【イエカレ】転勤・海外赴任で賃貸活用する方法|持ち家を貸すメリット・手続き・注意点ガイド


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このコラムのポイント

急な転勤や海外赴任が決まると、「家を手放したくない」「賃貸に出して負担を減らしたい」と考える方は少なくありません。そんなとき選ばれているのが リロケーション と呼ばれる賃貸手法で、転勤などで長期間留守にする自宅を期間限定で貸し出す「留守宅管理型賃貸」です。

一定期間だけ持ち家を貸し出すことで、帰任後の再入居も視野に入れつつ、空室によるコストを軽減できます。本ガイドでは、以下の内容をわかりやすく整理しています

①リロケーションとはどのようなサービスか
②リロケーションと一般的な賃貸の違い、その背景や登場した理由
③利用する際の注意点や事前に知っておくべきポイント
④留守宅管理を得意とする不動産管理会社の選び方チェック項目

初めて賃貸活用を検討する方にも、安心して一歩を踏み出せるような知識が得られる内容です。



自宅を賃貸に出す!リロケーションってどんな意味?

リロケーションとは、留守になる自宅を賃貸することを指します

英和辞書によると、リロケーションは「relocation 【名】 再配置、移転、転勤、移住」と書かれています。都内の大型書店へ行くとリロケーション・フェアなどが人気を博し、海外や沖縄などへの移住に関する書籍がコーナーの一角で人だかりを作っていたりします。

このように、一般にはリロケーションとは「移住」のような意味で用いられているようです。 特に海外への赴任や移住では、ビザ取得をはじめとする各種手続のほか、国際免許への書き換えや子供の転校、重さや大きさの単位、 コンセントのプラグなど、海外生活に関して実に多くの手続や注意が必要になってきます。

一方、不動産用語としてのリロケーションは、赴任や転勤に際して留守になる自宅を賃貸することを指します。 一般の意味でのリロケーションが赴任や転勤する本人に注目しているのに対して、 不動産用語としてのリロケーションは赴任や転勤で残された自宅をどう活用するかという点に注目しています。

大まかな仕組みとしては、赴任や転勤の間に期間を限定して賃貸し、家賃収入を得るというものです。何もしなければ留守宅は全く経済価値を生まないのですから、リロケーションにより家賃を稼ぎ出してくれるというのは大きな魅力となります。 家賃収入がないのが当たり前の感覚だとしたら、それはとてももったいないことです。

不動産賃貸の新スタイル「リロケーション」。これからのリロケーションは?

法改正に伴って「定期借家」が可能に!リロケーション新時代に突入!

リロケーションが注目されたのは、借地借家法の改正により「定期借家」が可能になったことによります。 定期借家とは、最初から期間を定めて賃貸し、その期間満了により当然に契約が終了するというものです。

この定期借家により「戻った時に借主から明け渡してもらえないのではないか」というリロケーションの大きな懸念が解消され、 確実に明け渡された状態で自宅に戻ることができるようになりました。

リロケーションが本来の想定どおりに利用できる法制度が整ったことで、定期借家制度が創設された平成12年法改正以降リロケーションが急増し、 海外赴任や転勤などの場合には欠かすことのできない検討項目となっています。

リロケーションでは、オーナーは海外など遠隔地に居住しているので、管理は業者委託となります。

単なる管理委託にとどまらず、入居者募集や賃貸借契約代行、家賃督促、クレーム処理、敷金返還など賃貸に関する一切の業務を委託するケースが一般的です。 一切の業務を委託することで家賃収入は目減りしてしまいますが、オーナーの手間がゼロになるため、安心して赴任や転勤生活を送ることができるのです。

リロケーションを扱う多くの管理会社や不動産会社では、パッケージ化したリロケーションプランを用意しています。 もちろん、物件ごとオーナーごとに詳細を話し合って決めることになりますが、おおよそどのような管理が行われ、 どの程度の料金となるのかを把握することから始めるのがよいでしょう。

リロケーションを扱う管理会社は増加傾向にあります。どのように選べばいいのでしょうか?

転勤後の空き家を上手く活用するには?

転勤が決まった場合、考えなければならないのが、しばらく空けることになる家のことです。もう戻ってくることがないのであれば、売却したり賃貸したりすればいいのですが、いずれ戻ってくる予定がある場合、どちらも都合が悪いですよね。とはいえ、そのまま放置していては、その家は固定資産税やその他の管理費など、さまざまな費用がかかるだけの存在になってしまいます。

そんなとき、知っておいていただきたいのが「リロケーション」という方法です。 リロケーションは期間限定で家を賃貸するスタイルのことで、最近はリロケーションを仲介する会社が増えつつあります。

