【自宅を貸したい場合】家賃査定や管理費の事前比較の必要性について解説します【イエカレ】

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このコラムのポイント

家を貸す際は、不動産管理会社へ見積依頼をした上で家賃査定額や管理費の事前確認が重要です。これらのステップを踏むことで適正な賃料設定ができ、安定した収益を確保できるようになるのです。

本記事では家賃査定や管理費の事前確認がなぜ必要なのか、その理由や賃料の決まる要因について詳しく解説します。家を貸し出して家賃収入を得たい方が知っておきたいポイントを、分かりやすくご紹介します。

1.家賃査定・管理費の事前確認の重要性

家を貸す際に、家賃査定と管理費の事前確認は欠かせません。適切な賃料設定は空室リスクを減らし、安定した収益につながるからです。

ここでは、家賃査定や管理費の事前確認が必要な理由を詳しく解説します。

1-1.家賃査定が必要な理由

賃料査定とは、物件の適正な賃料を、不動産管理会社(以下、管理会社)に評価してもらうことです。

賃料は、ご自宅を貸し出して行う賃貸経営に大きな影響があります。例えば、貸し出し経費に対して家賃が安すぎると十分な収入を得られません。一方、周辺の相場よりも賃料が高すぎてしまうと入居者が見つけにくくなってしまう側面があります。

できるだけ高く適切な賃料設定をすることで、空室リスクを減らし、安定した収益を確保できます。

1-2.管理費の事前確認が必要な理由

管理費とは、一般的に共用部分の維持管理や点検、修繕などに使われる費用です。家の貸し出せば、その間、物件オーナーに代わって管理会社が管理をするため、管理費は必要なときに備えて毎月徴収されます。

入居者にとって、管理状況と管理費が見合っているかは非常に重要です。適切な管理が行われていないと感じたり管理費が不当に高いと感じたりすると、入居者の満足度や信頼度が低下します。

物件オーナーには、管理費とその対価として提供される管理サービスのバランスを適正に保つことが求められます。

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2.家賃はどのようにして決まる?

家賃の額は、大前提として物件オーナーが決めて良いことになっています。

ただ、現実的には、立地環境や建物の設備、周囲の他の物件がどの程度の賃料で取引されているかによって決められます。家賃に影響する具体的な要素として、間取りや築年数、セキュリティ設備や駐車場の有無などがあります。

物件オーナーとしては物件にかけてきた費用を元に家賃を算出したいところでしょうが、賃貸住宅を選ぶ際に入居希望者が優先するのは「自分がその家賃に納得できるか」という側面もあります。

ですから、家を貸し出して高い家賃収入を得たい方にとっては、どうしても優秀な管理会社の力が必要になってきます。不動産会社は皆同じではありませんからどこでも良いとは限りません。

家賃は、かけた費用ではなく設備や立地環境、条件が類似した近隣の物件の家賃を参考に、オーナーと入居希望者双方にとって、妥当性のある家賃なのかを客観的に判断してもらうことが必要ということなのです。

ただ、ここで重要なことは、家賃は、家の賃貸管理を任す管理会社や、賃貸契約内容、契約当事者によっても変動するということなのです。

一般的な話しをすると、普通の賃貸借契約であれば契約期間が決まっていても更新が可能なのですが、定期借家契約のようにオーナーが留守にする一定期間だけ家を貸し出して、期限がきたら入居者から物件をきちんと明け渡してもらう契約なら、家賃はその分安く設定すべきかもしれません。

また契約相手が法人であれば家賃の支払いが滞るリスクが少ないと考えられるため、個人に貸すより安い家賃で契約することもあります。

しかし、どんな契約形態であれ、入居希望者が殺到したり、物件はもちろん、立地や周辺の利便性に魅力を感じてくれる入居者なら高い家賃でも納得してもらえる場合もあります。

