【イエカレ】土地を売るときにかかる税金|税金の種類について解説


この記事を読むのにかかる時間:5分


このコラムのポイント土地を売ると、売却益に対する課税のほか、契約や引き渡しの手続きで登録免許税や印紙税が必要になります。これらの税負担をあらかじめ見込んでおかなければなりません。
また、売り手と買い手のどちらが負担するかを決めておく項目も存在します。


土地を売った際に売却益が出ると税金が掛かります!

土地の売却益にかかる税金

土地の売却益には、所得税(復興特別所得税も含む)と住民税が課税されます。
税率は保有期間によって分かれていて、長期保有の場合は約20%、短期保有の場合は約40%となります。


税制上の土地の売却益(譲渡所得)は、土地の売却価額から取得費、譲渡費用を引いた金額です。 取得費は、土地を買った金額にその後の改良費を加えます。
譲渡費用は、仲介手数料などを指します。

譲渡所得を計算するとき、土地の取得金額が分かっているとは限りません。
先祖代々引き継いできた土地であれば、取得金額がわからないことのほうが一般的です。
このようなとき、譲渡所得を計算する上では、譲渡価額の5%の額を概算取得費とすることができます。 また、取得金額が分かっている場合でも、概算取得費が実際の取得金額よりも高い場合は概算取得費を使って所得を計算することができます。

所得税・住民税は土地の譲渡所得だけでなく給与所得や事業所得などにも課税されますが、土地の譲渡所得は他の所得とは分離して課税されます。
事業所得で欠損があったとしても、不動産所得と通算して合計の所得を減らすことはできません。

ご所有物件から無料一括資料請求が可能な企業が選べます

お客様の所有物件を選択

土地の譲渡所得に対する税率は、所有していた期間によって分かれます!

土地売却益に対する税率

土地の譲渡所得に対する税率は、所有していた期間によって分かれます。
所有期間が5年を超えていれば、税率は20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)で、5年以下であれば39.63%です。
所有期間は、土地を売った時点ではなく、土地を売った年の1月1日時点で判定するので気をつけなければなりません。
なお、相続や贈与で受け継いだ土地を売る場合は、亡くなった人や贈与をした人が取得した日から所有期間を計算します。

土地を売る手続きにかかる税金(1) 印紙税

土地を売るときには、売買契約を締結し、売買契約書を作成します。
売買契約書は印紙税の課税対象となっており、契約金額によって定められた額の収入印紙を貼って消印をします。

記載された契約金額 税額
1万円以上 50万円以下のもの 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 1千円
500万円を超え 1,000万円以下のもの 5千円
1,000万円を超え 5,000万円以下のもの 1万円
5,000万円を超え 1億円以下のもの 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 32万円
50億円を超えるもの 48万円

土地を売る手続きにかかる税金(2) 登録免許税

土地を売るときには、抵当権の抹消が必要になる場合があります。抵当権の抹消には、登記1件あたり1,000円の登録免許税が必要です。

土地(住宅が一緒の場合も含む)を購入するときに住宅ローンを利用していて、まだ返済途中の場合は、土地に抵当権が設定されています。

土地を売るときに抵当権が設定されていれば、引き渡しまでに抹消しなければなりません。
抵当権の抹消には、ローンをすべて返済することが前提となります。
売却代金をローンの返済に充てるのであれば、抵当権の抹消と土地の引き渡しが同時になるため、金融機関や司法書士などとスケジュールを綿密に打ち合わせしておく必要があります。

ご所有物件から無料一括資料請求が可能な企業が選べます

お客様の所有物件を選択

土地を売るときには固定資産税の精算が必要

最後に、土地の売り手が負担するものではありませんが、税金について留意すべき点があるのでご紹介します。
土地を売るときには、売り手と買い手の間で固定資産税の精算をするのが一般的です

つまり、売買した年の固定資産税のうち、売買日以降の分を買い手が売り手に支払います。
固定資産税は土地・建物などの不動産や事業用の資産に課税されるもので、毎年1月1日時点の所有者が納税することとなっています。土地を年の途中で売却するときは、売却日から年末までの固定資産税は慣例として買い手が負担することになっています。

具体的には、1年分の固定資産税のうち売却日から年末までの分を日割り計算し、その金額を買い手が売り手に支払います。
土地を売却しても、固定資産税の納税義務はまだ売り手にあるため、売り手は買い手から受け取った金額を納税に充てます。

