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【イエカレ】社会や経済情勢が不動産市況に与える影響|社会や経済の動向が不動産市場に与える影響
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消費税率の引き上げ延期などにより、不動産市場の動きが鈍る
消費税率の引き上げ延期などにより、不動産市場の動きが鈍る
2016年は翌年に控えた消費税10%へのアップを見込んで、不動産業者などを中心に住宅市場の拡大に期待する動きがみられました。
実際、2014年4月1日に消費税が5%から8%に上がった際には、かなりの駆け込み需要があったからです。
しかし、安倍首相が消費税アップの2年半延期を発表したことにより、業者の予想に反して不動産売買は伸び悩んだといえます。
また、2016年1月に日銀が「マイナス金利導入」を決定し、このことが住宅市場に影響するとみられていました。
マイナス金利になると、銀行が日銀にお金を預けた際に普通はもらえる利息を逆に支払わなければならなくなります。
つまり、銀行としては日銀にお金を預けるのではなく、低金利を維持して貸し出しに回した方が得策と考えるようになります。
しかし、銀行が積極的に貸したい=低金利を維持したにもかかわらず、住宅市場は実際にはそれほど伸びませんでした。
この背景としては、「ブラック企業」の問題が大きくクローズアップされ、雇用や賃金への将来的な不安要素が高まり、多くの若者が住宅ローンを背負うことに自信を持てなくなってきていることも考えられます。
それでは今後の不動産市場はどうなのでしょうか。
2017年は「インバウンド需要」が伸びる
今後の不動産市場全体を見渡したときに、大きなプラス材料もいくつか考えられます。
1つ目は、「インバウンド需要」です。
地域格差はあるものの、海外からの観光客はここ数年で大幅に伸びています。
最近ではいわゆる「爆買い」が減ってきた反面、地域特有の観光資源自体の価値に海外からの強い関心が向けられています。
東京や京都以外の地方都市でも、ホテルなどの宿泊施設が不足傾向であることはマスコミなどでもしばしば取り上げられています。
各観光地や地方自治体は海外からの観光客の誘致にますます力を入れていますし、今後、宿泊施設や観光施設の需要は多いに期待できるものです。
大手ホテルチェーンなどが進出する以外にも、民間人による「民泊」のための賃貸不動産が多く売買されるようになることが予想されます。
民泊については、まだ市場が未熟であるためトラブルも頻繁に発生しているものの、法整備が整ってくれば、それらもスムーズに解決できるようになるでしょう。
また、民泊の活性化は売買市場だけではなく、リフォームなど住宅関連市場をも活性化する力を持っているのです。
その他にも注目するポイントがあります
オリンピックや古い建物の建て替えも注目ポイント
次に「東京五輪」に向けての開発も、不動産売買にとって大きな影響をもたらすでしょう。
特に首都圏では各所で再開発が進んでいます。
湾岸エリアの発展は、今までほどの勢いはないにせよ、まだまだ続くでしょう。
また、新たな商業施設の設置以外でも、山手線新駅設置や、新しい道路の開通など、インフラ整備の拡充も多く予定されています。
そして、高度成長期の建物の建て替え時期が迫っている問題もあります。
数多くのビルや住宅などが老朽化のため、建て替えの必要に迫られているのです。
また、2016年に次々と発生した大地震により、被災地では急ピッチで半壊、全壊建物の建て替えが進んでいます。
地震によるもう1つの影響としては、耐震強度についての関心の高まりもあります。被災地だけではなく、日本全国で耐震性強化のための取り壊し、建て替えが行われるでしょう。
さらに、地域の拠点都市への人口集中も忘れてはいけません。
3大都市圏以外でも、それぞれの地域の代表的都市において目ざましい発展を遂げているところが多くみられます。
住宅地の開発や、駅前の再開発事業など、期待できる要因が数多く存在するといえます。
この記事のまとめ
【2017年、不動産市況が活性化する要因は数多くある】
・2016年、消費税引き上げ延期等により期待されたほど不動産市況は活性化しなかった。
・2017年は「インバウンド需要」による不動産売買の伸びが期待される。
・東京五輪に向けた開発や、耐震化への関心の高まりも明るい要素といえる。
2016年、期待されていた要因に基づく不動産売買市場の伸びはいまひとつでした。
しかし、2017年にはまた前年と異なる新たな要素で市場が活性化することが期待されています。
この記事について
(記事企画/監修)イエカレ編集部
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