つまり、相談する管理会社によって、オーナーが希望する家賃の合理性の判断、物件にマッチングできる入居希望者をどれだけ囲っているか?はバラツキます。

ですから、家を貸し出す場合は、できるだけ高く貸すためにも、複数の管理会社へ家賃査定を依頼して、物件の特徴や高く貸し出せるポイントをきちんと見てもらい、希望に見合う総合評価と、物件にマッチする入居者を紹介してくれる管理会社を見つけ出すことが理想です。

A社とB社を比べたとき、1ヶ月の収支が1万円違えば、2年なら24万円、5年なら60万円、貸し出し期間によってこんなにも変わってしまいます。面倒だとしても、比較する重要性がお分かり頂けるのではないでしょうか?

3.管理費の相場はどの程度?

家の賃貸に関する管理費の設定は、宅建業法などで定められた明確なルールはなく、一般的には家賃の5〜10%が相場とされています。

つまり、家の賃貸管理を管理会社へ委託する際の管理費は、各社それぞれ、提供するサービス内容や質に応じて異なる料金設定を行っているため、管理会社によって変動するということです。物件オーナーは複数の管理会社を比較検討することがここでも重要です。

家賃査定を高くつけても、オーナーにとって適正価格とは思えない管理内容と高い管理費だったら誰も納得しないでしょう。

また、家の賃貸では、管理費を含めた経費が発生します。家賃からそれらを差し引いた額が手残りになりますので、不必要な経費負担が重すぎると手残りが少なくなってしまうという危険性も出てしまいます。

ですから、管理費についても、物件の特性と管理の範囲を考慮して、オーナーが望む適正なサービスと管理費用を提案してくれる安心・信頼できる管理会社を選ぶ必要があります。

戸建てであれ、分譲マンションであれ、大切な自宅を貸し出す際は、複数の管理会社へ見積依頼をして、しっかり物件を見てもらうことです。そして、家賃査定額と、掛かる管理費や経費を考慮した収支シミュレーションを各社から取り寄せて、辛抱強く比較することが何よりも必要なことになります。

4.賃料査定はどのように行われる?

賃料査定は、適正な賃料を設定するために必要なプロセスです。適切な賃料設定は物件の収益性を最大化でき、安定した長期経営のために欠かせません。

賃料査定の方法はいくつかありますが、ここでは以下の3つの方法について解説します。

● 類似物件と比較する
● 近隣地域の需要と供給から算出する
● 契約方法で決める

4-1.似た物件と比較する

近隣の条件が類似した物件と比較してデータを元に算出する方法が、一般的な賃料査定のやり方です。

賃料査定をする際には、レインズや不動産ポータルサイトで周辺エリアで築年数・広さ・駅からの距離・建物の構造などが似ている物件を探します。レインズとは、不動産業者がアクセスできる不動産流通標準情報システムです。

類似した物件が見つかれば、レインズで過去の取引データを調べます。取引データから各物件の坪単価を算出し、その平均値に査定対象物件の面積をかければ、おおよその賃料が算出可能です。

算出した数字に微調整を加えて賃料を求める査定方法を、コンペア式賃料査定法といいます。

4-2.周辺の需要と供給を調べる

賃料査定には、地域の住民層や家族構成の把握が重要です。

一人暮らしの人が多いエリアでは、オートロックやモニター付きインターホンなど防犯設備が充実した物件に人気が集まります。子育て世代が多い地域では、遮音性の高い物件が好まれます。