リロケーションを始めるまでの流れ

転勤が決まった後、しばらく留守にすることになる部屋をリロケーションする場合、以下のような流れで手続きが進んでいきます。

  • リロケーションサービス会社を選ぶ。
  • 室内のクリーニングやリフォームを行い、賃貸できる状態にする。
  • 入居条件などを決めたうえで入居者の募集・審査をする。
  • 入居者が決定したら契約を締結し、リロケーションをスタート。

リロケーションという選択をすれば、転勤後も一定の副収入を確保しつつ自分の家を守ることができるのです。

注意点も踏まえたうえで、信頼できる管理会社を選ぶことが成功のカギです。

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そもそもリロケーションとはどんなものでしょうか。

リロケーションのメリット・デメリット

リロケーションには、さまざまなメリット・デメリットがあります。転勤が決まってからはじっくり考える時間をとることもできないので、どのようなメリット・デメリットがあるのかしっかりチェックしておきましょう。

リロケーションのメリット

リロケーションには、以下のようなメリットがあります。

    ・家賃収入が得られる
    ・自ら管理しなくても、留守の間は入居者に管理してもらえる
    ・木造住宅の場合、留守の間も人が住むことによって湿気などを原因とする構造的ダメージを避けられる
    ・不審者の侵入など犯罪被害のリスクが低くなる
    ・空き家を有効に活用することができる

リロケーションのデメリット

リロケーションには以下のようなデメリットがあるため、さまざまなリスクを想定したうえで、これらを回避する対策を考えておく必要があります。

    ・賃貸期間中は、家を明け渡してもらうことができない
    ・入居者の管理状態によっては、家が傷む可能性がある
    ・家賃が滞納される
    ・借り手が決まらず、空室が続く可能性がある
    ・居住可能期間が決まっているため、家賃を周辺地域の相場より低く設定しなければならない可能性がある

リロケーション会社を選ぶのに重要視したいポイント

リロケーションサービスを行う会社は数多くありますが、選ぶために重視するポイントがあります。

まずは、サービスの豊富さです。リロケーション会社の形態は、賃貸契約の遂行や家賃の受け取りといったリロケーション物件として貸し出している物件に対するサービスのみを行う会社や、 貸し出している物件以外にも留守となっている物件の空調管理や定期的な清掃といった日常的なメンテナンスサービスを行っている会社まで様々です。

重要なのは、オーナーが物件をどうしたいかを明確にし、そのためのサービスを行っている会社を選ぶことです。 留守宅を管理してもらうだけで良いのか、確実に入居者との契約を締結し家賃収入を得たいのかといった希望にあった会社を選ぶのです。

会社が管理する戸数や担当者の確認を

最初のステップは、不動産会社の選択。

会社を見つける際は、周辺を歩いてみたりネットで検索したりして候補をある程度増やし、その後は以下に記載したポイントを基に選びましょう。

1.管理戸数の確認

管理戸数は、これまで会社が行ってきた取引の実績を意味します。管理戸数が多ければ、取引した物件の数が多いということです。

リロケーション業務は、一般的な賃貸業務より歴史が浅く、経験や知識が豊富な会社は限られています。リロケーションに不慣れな会社と契約してしまうと、予期せぬトラブルに見舞われた時に不十分な対応をされてしまうかもしれません。

ただし、実績が少なくても満足度の高い業務を行ってくれる会社もあります。管理戸数の多さだけで選ばず、他のチェック項目も比較しながら選ぶようにしてください。

2.安心して物件を担当者に任せられるか

担当者を信頼できれば、安心して物件や住居人の管理を任せられます。

信頼度を見極めるポイントは、担当者に連絡した際の対応です。誠実さや丁寧さが感じられるかが重要となります。

担当者とは打ち合わせや資料請求時に連絡を取ることができるので、その時の対応を参考にしてみてください。 担当者の対応に不信を抱いた時、オーナーの立場を考えていないと思われる時などは、リロケーション会社の変更をおすすめします。

それぞれの会社の基本がわかったらもう少し深く調べましょう。

リロケーション会社によって契約内容にも違いが


3.契約期間をオーナーが決められるかどうか

リロケーション会社の中には、最低契約年数の規定があるところも。

希望契約期間はオーナーごとに異なるため、期間の変更ができないと希望に沿った貸し出しが行えないかもしれません。 契約前には、期間変更が可能か調べておきましょう。

4.設備の修理費用を負担してくれるか

物件の設備が故障した場合に会社が修理費を負担してくれるか、確認することも大切です。

一般的にはオーナーが修理費を負担することが多いですが、会社によっては修理費の一部を負担してくれます。

5.収支報告書の発行

賃料収入が発生すると、オーナーは年末に確定申告をすることになります。

確定申告は大変というイメージがありますが、会社から発行される収支報告書があれば負担も軽減。収支報告書の有無で確定申告の手間は変わります。確定申告に不慣れな方や手間を増やしたくない方であれば、契約前に聞いておいた方がよいでしょう。

会社によっては、納税の代行サービスを行っている場合があります。国外に住むことで確定申告が困難となるオーナーは、代行サービスのチェックもお忘れなく。


契約内容の他にもこんな違いが!

