リロケーションにおける収支計画と利回りの考え方


この記事を読むのにかかる時間:5分


このコラムのポイントリロケーション場合、通常の賃貸の場合とは異なり、数年後に戻る自宅を留守の期間だけ賃貸するすることになります。 収支計画や利回り、価値に対する見方や考え方にもリロケーション特有のものがあります。通常の賃貸の感覚では判断を誤ってしまいがちな点を説明していきます。


リロケーション、すなわち「家を貸して賃料収入を得る」ということは、賃貸経営を始めることです!

一時的ではなく少なくとも数年単位の経営に踏み出すことになります。
何となく儲かるっぽいといったイメージのみで始めてしまい、後からこんなはずではなかったということにならないよう、 事業開始にふさわしい収支計画を立てることが重要になってきます。
収支計画においては、得られる収入と支払うべき支出を想定し、必要に応じて経験者や専門家、 業者等の意見を取り入れながら具体的な計算ができる程度に落とし込んでおくことが必要になります。

収支計画はリロケーション経営で得られる収入と支払うべき支出を項目ごとに計算し、収益額を具体的に想定していきます。 年単位で計算するのが一般的ですが、リロケーション期間が決まっている場合には、期間トータルの計算も効果的です。

収支計画の項目としては、家賃、駐車場代、礼金が収入、住宅ローン、固定資産税、火災保険料、管理費、修繕費の積み立てなどが支出となります。 ここでは、希望的な数字を入れてしまっては「収支計画」ではなく「収支願望」になってしまいますので、ややシビアすぎるぐらいの感覚で想定しておくのがよいでしょう。


利回りがよくない場合には、リロケーションはやめるべきか!?

結論的には「やめるべきでない」場合が多い!

リロケーションを考える上で、もうひとつの考え方としてご紹介するのは「利回りや利益額は最重要項目ではない!」と言い切る方もいます。 どういうことかと言いますと「何もせず留守宅のままにしておく状態に比べて、どれくらいのメリットがあるのか?も総合的に検討することがポイント」ということなのです。

収支計画においては、キャッシュフローが苦しくなり生活に支障が生じることはないか?、 賃貸期間が終了し自宅に戻るまで収支が破綻することはないか?を判断することに主眼が置かれるべきという考え方です。通常の賃貸経営とリロケーションで重要視すべき点は異なっています。

なるほど。もし仮にリロケーションをせず、留守宅のままにしておいた場合、全く収入は発生しないので利回りはもちろんゼロです。 住宅ローンや火災保険、固定資産税等のリロケーションに関係ない支出は留守宅のままにしておいても当然発生しますので、収支は一方的にマイナスになります。これが本来の姿です。

リロケーションにおける収支計画で利回りや利益額を見るにあたっては 「元々は大きくマイナスのところ賃料収入で多少なりとも足しになった」と言えれば十分な手ごたえであると考えるべきという考えです。

持ち家を貸す際に、信頼できる管理会社を探すなら!
持ち家を貸す際に、信頼できる管理会社を探すなら!

持ち家を貸す際に、信頼できる管理会社を探すなら!

管理会社の一括査定は、完全無料!のイエカレ賃貸管理からどうぞ!その他同時に「ご売却」や「資産の入れ替え」「土地活用・税金対策」に関するご相談も可能です(詳しくはこちらをクリック!)

利回りや利益額に現れない価値とは?

防犯・防災上の不安解消や、自宅を管理できます!

リロケーションで借り手が居住するすることにより、建物の劣化速度を遅らせることができ、防犯・防災上の不安も解消されます。

留守宅で管理が行き届かないことが原因になって近隣へ迷惑をかけてしまうことも予防できます。
一般に、留守宅や空き家の管理を頼むことも可能ですが、その場合は当然お金を払って依頼することになります。しかし、リロケーションでは、借り手として家賃を払ってくれる「管理人が住んでくれる!」と言い換えても言い過ぎではないでしょう。

こういった通常の賃貸ではあまり考慮されることがなく、また利回りや利益額に表れない価値を正しく考慮要素とできるかが極めて重要なカギとなります。

また、重要な補足として「リロケーション期間だけ民泊にすると儲かるらしい」などという噂には惑わされてはいけません。 民泊は民泊としての健全な運営方法が別にあると考えた方が良いです。安易に手を出してしまい、宿泊者のマナー違反が日常的に繰り返されたり、近隣トラブルが恒常化してしまうことも十分注意しましょう。リロケーションの契約が満了して自宅に戻ったら、近隣住民から嫌われてしまっていては目も当てられません。「リロケーションで民泊」という選択肢は絶対に避けなければなりません。

あわせて読みたい
リロケーションにかかる費用の総まとめ!