また空室率が高い地域では過去の取引データより家賃を低く設定する必要がありますし、逆の状況ならばやや強気な家賃設定が可能でしょう。

4-3.どのように貸すかで決める

賃料は、契約方法によっても異なります(以下は一般的な話しになります)。

契約期間後に更新が可能な普通賃貸借契約(普通借家契約)では、安定した賃料が設定される傾向があります。

契約期間終了後に更新がない定期賃貸借契約(定期借家契約)では、賃料がやや低めに設定されることがあります。

物件を管理会社に一括して貸し出すサブリース契約は、一定の賃料収入が保証される一方で賃料は通常よりも低い傾向があります。


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5.家を貸す流れ

ここでは、賃貸物件の準備から賃料の設定・入居者の募集・契約手続き・そして管理方法まで、家を貸す際に必要なステップを分かりやすく解説します。

さらに、初めての方でも安心して賃貸経営を始められるよう、各ステップごとに具体的なアドバイスをご紹介します。

5-1.賃料査定

上述したとおり、家を貸して賃貸経営を始めるには、管理会社に適正な賃料を見定めてもらいましょう。

特に一戸建てを貸したい場合の賃料は、管理会社によって差が出やすいため、複数の管理会社に査定を依頼するのがおすすめです。複数の見積もりを比較することで、最適な賃料設定が可能となり、物件によりマッチした入居者が見つかりやすくなります。

また賃料査定を依頼した担当者の対応や、査定結果に納得のいく説明ができるかなどの点は、次のステップである管理会社の選定材料になります。

5-2.管理会社の選定

大切な物件を任せる管理会社は、実績が豊富で信頼できるところを選びましょう。
管理会社との契約には、媒介契約と代理契約があります。

媒介契約では入居者の募集は管理会社が行いますが、オーナーが入居者を決定して契約を結びます。媒介契約は、仲介契約ともいいます。

それとは反対に、オーナーが入居者決定と契約まで管理会社に任せる契約が、代理契約です。

賃貸物件が自宅から離れていたり管理する物件数が多かったりなどでなければ、媒介契約を結ぶ方が一般的です。

5-3.入居者探しと契約

管理会社との契約に関わらず、入居希望者の内覧にはオーナーの立ち会いは不要です。

また近年では、借主に家賃保証会社に加入してもらうことが一般的です。家賃保証会社はある程度借主の信用情報を調査するうえ、家賃不払いが発生した際には代わりに家賃を支払うためオーナーのリスクを軽減できます。

さらに、家賃保証会社は管理会社が斡旋するため、オーナーが自ら探す手間も省けるのです。

6.管理会社の選び方

管理会社選びは、賃貸経営の成功に大きく影響します。一方で管理会社は数が多く、行う管理業務の内容もそれぞれ異なります。

ここでは、管理会社を選ぶ際のポイントを解説します。家賃査定を高くつけてもらえること以外にも選ぶべきポイントがありますので、安心して物件を任せられる信頼できる管理会社を選びましょう。

6-1.過去の実績

実績豊富な管理会社は、賃貸管理に関する多くのデータを持っており、ノウハウの蓄積も膨大なので、より信用がおける査定を行ってくれます。管理している物件の実績をホームページに公開している会社は、内容の確認・比較ができるためおすすめです。

また賃貸に強い管理会社を選ぶことで、オーナーにとって効果的な賃貸経営が期待できます。経験豊富な管理会社は、市場の変動や地域特性に対する深い理解があり、長期的な経営戦略の提案も期待できるうえ、オーナーサポート体制や家を貸し出す際の保証プランも豊富に取り揃えています。

6-2.担当者の対応

管理会社が信頼できるかは、担当者の対応に現れます。また不動産経営は長期にわたるため、担当者との相性は重要です。

家賃査定を依頼した際、結果について明確な根拠を説明してもらえる担当者であれば信頼性が高く、安心して任せられます。こちらの疑問や相談に対して親身に応対してもらえるか、レスポンスが遅れることはないかなど、担当者の対応を契約前にチェックしましょう。

また担当者が休みや不在時にも入居者トラブルが発生することがあります。オーナー遠く離れていても安心できる、緊急時のサポートや社内で情報共有が十分行き届く体制を持っているかも重要なポイントです。

まとめ

家を貸す際の家賃査定や管理費の事前確認は、賃貸経営の成功に直結します。また適切な管理費設定も安心感を与えます。

この記事で解説した家賃査定の方法や手順を参考に、信頼できる管理会社を選んで賃貸経営に取り組みましょう。

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