入居者に関すること柄にも着目すべきポイントが


6.入居者を募集する時の方法

入居者が長く見つからないと、その間賃料収入がオーナーには入りません。

オーナーにとって賃料収入は非常に大切な事柄です。広範囲に募集をかけるなど、なるべく入居者が早めに見つかるような方法を取る会社を選ぶようにしましょう。

7.入居者が見つかるまでの期間

リロケーション会社の取引事例の中に、似たような物件で入居者を募集したケースがあったら、入居までにかかった期間を調べてみてください。

自身が貸し出す物件の入居者が見つかる期間の目安にもなります。

8.リロケーション会社が法人企業と提携しているかどうか

法人企業と提携関係にあるリロケーション会社がおすすめです。

法人企業が提携していると、リロケーション会社が取り扱っている物件を社宅として利用することがあります。社宅に物件を利用してもらえれば、勤務先など相手の情報がある程度分かるため、まったく知らない方に貸し出すよりは、いくぶん安心することができるでしょう。

法人企業と提携している会社は、法人にどのくらいの割合で物件を貸し出しているかも調べておくと、よりベストです。

トラブルなどのリスク対応ができているか

自宅をリロケーション物件として貸し出す場合、トラブルが発生する場合があります。オーナーが海外に居住している場合の税金といった問題もありますが、多くの場合は借り主との間で発生します。

良くあるトラブルが、家賃の支払い滞納や、ペット不可という条件であったにも関わらず借り主がペットを飼育してしまい、物件に汚損があるという契約条項違反のトラブルです。

また、賃貸契約の期間が満了し、オーナーが戻ってくるはずなのに借り主が退去しないというトラブルもあります。

そういった場合に、多くの案件をこなす経験豊富な会社であれば、トラブルが発生した場合のリスク対応のノウハウを積み重ねているため、迅速に対応できます。 トラブルに備え、オーナーと借り主の間に立って交渉を行うことができる会社を選ぶべきです。

口コミや評判、実績のある会社ほど安心です

転勤などによって居住していた家をリロケーション物件にする場合、リロケーションサービスを行っている管理会社に委託するのが確実です。 数多くのリロケーション会社がありますが、口コミなどによる評判が良く、実績がある会社ほど安心だと言えます。

近年ではインターネットやソーシャルネットワーキングサービスの発展により気軽に利用者の意見を参考にすることが出来るようになりました。 インターネットのWebサイトや、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された口コミによって業務の確実性やオーナーへの誠実さが判断できるのです。 そういった口コミの数が多く、評判が良い会社は、実際に利用した人の意見なので非常に参考になります。

さらに、実績があるということはそれだけ多くの案件を持ち、ノウハウを蓄積して有効活用しているのです。 オーナーにとっては、自分の家を貸し出すということは多くの負担が掛かるものです。評判が良く、実績のある会社を選び安心して管理を任せましょう。

複数の会社を比較して内容や価格を吟味するのがよいでしょう!

海外などの遠隔地にいる際の大切な自宅を任せるリロケーション業者は慎重に選ばなければなりません。

賃料収入や管理費がいくらかももちろん重要ではありますが、マンションやアパート経営と違い数年後に戻る自宅を託すリロケーションにおいては、 月々の賃料収入が少々減ったとしても「良い借り手を選んでくれるか」「丁寧な管理を行ってくれそうか」等の信頼性を何より重視して決定すべきです。

具体的には複数の会社を比較して内容や価格を吟味するのがよいでしょう。 必ずしも大手がよいとは限らず、会社の特性や得意手が自宅にマッチしているかに注目して見極めます。 リロケーション実績が法人に偏っていたり自宅近郊が乏しい場合などは管理に不安があると言わざるを得ません。

大切なご自宅を守りながら、賢く活用する方法を探してみませんか?

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この記事のまとめ

大切な持ち家を長期間空き家にしておくのは、せっかくの資産を眠らせてしまうことになります。リロケーション(留守宅管理型賃貸)なら、転勤や海外赴任の期間だけ自宅を有効活用し、家賃収入を得ながら固定資産税や維持費の負担を軽減できます。

とはいえ、人に貸す以上は契約形態や住宅ローンの取り扱い、借主とのトラブル対策など、事前に確認すべき点が多いのも事実です。満足度の高い賃貸運用を実現するには、信頼できる管理・リロケーション会社の選定が重要なカギとなります。

「管理会社の費用は?」「契約内容や保証はどう違う?」など具体的な疑問がある方は、複数社を比較できる無料一括資料請求をぜひ活用してください。各社のプランや実績を見比べることで、安心して任せられる最適なパートナーが見つかり、あなたの資産を確実に活かす第一歩となります。

【初回公開日2016年12月26日】

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この記事について

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