうか?
今回は 「買取」に焦点をあてて、そのメリット、デメリット、使いどころを具体的に紹介していきます。


不動産を売却する上で「買取」と「仲介による売却」、その違いは大きい!?

不動産「買取」と「仲介による売却」の概要

不動産を売却する上で「買取」と「仲介による売却」は、日本語の感覚として似たような印象ですが、その違いはかなり大きなものです。

まず「買取」ですが、これは「不動産業者が買い主」になります。
従って、物件オーナーと不動産業者の間で直接売買が行われます。

一方「仲介による売却」では、一般の買い主が契約相手になります。
つまり、不動産業者は売り主である物件オーナーと一般の買い主との間に立って売買契約をスムーズに進めるためのお手伝いをするという立場になります。。

▶ 「買取」と「仲介による売却」の大きな違い

「買取」では買い主が不動産業者になるため、不動産業者は安く買って高く売ることを目標にします。同時に、不動産業者自身が買い主であるため、条件面が折り合えばすぐに契約に進めることが大きな特徴です
また「買取」では不動産業者はオーナーから買った不動産をそのまま売却に回すのではなく、修繕を加えてから販売することを想定しており、現状の内装が多少悪くても気にしないことが多くなっています。

「仲介による売却」では一般の買い主を探すところから始めなければならず、一般的にどうしても契約までに時間が長く掛かります。
価格に関しては、不動産業者の手数料が売却価格の何%という割合で設定されているため、売り主・買い主ともに納得する適正価格を目指しつつも、高値の取引がなされることを目標にすることになります。

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不動産「買取」のメリットをあげてみます!

不動産「買取」のメリット

不動産「買取」の最大メリットは、現金化まで期間が短いということです。
直接の買い手である不動産業者との折り合いがつけば、その場で買取交渉は成立となります。
早ければ1週間程度で不動産を現金化できるため、一般の買い主が現れて売却できるのがいつになるか分からないといった不安もなく、スケジュールが組み立てやすい事も大きなポイントです。

また、「買取」では一般の買い主との契約上の関係性は一切発生しないので、 瑕疵担保責任という雨漏り対応等の修繕を行う法的責任を一般の買い主から追及される心配がなくなります。また売却後の売り出しに関しても物件オーナーが内覧の案内に応じる必要が一切ありません。

もちろん、仲介手数料も発生しませんし、ローンが残ってしまう場合には不動産業者が代わりに金融機関と交渉してくれる場合もあります。

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メリットを見たら、デメリットも見てみましょう!

不動産「買取」の唯一最大のデメリット

不動産「買取」の唯一最大のデメリットは買取価格が安いことです。
「買取」の場合、不動産業者は買い取った不動産にリフォームやリノベーションの修繕工事を行って価値を大幅に上乗せしてから販売に回すことを想定していることが大半です。

例としては、物件オーナーから2,000万円で買い取って500万円かけて修繕を行い、3,000万円で販売するといった流れになります。
それらの修繕の手間もあり、「買取」では「仲介による売却」に比べて、価格は70%程度になってしまいます。

もう一つ例を挙げますと「仲介による売却」で売りに出せば2,000万円で売れるはずだった物件も、「買取」の場合は1,400万円前後にしかなりません。
売り主から見たら、単価の大きな売買だけに、70%程度に価格が下がってしまうのは、金額だけを見れば、大きなデメリットでしょう。


では、どう考えたら良いのかをアドバイスします!

不動産「買取」に向いているケース

「買取」には上述した通り、メリット・デメリットが見られます。では、買取での売却を視野に入れようとしたものの迷っている方はどう考えたら良いのでしょうか?
一般的には「価格が安くなってもいいから、すぐに売りたい、すぐに現金化したい」といった強い意向がある場合「買取」が向いています。
具体的なケースとしては、転勤等で遠隔地への転居が迫っている場合や、相続税が発生して急いで現金化して納税する必要がある場合、 また、再建築不可物件等で物件に大幅修繕を加えなければほとんど価値が付かないような場合などは、積極的な「買取」の希望が多く見受けられます。

つまり「買取」は、価格の安さから選ばれにくいのですが、決まった時期までに現金化する必要性があるような場合は有効なわけです。
また、空き家などそのままでは買い手借り手が期待できず、なおかつ自己負担での大幅修繕を加えることが難しいオーナーにとっては、 当初より買取後の大幅修繕を予定している不動産業者の利害が一致する可能性が高いでしょう。

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この記事のまとめ

不動産の「買取」は「仲介による売却に比べて、価格が安いという大きなデメリット」がありますが「短期間で現金化でき一般の買い主との契約関係がない等のメリット」があります。

オーナーにとっては「価格よりも早期現金化」が第一優先となる事情も有り得ますから、そうしたケースでは「買取」のメリットを正しく認識した上で、より積極的に選択肢として検討できるようにしたいところです。

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