不動産を賃貸に出すときの素朴な疑問

「ボロ家で借り手がつかない?」「勝手に民泊を始められたりしない?」「一度貸すと二度と返ってこない?」「更地にした方がいい?」「土地と建物の名義が違っても貸せる?」オーナーになる人の多くが感じる素朴な疑問にお答えします。

この記事を読むのにかかる時間:5分

ボロ家過ぎて賃貸に出せないでしょう?

きれいじゃないと賃貸に出せない、というのは思い込みです。
古本や古着、中古車をはじめ、様々なものに中古品市場が存在します。
家も同様で、ボロボロであっても家賃が安いなら借りたいという人はたくさんいます
DIY賃貸と呼ばれる借り手が自分好みに内装工事を行いたい場合や、工房としてものづくりの仕事をされる方や美大生や芸大生などが作品制作を行いたい場合など、 きれいにリフォーム工事がなされているよりも多少の傷や汚れを折り込み済みで貸してくれる家を探している人は意外に多いものです。
不動産業者は家賃の何%で利益を得る事業のため、価格が安い物件の仲介を嫌っていました。
しかし、近年はそういったボロ家のニーズに注目し、賃貸に出すための工夫や集客をしている不動産業者も増えつつあります

賃貸に出したら勝手に民泊を始められたりしない?

近頃は賃貸に出したらいつの間にか知らない外国人が出入りしていて近所でトラブルを起こしている、などいわゆる民泊問題に発展するケースが増えています。
借り手が勝手に民泊を始めてしまう場合の他、内装を大幅に変更してしまう、猫屋敷になってしまう、などオーナーが望まない利用については、契約に注意すれば容易に防ぐことができます。
賃貸に出す際に仲介業者にきっちりと希望を伝えれば、それを契約条件として反映された契約書での賃貸借契約を結ぶことになります。
もし借り手が契約に違反して民泊などを始めた場合には、オーナーには契約上やめさせる法的権利がありますし、借り手に損害賠償請求や契約解除(立ち退き請求)をすることも可能になります。

賃貸に出したら二度と返ってこないのでは?

親族がいつか帰ってきて住みたいというかも知れない。
子供が大きくなって独立するときに使うかも知れない。
いつか一度は賃貸に出した不動産を使いたいと思っても一度貸してしまうと自分で利用することはできなくなってしまう、というのは昔の話です。
現在は定期借家契約という期限を最初から決めて賃貸に出すことが可能です。
期間が来れば有無を言わせず賃貸は終了となり、借り手は出て行かなくてはなりません。
もしオーナー・借り手の両方が契約の延長を希望するのであれば、再契約をすることもできます
期間を決めて賃貸に出す定期借家契約では、期間を決めない一般の賃貸借契約の場合に比べて家賃は安くなりがちですが、家族などがいつか使うかも知れない場合には非常に有効な方法です。

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いっそ更地にしてから賃貸に出す方がいい?

いっそのこと家を取り壊して駐車場にするなり、借り手が家を建てるなりすれば管理が楽になる、とは限りません。
居住用建物が建っている土地はおよそ固定資産税が6分の1になっているため、駐車場にしようとして建物を取り壊すと税金が6倍ほどに跳ね上がることもあります。
また、オーナー自身が駐車場経営を始めるのではなくコインパーキング事業者に賃貸に出す場合は、初期投資が少ない分利益も少なく、利回りは他の選択に比べ相当悪くなります。
借り手が家を建てる前提で土地を賃貸に出す場合は、借地借家法の「借地」に該当するため、更新までの期間を最低30年にする必要が出てきます。
この場合はオーナーは二度とその土地を自由に利用することはできないと覚悟した上で賃貸に出すことになります。

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土地は他人名義だけど建物だけ賃貸に出せる?

土地と建物それぞれ不動産名義が別になっている場合でも、建物の所有名義だけで賃貸に出すことができます。
元より賃貸に出す対象は建物のみで、土地とセットで賃貸しているわけではないのです。
法的には、建物の賃貸借には自動的に土地の利用権がセットになっているとされており、オーナー自身が建物を所有するにあたって持っている土地の利用権を一緒に貸すということになります。
もちろん、土地の所有者からすれば、オーナーが建物を建てて利用しているはずなのに見知らぬ借り手が出入りしているとなるとびっくりしてしまいます。
事前に土地の所有名義人の承諾を得るようにしましょう。
仮に、不当に土地の所有者が承諾を拒むような場合には裁判所が代わりに承諾を出してくれる制度もあります(借地借家法19条)。

この記事のまとめ

建物が古くボロボロであっても、逆にボロ家ゆえの家賃の安さに魅力を感じる人もいます。
借り手が勝手に民泊を始めたり一度貸すと返ってこないのではという不安は契約上の工夫で解決が可能です。
更地にすると税金面等で損をするケースもありますので専門家に相談してみると良いでしょう。
土地と建物の不動産名義が違っても、土地名義人に承諾をもらえば大丈夫です。

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