この記事のまとめ

以上、土地を売るときにかかる税金についてお伝えしました。
不動産を売ると、その売却益に対する税金がクローズアップされがちですが、土地を売る手続きの中ではさまざまな税金が課税されることを知っておく必要があります。
また、固定資産税については、売り手と買い手で精算することが一般的なので、前もって知っておくとよいでしょう。
わからないことがあれば、不動産取引の税制に精通した専門家に問い合わせることをおすすめします。

イエカレについて
イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは-イエカレの取り組みについて

イエカレとは、日本最大級の不動産の総合比較サイトです。皆さまの不動産に関する不安やお悩みを解決できるように、不動産コラムを通じて、日々最新の不動産情報の発信や、一括無料査定サービスの提供などに取り組んでいます。

この記事について

(記事企画/監修)イエカレ編集部
【イエカレ】不動産コラムを通じた最新の不動産情報の発信や、一括無料査定サービスの提供をしています。
Copyright (C) EQS ,Inc. All Rights Reserved.

不動産売却の基礎知識の関連記事

不動産売却時の仲介手数料を安く抑えるコツを解説|手数料を抑え信頼できる不動産会社を選ぶために
不動産売却時の仲介手数料を安く抑えるコツを解説|手数料を抑え信頼できる不動産会社を選ぶために 公開
不動産売却で忘れがちな税金について|仲介手数料などの諸経費以外の費用
不動産売却で忘れがちな税金について|仲介手数料などの諸経費以外の費用 公開
不動産売却の流れとそれに必要な期間|売却後の確定申告についても解説
不動産売却の流れとそれに必要な期間|売却後の確定申告についても解説 公開
スムーズに不動産売却するポイント|その手順と税金から確定申告までを解説
スムーズに不動産売却するポイント|その手順と税金から確定申告までを解説 公開
不動産買取の「即時買取」と「買取保証」とは?|その特徴とメリット・デメリットを解説
不動産買取の「即時買取」と「買取保証」とは?|その特徴とメリット・デメリットを解説 公開
マンション売却の必要な費用とタイミングとは|手数料だけじゃない売却に要する費用について
マンション売却の必要な費用とタイミングとは|手数料だけじゃない売却に要する費用について 公開
一戸建て住宅の売却手数料はどのくらい|手数料を抑えるコツを解説
一戸建て住宅の売却手数料はどのくらい|手数料を抑えるコツを解説 公開
不動産売却に深く関係する公示価格とは|所有物件を損失無く売却したいとお考えの方へ
不動産売却に深く関係する公示価格とは|所有物件を損失無く売却したいとお考えの方へ 公開
土地査定5つのチェックで高額査定を|不動産売却で高額査定を獲得する方法
土地査定5つのチェックで高額査定を|不動産売却で高額査定を獲得する方法 公開
不動産売却で得た利益の税金について|所得税申告から税負担が特例で軽減される居住用の話まで|
不動産売却で得た利益の税金について|所得税申告から税負担が特例で軽減される居住用の話まで| 公開
不動産で重要視される接道義務とは|不動産売却時の影響について解説
不動産で重要視される接道義務とは|不動産売却時の影響について解説 公開
マイホーム売却で譲渡損失が出そうな場合|繰越控除について解説
マイホーム売却で譲渡損失が出そうな場合|繰越控除について解説 公開
売却査定の前に知っておきたい5つの秘訣|経験がなくても知識で補おう
売却査定の前に知っておきたい5つの秘訣|経験がなくても知識で補おう 公開
不動産売買契約時に必要な重要書類とは?|押さえておきべきポイントを紹介
不動産売買契約時に必要な重要書類とは?|押さえておきべきポイントを紹介 公開
物件の引き渡しまでに準備しておくこと|不動産売却の流れを解説
物件の引き渡しまでに準備しておくこと|不動産売却の流れを解説 公開
信頼できる仲介会社選びが重要な理由|不動産売却の流れと一緒に確認
信頼できる仲介会社選びが重要な理由|不動産売却の流れと一緒に確認 公開
事前に把握したい不動産売買の取引価格|その目安を知るために活用できる信頼できるシステムとは
事前に把握したい不動産売買の取引価格|その目安を知るために活用できる信頼できるシステムとは 公開
不動産売却で必要な抵当権抹消登記|不動産ローンの返済が終わらないまま売却できる方法
不動産売却で必要な抵当権抹消登記|不動産ローンの返済が終わらないまま売却できる方法 公開
不動産売却の契約成立後の注意点とは|売買契約の流れとケースを紹介
不動産売却の契約成立後の注意点とは|売買契約の流れとケースを紹介 公開
不動産売却の査定価格は仲介会社で違う|どこの不動産仲介会社も同じわけではありません
不動産売却の査定価格は仲介会社で違う|どこの不動産仲介会社も同じわけではありません 公開