リロケーションにかかる費用の総まとめ!

例えば、自宅を貸し出して家賃収入を得る方法を「リロケーション」と言いますが、リロケーションを考える上で、気になるのが費用面だと思います。リロケーションにかかる費用には様々なものがあります。具体的な内容について解説します。【イエカレ】

この記事のまとめ

リロケーションも賃貸経営を始めることですから収支計画は作成すべきです。
しかしながら、リロケーションの真の価値は金銭的利益だけにあるのではなく、建物を守り近隣に迷惑をかけないことで自宅を保全する点にあります。
収支計画が破綻しているなどでなければ、利益が低かったとしてもリロケーションを進める価値は十分に見出すことができという考え方もあります。
すなわち、留守宅のままの状況を前提に、保全のための管理人が家賃を払って住んでくれるようなものだと考えれば、金銭面においても通常の賃貸にはない特別な価値が見えてくるでしょう。


イエカレについて
イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは、日本最大級の不動産の総合比較サイトです。皆さまの不動産に関する不安やお悩みを解決できるように、不動産コラムを通じて、日々最新の不動産情報の発信や、一括無料査定サービスの提供などに取り組んでいます。

Copyright (C) EQS ,Inc. All Rights Reserved.

リロケーションの基礎知識の関連記事

【転勤・家を貸したい】リロケーションとサブリースはどう違う?
【転勤・家を貸したい】リロケーションとサブリースはどう違う? 公開
【個人でもOK?】一軒家を賃貸するコツと手順をプロが伝授
【個人でもOK?】一軒家を賃貸するコツと手順をプロが伝授 公開
マンションをストレスフリーで貸す方法!管理業務を徹底調査
マンションをストレスフリーで貸す方法!管理業務を徹底調査 公開
家を貸す時のコツとは!?自宅の有効活用術
家を貸す時のコツとは!?自宅の有効活用術 公開
家賃がクレジットカードで支払える時代に!導入のメリットとは?
家賃がクレジットカードで支払える時代に!導入のメリットとは? 公開
マンションの家賃収入を増やしたい!着目すべきはかかる税金や経費
マンションの家賃収入を増やしたい!着目すべきはかかる税金や経費 公開
相続で受け継いだ実家をリロケーションで賃貸物件として活用したい
相続で受け継いだ実家をリロケーションで賃貸物件として活用したい 公開
空き家を賃貸で貸し出そう!リロケーションで家の管理を
空き家を賃貸で貸し出そう!リロケーションで家の管理を 公開
安易に始めるのは危険?民泊のリスク・問題点とは
安易に始めるのは危険?民泊のリスク・問題点とは 公開
リロケーションの具体的な方法を事例で学ぼう
リロケーションの具体的な方法を事例で学ぼう 公開
リロケーションにおける収支計画と利回りの考え方
リロケーションにおける収支計画と利回りの考え方 公開
リロケーションにかかる費用の総まとめ!
リロケーションにかかる費用の総まとめ! 公開
不動産のリロケーションって何?どんな意味?
不動産のリロケーションって何?どんな意味? 公開
自宅を賃貸に出す!ライフプランに大きく影響する自宅賃貸
自宅を賃貸に出す!ライフプランに大きく影響する自宅賃貸 公開
賃貸での不動産収入。リロケーションで確定申告するための基礎知識
賃貸での不動産収入。リロケーションで確定申告するための基礎知識 公開
古い一軒家を賃貸に出す際の建物の問題・リスク
古い一軒家を賃貸に出す際の建物の問題・リスク 公開
家をいくらで貸せるか知るテクニックと高く貸すための注意点
家をいくらで貸せるか知るテクニックと高く貸すための注意点 公開
持ち家や空き家の活かし方!空き家の活かし方!「売却」か「賃貸」か、悩んだら賃貸に出すべき理由
持ち家や空き家の活かし方!空き家の活かし方!「売却」か「賃貸」か、悩んだら賃貸に出すべき理由 公開
定期借家と普通借家の違いとは?
定期借家と普通借家の違いとは? 公開
リロケーション自宅を貸すとき・借りるときのノウハウ
リロケーション自宅を貸すとき・借りるときのノウハウ 公開